アイデア発散・収束法

02 ブレーンライティング <発散(アイデア発想)法>

発散法の概要

ブレーンストーミングを書面で展開する発想法であり、これにより強制的に、参加者へ均等にアイデアを求めることが可能となります。

またブレーンストーミングと比較して、アイデア検討時間を多くとることが可能です。
(他人の意見を聞く時間を割愛できるため)

”6.3.5法”と称されることもあるように、”6人”で、”3アイデア”ずつ、”5分ごと”にアイデアを出すスタイル、方法が有名だが、必ずしもこの限りではありません。

基本的なルールはブレーンストーミングと同様に、①批判厳禁(他人の意見を批判・批評してはいけない)、②自由奔放(突拍子もない意見もあり)、③質より量(アイデア・意見の質・内容は一切不問)、④便乗歓迎(他人の意見・アイデアに乗っかったアイデア・意見を歓迎する)ということを周知徹底することにあります。

また、ブレインストーミングとは異なり、声の大きな参加者や参加者間において地位の高い人の意見が重視・尊重される傾向はやや緩和されます(誰が出したアイデアなのかわからなくさせるような工夫も有効)。

その反面、他人の口頭による発案、意見表明をうかがうことができないため、先のルールの④便乗歓迎においてやや弱い側面もあります。

このリスクをヘッジ、またはより効果を発揮させる方法論としてはブレーンライティングの後に、さらにブレーンストーミングを実行するなどの方法があります。

検討すべきテーマが適度にフォーカスされ、かつ参加者全員がきちんと同じレベルで共有しておかなければ、有効な検討には至らない(本来議論すべき方向性からの逸脱が頻発しやすくなる)ということはブレーンストーミング同様です。

注)主観的な整理であり、必ずしもこれが正しいというものではありません

活用フォーマット&準備物

活用フォーマット
(サンプル)
特になし
(マス目の入った用紙を使うのが一般的)
他の準備物 筆記用具
(ブレーンストーミング併用の場合はその準備も必要)

実施の手順

開催準備
  • 最低3、4名~最大10名程度の参加者を募る(少数の方が同じ方向での検討が行いやすい反面、多数の方が意見の多様性が期待できる)。
  • 場所の確保、準備物等があればそれも準備。
  • (場合によっては)参加者への開催テーマの告知並びに事前検討の依頼なども実施。
事前説明
  • 集まった参加者へ、①開催趣旨、②検討テーマ、③検討方法、④検討ルール、⑤司会書記等の紹介、について冒頭に説明する。
  • とりわけ②の検討テーマについては、参加者全員が意識
  • 認識を共有できるように、シンプルかつ適度にフォーカスしておく必要がある。
  • また検討に際してのルールは、ブレストに不慣れな参加者を中心に周知徹底しておく。
アイデア検討の実行(アイデア・意見の発散)
  • 事前に設定した検討方法ルールに従って、自由に意見アイデア出しを行う。
  • 方法論としては参加人数分用意した書面にアイデアを書き込んでいく方法をとる。
  • この際、1アイデアに欠ける時間を「5分間」など予め決めておき、その時間内にアイデアを強制的に書かせるようにする。
  • 制限時間が来れば隣席へと書面を回し、手元に回ってきた他人のアイデア記載書面を使って次のアイデアを検討する。
  • これを繰り返すことでアイデアの発散を行う(他人のアイデアを参考に便乗して検討していく)。
アイデアの整理・評価(アイデア・意見の収束)
  • ブレーンライティングにより出てきたアイデア意見を整理し、評価する。
    (整理、評価方法はここでは割愛)。
  • 十分なアイデア意見が出そろっているなら、これで終了となるが、そうでない場合は一定の整理評価を行った上で、それをベースにアイデア意見を発展させる、もしくは別の切口による検討を開催することで対応する。(必要に応じて手順3と4を何度か繰り返す)。
  • またブレーンストーミングも併用する場合は、記載されたアイデアをベースに話し合い、さらにアイデアの発散を図る。

注)一般的な手順を示したものであり、必ずしもこれに従う必要はありません

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