2026 量子コンピュータ市場の現状と将来展望
2020年、2021年に『量子コンピュータ市場の現状と将来展望』を発刊したが、当時、技術進化は日本を含むグローバルで研究開発が猛スピードで進む一方、活用面では手探りの状態にあった。しかしながら5年を経て2026年に調査した結果、研究開発面および活用面において以下のような変化が見られた。
まず研究開発面は急速に進展しており、ハードウェア側についてエラー訂正はもちろん、古典コンピュータとの連携における入出力問題のほか、キャリブレーションなどについても解決に向けて進んでいる。ソフトウェア側もさまざまなアルゴリズムや既存アルゴリズムの改善などに取組んでおり。NISQのみならず、Early-FTQCに向けたアルゴリズムの開発に向けた取組みも進められている。
次に活用面でも試行錯誤が進み、2025年~2026年にかけて本番環境に近い形でのPoCや、実際に量子コンピュータを活用した製品が登場するなど、活用の方向性が徐々に見えてきており、市場が育ってきている状況にある。また、実際に利用企業についても広がりを見せ始めており、いわゆる材料化学や創薬などを中心に初期から取組むイノベーターに加えて、2025~2026年にかけてCAE領域を中心にアーリーアダプターへと普及し始めている。
このように、5年間で急速に進展している量子コンピュータ業界について、市場規模や活用ロードマップなどをアップデートすべく、全27社(うち海外企業13社)に取材を敢行。具体的には、富士通や日立製作所、Jij、QunaSys、Quemix、Fixstars Amplifyなどの日本企業に留まらず、D-Wave、Equal1、Atom Computing、PlanQC、Quantum Machines、Classiq Technologiesなど、米国やカナダ、英国、ドイツ、フィンランド、韓国など、世界各国の注目企業に取材を行った。
調査資料詳細データ
調査目的:本レポートでは、国内の量子コンピュータおよびミドルウェア、アプリケーションの現状に加えて、2020 年度~2050 年度までの活用ロードマップについて、「各参入プレーヤーの動き」「技術動向」、「ユーザー企業の活用動向」という 3 つの視点から調査し、動向や課題などの実態を把握するとともに、短期から中長期までのロードマップについて予測することを目的としている。
まず参入プレーヤーの動向については、直接面談取材を通じて国内外の主要ベンダーにおける事業戦略やビジネスモデル、取組み動向、事例などについて明らかにする。次に技術動向は文部科学省によるムーンショットを基に、ベンダーへのヒアリングや各種文献調査などから作成した。
そして、ユーザー企業の活用動向については、各業界の中分類ごとに 4 つの観点から矢野経済研究所にて評価を行った。
具体的には、①量子コンピュータ適用によるインパクトの大きさや内容、②業界の投資意欲、投資力、③技術的な時間軸、④普及に係る時間軸――の 4 点である。
なお、時間軸については、下記のとおり短期~超長期まで 4 つの分類としている。
短期( ~2026 年)
中期(2026 年~2035 年)
長期(2035 年~2050 年)
超長期(2050 年~ )
調査対象:本書においては下記市場を調査対象とした。
(1)量子ビット方式別の開発事業者
(2)制御装置の開発事業者
(3)イジングマシンの開発事業者
(4)アルゴリズム/アプリケーション開発事業者
調査対象企業数:27 社(国内:14 社、海外 13 社)
調査方法:
(1)弊社研究員による直接面接取材
(2)文献調査その他データ収集
調査期間:2026 年 4 月~ 2026 年 9 月
調査担当:株式会社矢野経済研究所 ICT・金融ユニット
- 量子ビット方式やアプリケーションに加えて、制御装置を新たに追加。量子ビット方式については新たに中性原子方式も追加
- 量子コンピュータ活用ロードマップについて、新たな活用シーンを追加するなど大幅アップデート
- 取材企業が27社と大幅に増加、そのうち海外企業が13社、米国やカナダ、英国、ドイツ、フィンランド、韓国など世界各国の企業に取材を実施
・量子コンピュータに関わるベンダー
・量子コンピュータ関連事業者と協業したいベンダー
・量子コンピュータを活用したい、あらゆる業界の事業者(材料化学、創薬、輸送、金融、CAE、エネルギーなど)
Q:市場規模推移予測はどこまで掲載されていますか?
A:2025年~2035年までの推移予測を掲載しています。
Q:活用ロードマップとありますが、どのようなものを掲載しているのですか?
A:量子コンピュータが影響を与えるであろう業界について、大分類/中分類で落としたうえで、中分類ごとに①量子コンピュータ適用によるインパクトの大きさや内容、②業界の投資意欲、投資力、③技術的な時間軸、④普及に係る時間軸で評価しました。そのうえで、①インパクト×④普及の時間軸のクロスを通じて、各中分類の内容が、いつから登場するのかロードマップを作成しています。
Q:国内外27社とありますが、どのような国の事業者に取材したのですか?
A:日本はもちろん、米国、アイルランド、英国、フランス、イスラエル、韓国、フィンランド、ドイツの注目企業に取材。日本支社への取材に留まらず、企業によっては本社のCxOクラスに英語で取材を敢行しました。
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