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化粧品からみる女性の購買行動

(11-12) 2011年12月発行

調査要綱

  • 調査期間:2011年8月
  • 調査対象:
    東京都、愛知県、大阪府に居住する20代、30代、40代女性を無作為抽出し、過去1年間に化粧品を購入した女性(有効回答数20代187名、30代183名、40代197名の合計577名)
  • 調査方法:インターネット形式

今回は女性の必需品である化粧品を切り口に20代から40代女性の購買行動を分析する。
2010年9月に年収100万円以上の有業女性20代1,000名、30代1,000名、40代1,000名の合計3,000名(有効回答数20代983名、30代984名、40代990名の合計2,957名)に対し、自身の購買行動についてアンケート調査を行い、その結果を本ニュースレターにおいて報告した。対象となる品目は日常品とプチギフト(非日常品)とし、自身の購入品と他人用の購入品とでは、重視する情報源、購入場所、その関連性などに特性があるのかどうかについて各々半数を同一の品目にて調査し、分析した。

今回の調査では前回調査の結果を踏まえて、20代から40代女性の化粧品の購買傾向を報告するが、今回は無作為抽出のため、調査対象に有業女性のみならず、主婦や学生などが含まれるため、完全な比較にはならない。一方で年代別に購買行動が異なる傾向があることなどについては2010年の調査結果と傾向が類似していたため、同傾向は20代から40代女性の購買行動という点において十分に示唆されるものと考える。

この2回の調査結果において化粧品という女性にとって必需品を取り上げることで、各々の嗜好の違いはあるにせよ、日常品としての購買行動の一端を垣間見ることができるものと考える。
なお今回のアンケート調査データは弊社既刊「化粧品マーケティング総鑑2011年版」の「化粧品の使用状況に関する消費者アンケート」を再集計し、分析したものである。

2010年のアンケート調査要綱

  • 調査期間:2010年9月
  • 調査対象:
    調査対象:首都圏(一都三県)に居住し、年収100万円以上の有業女性20代1,000名、30代1,000名、40代1,000名の合計3,000名(有効回答数20代983名、30代984名、40代990名の合計2,957名)
  • 調査方法:インターネット形式

調査対象品目:日常品、およびプチギフト※としての化粧品
※プチギフトの定義は「儀礼的ではなく、気軽、手軽に贈るもので、小売価格1,000円以下の商品」とした。
前回の2010年10月配信のニュースレター「ライフスタイル~働く女性にとっての購買行動って?
URL: http://www.yano.co.jp/newsletter/2010/lifestyle#october

概要

20代~40代女性の化粧品の購入場所は概して「実店舗派」と「インターネット派」に分類されており、この傾向は過去の調査からも示されている。今回の調査では実店舗のうちで最も支持されているのは「ドラッグストア・薬局」で、全体の7割の女性層の購入場所である。一方「ドラッグストア・薬局」が圧倒的な支持を受けている半面、化粧品の流通チャネルとして定番とされてきた百貨店や化粧品専門店といった店舗では約2割程度の購入比率であることが示されている。

なおこの定番チャネルを支持しているのは20代であり、40代ではほとんど支持されていない。
この背景にあるのは年代特有の購買行動パターンの違いにあるものと考える。
20代では自身に合う、あるいは気に入ったブランドや商品が完全に定まっていない層が他の年代よりも多く存在するため、旺盛なトライアル需要があり、美容部員等によるカウンセリングや商品の試用やサンプルといったものが重視されることがある。

一方の40代は主婦、有業女性ともに全体的に自由な時間が限られている女性が多く、そのため限られた時間のなかで効率よく生活必需品を揃えるにはドラッグストア・薬局か、あるいはインターネット通販といった購入チャネルが最も適していると推察される。

1. 化粧品はどこで購入?
  ~「ドラッグストア・薬局」と「インターネット通販」が2大チャネル

前回の2010年の調査結果では化粧品の購入場所(単数回答)について、実店舗は61.4%、ネットモールは20.4%、主要企業サイトは11.5%で、ネットモールと主要企業サイトを合わせたインターネット経由の購入は31.9%と約3割であった。特に主要企業サイトの比率が他の日常品の品目と比較すると高い傾向が示された。

同調査対象であった20代から40代の有業女性の約6割は実店舗で購入し、インターネット通販では約3割が購入している結果であったが、特に実店舗における具体的な購入場所については踏み込んでいなかった。

今回の調査では実店舗の業態となぜ気に入っているのかといったサービス内容に関する詳細が示されている。なお、今回の調査の回答項目はその大半が複数回答であるため、前回調査の単数回答と比較すると概して比率は高めに出ている。

全体的には実店舗のうち、最も高い購入場所はドラッグストア・薬局で77.8%、次いでインターネット通販(44.4%)、百貨店(23.6%)、スーパーマーケット(18.0%)、バラエティストア(15.9%)、化粧品専門店(14.8%)と続く。
実店舗のなかでもドラッグストア・薬局が圧倒的に支持を受けている半面、百貨店やスーパーマーケット、化粧品専門店といった店舗では約2割程度の購入比率である。

年代別にみてみると、特に20代と40代において最も大きな差異があり、前回調査と同様、20代は「実店舗派」、40代は「インターネット経由の通信販売派」であることが示されている。

具体的にみてみると、20代は百貨店(20代27.8%、40代16.8%)、化粧品専門店(20代19.3%、40代8.1%)、バラエティストア(20代23.0%、40代8.1%)における購入比率が高く、インターネット通販による購入比率は低い。(インターネット通販の比率: 20代32.6%、40代50.3%)一方の40代はむしろ実店舗よりもインターネット通販や通信販売(インターネットを除く)で購入比率が高い。(通信販売の比率: 20代4.3%、40代12.7%)

ちなみに前回調査(単数回答)における化粧品のインターネット購入比率(ネットモールと主要企業サイトの合計値)は、20代は23.4% 、40代では38.1%と 14.7ポイント差と40代のほうが高い。一方の実店舗購入比率では20代は71.9% 、40代では52.4%と 19.5ポイント差であり、概して20代のほうが40代よりも実店舗での購入比率が高い。

ではこの背景にはどういった消費者ニーズがあるのだろうか。特に差異の大きい20代と40代を比較してみる。

図1.年代別化粧品の購入場所

2. 20代の化粧品購買行動パターン~「カウンセリング」と「気軽なお試し」も重要

今回の調査では各々の購入場所について「気に入っている理由」(複数回答)を具体的に聞いている。なお、購入場所によりサンプル数が少ないため、単純比較することは難しいが、傾向をみる上で参考としている。

全体として購入比率の高いドラッグストア・薬局では「手ごろな値段で購入できる72.3%」が最も高く、次いで「気軽に利用できる52.8%」「化粧品以外の商品も同時に利用できる39.5%」「家・通勤場所から近い37.4%」「割引率が高い35.6%」と続く。これはどれも一般的に女性消費者がドラッグストア・薬局に求めるニーズであろう。

年代別でみてみると同回答項目のうち」20代はいずれも高い比率を示しているが、「家・通勤場所から近い」「化粧品以外の商品も同時に利用できる」は40代のほうが高い比率である。
「家・通勤場所から近い」:20代36.5%、40代37.4%
「化粧品以外の商品も同時に利用できる」:20代37.8%、40代39.5%

20代の購入比率の高い百貨店、化粧品専門店、バラエティストアの「気に入っている理由」をみてみる。

百貨店では「接客態度がよい(57.7%)」や「サンプルや限定グッズがもらえること(40.4%)」「肌質等自身に合った化粧品が得られる(38.5%)」が上位項目である。これらの項目は40代と比較すると4ポイントから10ポイント差である。また40代と比較すると気軽に利用でき、製品の試用が自由にできるところも評価している。化粧品専門店でも百貨店とおおむね同様の評価をしている。一方の40代についてはサンプル数が16と極めて少なく、そもそも購入チャネルとしては少数派であることがわかる。

バラエティストアでは「気軽に利用できる(46.5%)」、「化粧品以外の商品も同時に利用できる(34.9%)」、「手ごろな値段で購入できる(32.6%)」としており、ドラッグストア・薬局の評価に類似する。なお本調査対象の20代には学生が2割強存在していることも考慮する必要がある。
一方の40代については化粧品専門店同様、サンプル数が少なく、そもそも購入チャネルとしては主流ではない。

本調査結果から、20代は安価な商品を気軽に購入できることに加え、一方で丁寧なカウンセリングを行ってもらいながら、店頭商品の試用やサンプルを利用しながら自身に適した、あるいは似合う化粧品を探してもらうことも期待しているようである。これはこうしたサービスを主としている百貨店や化粧品専門店が支持されていることから示唆される。この理由については20代では自身に合う、あるいは気に入ったブランドや商品が完全に定まっていない層が他の年代よりも多く存在することがあるだろう。そのため、特にこの層には旺盛なトライアル需要があるものと考える。

現在の化粧品ブランドの使用意向(単数回答)を聞いたところ、全体ではいずれの年代でも「特に決まっていない」層が7割弱存在する一方で、特に20代では「現在使用しているブランドから変更(使用)したいブランドがある」「現在使用しているブランドに併せて使用したいブランドがある」の合計が20.9%と40代と比較しても10.2ポイントも高い。20代ではこうしたブランドを回遊する層が他の年代と比較して高い比率で存在することが裏付けられている。

一方で、特定の化粧品ブランドをもたない層がどの年代にも7割弱存在するという結果は興味深い。本調査結果からは化粧品はまだまだ開拓できる分野の商品であるともいえるのではないだろうか。

3. 40代の化粧品購買行動パターン~時間と費用を「節約」して「効率」よく購入

一方の40代の半数が支持しているインターネット通販の魅力はどこにあるのだろうか。
40代の購入場所はドラッグストア・薬局(75.1%)、次いでインターネット通販(50.3%)、スーパーマーケット(20.8%)、百貨店(16.8%)と続くが、ドラッグストア・薬局とインターネット通販が2大チャネルであることが示されている。

インターネット通販を気に入っている主な理由は「気軽に利用できる(57.5%)」「手ごろな値段で購入できる(43.3%)」「割引率が高い(38.1%)」「購入時間帯が自身の生活サイクルに合う(36.5%)」である。

40代における店舗選びのキーワードは「(時間・費用)節約」と「効率」ではないだろうか。
ドラッグストア・薬局が最も支持されている背景からも、また同店舗を気に入っている理由である「家・通勤場所から近い」「化粧品以外の商品も同時に利用できる」は他の年代と比較しても40代のほうが高い比率であることからも同キーワードがあるようである。

40代は主婦、有業女性ともに全体的に自由な時間が限られているのではないかと推察される。(本調査の属性では主婦と有業女性の合計は約8割である)主婦であれば子供が小学生から中学生であり、まだまだ習い事や学校行事などで忙しく、またパートタイムなどで働いていたらなお更である。また会社員や資格職などであれば、仕事では年相応の仕事量と責任を任されているであろうし、家庭では“主婦業”を営んでいるとも考えられる。

また前述したように、特に化粧品ブランドにこだわらない層が7割弱存在することから、化粧品は必需品ではあるが、特にブランド指定でなければならないというこだわりはく、あるいは自身の使用している定番商品はそもそも流通量が多く、どんな購入チャネルでも入手可能であれば、「効率よく」購入する場所を選択することになると考えられる。こうした“忙しい”生活を送るライフスタイルのなかでは営業時間が長く、あるいは年中無休でいつでも自身の希望の時間に”開店“している店舗、もちろん化粧品以外の生活必需品の品揃えや商品価格が安価であることも重要であるが、ここではドラッグストア・薬局やインターネット通販が便利で効率的な購入チャネルとしては好まれるのであり、40代にとって最も適した流通チャネルであるのではないだろうか。

図2.年代別ドラッグストア・薬局気に入ってる理由

図3.年代別インターネット通販気に入ってる理由

参考:20代にとって化粧品購入の際に頼りにするもの~“口コミ”の正体は?

前回の調査では20代は化粧品を購入する際の重視する情報源として購入店舗以外に口コミ比率が高いことが示された。40代と比較すると日常品、プチギフトともにモノを購入する際の情報源として口コミ比率が高かったのが明確であり、特徴的でもあった。

この“口コミ”の正体は何であろうか。
今回の調査における化粧品および美容情報の入手手段(複数回答)について、全体としてインターネットや店舗で入手するが多く、各年代ともに明確な差異はない。一方で20代では「雑誌(47.6%)」といったマスメディアや「友人(25.7%)」「母親(9.1%)」といった身近な信用のできる情報を頼りにしていることが示されている。

既述したように、購入場所においても「百貨店」や「化粧品専門店」を支持し、期待するサービスとしてカウンセリングを重視するという意においても身近な友人や母親からの情報を頼りにするのは納得できることではないだろうか。

一方でインターネットでの情報収集をするのが6割であることからしても“口コミ”はネット上にも存在していることは明らかであろう。
20代にとってそもそもインターネットが比較的身近に存在し、且つ口コミサイトやソーシャルネットワーキングサービスの登場により情報収集といえばインターネットが最も便利なツールであるという認識は共通のものであるに違いない。
一方で仮想空間における質、量ともに多様な幅広い情報だけで判断するのはなかなか難しいことであるとも考えられる。母親や友人といった本来の口コミの対象となる信用のおける人物からの“顔の見える”情報も必要であることが示唆されている。

また化粧品はファッショントレンドやライフスタイルといった切り口からもとらえられることから、雑誌といった媒体もまだ健在であるのかもしれない。昨今では休刊廃刊も珍しくないなかで、生き残っている雑誌もあり、その種類は多様化、細分化しているようである。
現在はファッションやライフスタイルもかつての“マス”で括ることのできる一般大衆が存在しないことは自明であるが、特に20代は比較的自由で個性的である傾向があるようにも見受けられる。こうしたニーズを捉えるにあたり、ニッチな分野を追求する雑誌といったメディアも支持されているということではないだろうか。

持つべきものは良きパートナー

(11-10) 2011年10月発行

調査要綱

  • 調査期間:2011年7月
  • 調査対象:
    首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の一都三県)、愛知県、大阪府、京都府、兵庫県、奈良県に居住する60歳~65歳の結婚している男女1083名(男性766名、女性317名)
  • 調査方法:インターネット形式

今回はこれまで日本の消費活動に大きく影響を及ぼしてきた「団塊の世代*」について取り上げる。現在は60歳~65歳を迎え、「高齢者」の予備軍ではあるが、まだまだ元気に活動をしている世代である。

厚生労働省の「平成19年簡易生命表」の国際比較によると、2007年の日本の平均寿命は男性79.19歳、女性85.99歳(参考人口1億2 609万人)と女性は世界のなかでも長寿命を誇る。

今回取り上げる団塊の世代も2015年には高齢者の仲間入りをすることとなるが、高齢者の仲間入りまでの間に消費行動を支える層としてどういったライフスタイルを送っているのかに注目し、ここでは元気な団塊世代の女性の特徴について「お出掛け」を切り口に分析をすることとする。

*団塊の世代とは広義には1946年~1950年に生まれた日本人であり、狭義には1947年~1949年に生まれた日本人を指す。国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口」の中位仮定によると、広義の団塊世代の人口は2011年に1021.9万人であり、総人口約1億2691万人のうち8.05%を占める。

1. お出掛けは女性の生きがい?

女性(集計対象数317名)における1ヶ月間のお出掛けの回数(単数回答)について、全体では1~2回36.0%、3~4回25.9%、5~8回で20.8%であった。一方、全くお出掛けをしないとする「0回」は5%にも満たず、9割以上の女性は毎月お出掛けをしていることが示されている。
世帯あたりの年収別でみると、1ヶ月間のお出掛け回数が「0回」が300万円未満の層で6.3%、300万~700万円未満の層で4.9%が見受けられ、700万円以上では「0回」の層はない。年収が低くなるほどお出かけ回数も少なくなる傾向にあるが、一方で1ヶ月間のお出掛け回数3~4回についてはどの年収層でも2~3割とそれほど変わらないことも見て取れる。サンプル数が異なるため、一概には比較できないが、本調査結果からは概して家計の年収にかかわらず、1ヶ月に1回程度、9割以上の女性はお出掛けをしていることが伺える。また全体の3割弱の層は1ヶ月に3~4回と1週間に一度のペースでお出掛けをしているようである。

図1.既婚女性_世帯年収別_1ヶ月のお出掛け回数

2. お出掛けは誰と?~持つべきものは良きパートナー

では女性がお出掛けをする際に同行する相手は誰であろうか?最も多いお出掛けの同行者(単数回答)についてみてみると、配偶者(夫)で43.8%と最も多く、次いで女性の友人1人は21.8%、2人で9.5%、3人以上で7.3%であった。その一方で人数に関わらず女性同士でお出掛けする層は(女性友人1人から3人以上の合計)38.6%である。この結果からは女性のなかでも女性の友人と好んでお出掛けをする層と夫とお出かけをするのを好む層が各々4割と同じくらいの比率で存在していることが示されている。また独りでお出掛けをしたり、孫や子供、実妹などと出かけるといった友人や夫以外と同行する層が2割存在している。
本調査結果から、団塊の世代の女性は、主にお出掛け時には女性の友人同士の気楽さを楽しむ層と人生のパートナーである夫とお出掛けを楽しむ層に二分されるようである。

図2.既婚女性_最も多いお出掛けの同行者

3. お出掛けはどこに行きますか

毎月のお出掛けで最も多い行き先については女性全体では外食が39.7%とトップで、次いでショッピング28.4%、映画6.9%、コンサート4.7%と続く。趣味嗜好があり、また上演時間や場所にある程度制限される映画やコンサートは1割未満と少ないのに対し、日々の生活に関連する食事やお買い物といった目的ではお出掛けも多くなるようである。

では女性同士と男性である夫とではお出掛けする行き先(目的)は異なるのだろうか?

最も多いお出掛けの同行者を「女性の友人」とした層のお出掛けの行き先で最も多いのは外食で41.8%、次いでショッピング27.0%、映画7.4%、演劇6.6%、コンサート4.9%と続く。
一方「配偶者(夫)」とした層でも外食41.7%、ショッピング29.5%、映画7.2%、コンサート3.6%と同項目ではそれほど大きくは変わらない比率であった。(演劇を除く)

また1回のお出掛けの予算については女性全体では1万円未満で35.0%、15000円未満で26.2%、5000円未満で25.9%であり、1万円未満(1万円未満と5000円未満の合計値)では60.9%と6割の女性はそれほどお金を掛けずに外食やショッピングを中心にお出掛けを楽しんでいるようである。

本調査結果からは女性同士であろうと、夫であろうとお出掛けの行き先はそれほど変わらないことが伺える。特に外食やショッピングは気の合う相手(仲間)であれば、女性であれ、男性(夫)であれ気軽に楽しめる場所としてはおあつらえ向きであるのかもしれない。前述したように9割の女性は毎月お出掛けをしており、こうした元気な女性たちが良きパートナーである友人や夫とお出掛けを楽しむことで、現在もなお消費行動の一役を担っている姿が伺える。

図3.既婚女性_最も多いお出掛けの同行者別お出掛けの行き先(目的)

図4.既婚女性_最も多いお出掛け同行者別お出掛け1回の予算

4. 女性にとって夫の存在とは?

団塊世代にとって「配偶者の存在」とはどういうものであろうか?
健康を維持するために最も重要なもの(単数回答)について男性と女性全体では(集計対象数 男性766名、女性317名の合計1,083名)配偶者の存在は最も高く37.5%であり、次いでのんびり暮らすこと12.5%、趣味11.0%、運動9.8%と続く。生活の基盤として男女ともに「相方」の存在は極めて重要であることが伺える。

一方でこの「配偶者の存在」について、男女別にみてみると、男性(集計対象数766名)では42.0%、女性(同317名)では26.5%と15.5ポイント差があり、男性のほうがより配偶者を頼りにしていることが示唆される。
では女性にとって健康維持における最も重要な「夫の存在」は概して低いものなのであろうか?
前出のお出掛けについて「女性同士で楽しむ層」と「夫と楽しむ層」でみてみると、少々異なる結果となる。

女性同士でお出掛けをしている層にとって健康維持のために最も重要なもの(単数回答)は、夫の存在が最も高い比率であるが、18.0%にとどまる。次いでのんびり暮らすこと14.8%や趣味13.9%、運動11.5%と続く。
一方、夫とお出掛けを好む層では夫の存在が39.6%と他の項目と比較して目立っており、次いでのんびり暮らすこと16.5%、気力12.2%と続く。女性同士でお出掛けを好む層と比較すると、夫の存在感における比率は約2倍と高い。また趣味や運動といった項目の比率がかなり低いことも興味深い点である。(趣味:「女性同士」13.9%、「夫」6.5%、運動:「女性同士」11.5%、「夫」5.8%)。

またお出掛けをする際に夫と同行するかどうかについては、女性同士でお出掛けを好む層では必ず同行(0%)はなく、ほとんど同行しない22.1%、全く同行しない21.3%と4割が夫とは別行動をとる傾向にあることが示されている。一方の夫とお出掛けを好む層ではほとんど同行しないや全く同行しないという回答はほとんどなく、必ず同行は15.1%や出来るだけ連れて行く15.1%など3割の女性は夫と行動をともにしていることが示されている。

この層は女性同士でお出掛けを好む層と比較すると、夫を人生の良きパートナーとして大切に思い、夫婦で仲良く生活を楽しんでいる姿が伺える。

図5.既婚男女_健康を維持するもの(最重要)

図6.既婚女性_最も多いお出掛け同行者別健康を維持するもの(最重要)

図7.既婚女性_最も多いお出掛け同行者別お出掛け時の夫の存在

まとめ

街中には元気な団塊世代が多く見受けられる。なかでも女性にとってお出掛けは最も身近で気軽に楽しめる娯楽であり、女性同士で連れ立っているグループもあれば、夫婦二人連れもいる。
本調査結果からは時間と懐具合に多少の余裕のある団塊の世代は、女性同士、あるいは夫婦で出掛ける層に二分され、各々、最もよきパートナーと外食やショッピング、趣味に興じるなどの活発な消費行動を行っていることが示されている。また一般的に団塊の世代の夫婦は仲がよいと言われるように、本調査結果からも4割がお出掛けをするには夫と同行し、そのうち4割は夫を人生の良きパートナーとして大切に思っている姿を裏付けるものとなった。

ネットスーパー宅配って便利?

(11-07) 2011年7月発行

調査要綱

  • 調査期間:①2009年3月、②2011年3月
  • 調査対象:
    首都圏(東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の一都三県)に居住する30代から50代女性
    ①ネットスーパー宅配サービス利用経験者1,838名、未経験者6,664名、
       設問によりネットスーパー宅配サービス利用経験者1,838名のうちの有効回答を得られた利用経験者333名、
    ②ネットスーパーサービス利用経験者360名 未経験者1,026名
  • 調査方法:インターネット形式

食品宅配サービス市場は高齢化社会による老齢人口の増加や有業女性の増加、生活スタイルの多様化などを反映し、年々増加傾向にある。最新の調査結果サマリー「食品宅配市場*に関する調査結果 2011」によると、2010年度の同市場規模は前年度比4%増の1兆6,806億円と見込まれる。なかでも拡大基調であるのがコンビニ・ネットスーパー宅配市場である。2010年度の市場規模は前年度比76.5%増の632億円の見込みであり、食品宅配市場全体の成長率が微増であるなか、成長著しい市場である。

こうした注目されるコンビニ・ネットスーパー宅配市場であるが、実際の使い勝手はどのようなものであろうか。

当社では2009年と2011年に首都圏に居住する30代から50代女性に「ネットスーパー宅配サービス**(コンビニエンスストアを除く)」に関するアンケート調査を実施した。抽出した母数は異なるものの、有効回答サンプル数や年代別構成比はほぼ比較可能であるため、過去2回の調査結果をもとに、30代から50代女性の利用者を中心に、ネットスーパー宅配サービスがどのように利用されているのかについて参考までに分析を試みた。

*食品宅配市場とは在宅配食、惣菜宅配、宅配ピザ、宅配寿司、外食・ファストフードチェーンの出張宅配、牛乳宅配、生協の個人宅配、コンビニエンスストア・ネットスーパー宅配、自然派食品宅配を指す。
**ネットスーパー宅配サービスとはコンビニエンスストアやスーパー・量販店がインターネットで注文を受け付けて、主に個人宅まで注文した店頭商品を届ける宅配サービスを指す。但し、本調査では日用品、雑貨を除く食品群のみを対象とする。

1.ネットスーパー宅配サービスの利用経験の有無

2009年調査では利用した経験があるとしたのは全体の21.6%であったのに対し、2011年調査では26.0%と4.4ポイントの増加であった。また、利用経験のない層は2009年では78.4%であったが、2011年には74%と4.4ポイントの減少となり、過去2年間においてネットスーパー宅配サービス利用者は増加傾向にあることが示唆される。

2.利用者と未利用者のネットスーパー宅配サービスに対する意向

利用者のうち、今後も利用を継続する意向のあるのは2009年調査では85.5%であるのに対し、2011年調査では93.6%(利用が増える、今後も変わらないの合算値)であり、利用者は約9割が今後も継続して利用する傾向にある。

その一方で未利用者における今後の利用状況について「今後は利用したい」とする層は2009年調査では47.9%であったが、2011年調査では39.4%と8.5ポイントも減少している。逆に「利用しない」とする層は2009年調査では42.3%であったが、2011年調査では60.6%と6割に上る。回答項目が異なるため単純比較はできないものの、未利用者において今後も利用しないとする傾向が強いことが伺える。

本調査結果から、ネットスーパー宅配サービスは一度経験した利用者は同サービスを継続する傾向にあるものの、未利用者の6割には特に利用したいという積極的な意向はなく、各々過去2年間でその比率は増加傾向にあるようである。

3. ネットスーパー宅配サービスの魅力とは?

ではネットスーパー宅配サービスの魅力とは何であろうか?現行の利用者はなぜ利用しているのか、未利用者はなぜ利用していないのか、双方の立場からネットスーパー宅配サービスの現状と課題を見ていきたい。

利用者が同サービスを利用する最大の理由(複数回答、但し2009年調査は2つまでの複数回答)は「重たいものを持つのが負担になる」からであり、年代別にみてもそれほど差異がなく、全体的には利用者の7割強が利用理由に挙げている。(2009年調査71.2%、2011年調査74.4%)
また、掲載商品が一覧でき、商品選択がしやすいとする層も全体的には約3割存在しているが(2009年調査30.0%、2011年調査29.4%)、年代が高くなるにつれて同比率は高くなる傾向にある。

一方、食品の運搬や選びやすさという便利さのみならず、家事や育児で忙しいために利用するといった時間的メリットもあるのではないかとの観点から見てみると、意外にもそれほどでもなく、「家事・育児で忙しい」ために利用しているのは全体的には2009年調査では約3割、2011年調査では約2割であった。(2009年調査28.2%、2011年調査18.9%)
特に30代でその比率は約2割と最も高く、その後の年代ではその比率は1割、あるいは数%程度へと低下することから、主に「育児・家事」の忙しさから同サービスを利用しているのは主に30代によるものと考えられる。

現行の利用者にとってはネットスーパー宅配サービスとは、家事や育児で忙しいために利用するというよりも、重たい買い物を運んでくれる便利さにより価値を見出していることが伺える。また、年代によっては掲載カタログからの商品選択のしやすさもその魅力の一つであるようである。

一方の未利用者についてなぜ利用しないのかという理由(複数回答)について、最大の理由は「現物を確かめて買い物がしたい(55.9%)」であった。(2009年調査データなし)
また食品選びに関連した理由では、約1割の未利用者は生鮮食品の鮮度への懸念(9.9%)や店頭の特売品に対応していないこと(9.5%)も利用しない理由に挙げている。
さらに、配達料金が必要であること(38.8%)、や配達時に在宅しなければならない(17.4%)ことも同サービスが敬遠される理由になっている。
未利用者にとっては配達料金や配達時間を気にせず、自身で店舗に出向き、店内にある商品を見ながら「現物を確かめて買い物がしたい」という意向が強いことが伺える。

図1. 2009年調査 利用者におけるネットスーパー宅配を利用する主な理由

図2. 2011年調査 利用者におけるネットスーパー宅配を利用する主な理由

図3. 2011年調査 未利用者におけるネットスーパー宅配を利用しない主な理由

4. 消費者の買い物スタイルとネットスーパー宅配サービスの課題

それでは「現物を確かめて買い物がしたい」というのは未利用者のみの要望であるのだろうか?
また、ネットスーパー宅配サービスの利用者の9割は“継続利用”の意向を示しているが、それは現行のサービスに満足しているからであろうか?

利用者における現在利用中のネットスーパー宅配サービスへの要望(複数回答、但し2009年調査は3つまでの複数回答)について、2009年調査ではもっとも多いのは「配送料金が高い(40.2%)」、次いで「掲載商品点数が少ない(20.1%)」「当日の注文締め切り時間が早すぎる(17.7%)」「出来立て惣菜を配達商品に加えてほしい(16.5%)」であった。2011年調査でも「配送料金が高い(34.2%)」はもっとも高く、次いで「当日の注文締め切り時間が早すぎる(28.3%)」「店頭特売品・タイムサービス商品に対応していない(21.1%)」「掲載商品点数が少ない(18.9%)」「出来立て惣菜を配達商品に加えてほしい(11.4%)」と続く。「店頭特売品・タイムサービス商品に対応していない」との設問項目は2011年調査のみであるが、上位にくる改善してほしいサービス内容について、各々の回答項目における比率は異なるものの、配送料金、注文締め切り時間、掲載商品が限定されていることへの不満に集中している点は2年前とほぼ同様である。
言い換えれば2年経過してもそれほど改善がされていないサービス内容であるともいえる。

また2011年調査では設問項目に「配達の時間指定がしたい(18.1%)」や「留守中の配達に対応していない(保冷保管対応がない)(13.3%)」が加えられているが、同項目についても要望が高く、配達時に在宅しなければならない制約があるという点では前出の未利用者の挙げる敬遠する理由にも関連している。

本調査結果から、利用者における現行サービスに満足していない内容と未利用者が同サービスを利用しない理由がほぼ同様であることがわかる。

この背景には基本的な消費者の毎日の食料品に対する買い物スタイルがあるものと考える。ネットスーパー宅配サービスには重たいものやまとめ買いなどを自宅まで運んでくれるサービスを期待するが、そうした運搬に関する便利さだけではなく、本来、自身で買い物に行けば出会うはずのない不自由さ、例えば、配達可能な商品数が限られることやその鮮度への懸念、その都度かかる配達料金の負担や配達時の在宅の必要性を考えずに、自身で商品を確認してから購入したいというスタイルである。

つまり、消費者はお店側(企業側)が企画・掲載したカタログ商品だけの配送という観点ではなく、スーパーマーケットで取り扱っている商品すべて、いわゆる出来立て惣菜や特売品も含めて、自身がスーパーマーケットに買い物に行く感覚で同サービスを利用したいということではないだろうか?

過去2回の調査結果から、今後のネットスーパー宅配サービスの更なる拡大に向けた取り組みへのヒントが見えているようであるが、同サービスを提供する企業側からすると、こうした個々の消費者の要望にすべて応えるような“御用聞き”が行えるかというと、これもなかなか難しい問題ともいえる。

ネットスーパー宅配サービスは今後も拡大基調にあるものと予測する。その一方で利用者、未利用者に限らず、消費者側の意向に対応すればまだまだ当社の予測値以上に拡大する可能性も秘めてはいるものの、サービス内容の充実という点ではまだ課題も残されているようである。

図4. 2009年調査 利用者における利用中のネットスーパー宅配サービスへの主な不満・要望

図5. 2011年調査 利用者における利用中のネットスーパー宅配サービスへの主な不満・要望

番外編 働く女性にとっての購買行動って? ~20代有業女性は口コミがお好き?

(11-02) 2011年2月発行

調査要綱

  • 調査期間:2010年9月
  • 調査対象:
    首都圏(一都三県)に居住し、年収100万円以上の有業女性20代1,000名、30代1,000名、40代1,000名の合計3,000名(有効回答数20代983名、30代984名、40代990名の合計2,957名)
  • 調査方法:インターネット形式

首都圏に在住する有業女性の購買行動について、第1回目は日常品10品目について、第2回目はプチギフト10品目について重視する情報源は何か、購入場所はどこか、また購入場所と重視する情報源の関連性を分析した。

今回は過去2回の調査結果をもとに20代と40代の有業女性の消費傾向における違い、または特徴的な事象についてまとめた。20代の頃にいわゆる「バブル経済」を経験した40代とその後の不況時代に育った20代では消費傾向に違いがあるといわれるが、今回は20代と40代の有業女性について分析する。

本調査のプチギフトの定義は「儀礼的ではなく、気軽、手軽に贈るもので、小売価格1,000円以下の商品」とした。また本調査対象の日常品10品目、プチギフト10品目の対象品目の詳細は以下のとおりである。

【日常品10品目】

①和洋菓子、②調味料(ドレッシング・ジャムなどを含む)、③インナーウェア(下着・肌着類)、④スーツ(仕事や学校行事等に着用するもの)、⑤化粧品、⑥ベットリネン(シーツ、枕カバー、布団カバーなど)、⑦生花・ドライフラワー、⑧大型家電(TV、冷蔵庫、洗濯機など)、⑨小型家電(オーブントースター、炊飯器、空気清浄機、赤外線ヒーターなど)、⑩書籍(詩集・絵本を含む)

【プチギフト10品目】

①和洋菓子、②調味料(ドレッシング・ジャムなどを含む)、③靴下、ストッキング、④タオル、ハンカチ類、⑤化粧品、⑥アクセサリー(ヘアアクセサリー、ビーズ類、携帯ストラップなど)、⑦生花、ドライフラワー、⑧小物類(文具以外のキャラクターグッズ、ぬいぐるみを含む)、⑨書籍(詩集・絵本を含む)、⑩美容健康グッズ(リラックス・マッサージ用品など)である。

~20代は情報収集に、40代は購入チャネルにインターネットを活用

日常品とプチギフトでは購入目的が異なるため、全体的にも購入場所の選択と購入における重視する情報源の関連性は異なっている。日常品は自家用需要であるため、購入者の意図がそのまま反映されるが、一方のプチギフトは「プチ」とはいえ、ギフト需要であるため購入者ではなく、贈答先の嗜好が尊重されるためである。本調査結果からは20代と40代の購買行動の相違はプチギフトよりも日常品に顕著に示されている。

20代では日常品、プチギフトともに購入場所は主に実店舗であるが、40代では実店舗とともにインターネットの購入も目立っている。昨今では購入チャネルのひとつとしてインターネット購入が定着しつつあるが、これを主導しているのは20代よりも40代であることが伺える。

また、20代は重視する情報源として購入店舗以外に口コミ比率が高いことが示されている。40代と比較すると日常品、プチギフトともに口コミ比率は高いが、40代との比率の差は日常品において明確に現れている。

一方の40代は日常品、プチギフトともに実店舗購入層であれば実店舗、ネットモール購入層であればネットモールと購入店舗と事前の情報収集源が同一である傾向にあるが、20代においてはどの品目においてもある程度の口コミ支持層が存在し、概して必ずしも購入チャネルと情報収集チャネルが同じではない傾向が示唆されている。

1.日常品について
~購入場所選びと情報収集源、20代は異なる傾向、40代は同一傾向

20代は日常品購入に際し、事前の情報収集源としては概して口コミ比率が高い傾向にある。これは実店舗購入層でもネットモール購入層でも同様である。10品目別でみても家電製品のような耐久消費財から化粧品や書籍のような個人のセンスや嗜好が優先される消費財であっても同様である。また、後者については自身のトライアルよりも口コミが重視される品目が大半である。

こうした口コミ比率が高い背景にはインターネットが比較的身近に存在し、且つ口コミサイトやソーシャルネットワーキングサービスの登場により情報収集といえばインターネットが最も便利なツールであるという実体験に基づくものなのかもしれない。

その一方で購入チャネルについて20代はインターネットではなく、実店舗が主流である。むしろ40代のほうに購入チャネルの一つとしてインターネットが定着しつつあるようである。本調査結果からは20代において必ずしも購入チャネルと情報収集チャネルは同じではない傾向にあることが示唆される。

また40代における情報収集と購入場所との関係でみると、実店舗で情報収集をして購入をする「実店舗派」とネットモールで情報収集してネットモールで購入する「ネットモール派」が主流である。20代と比較すると購入チャネルと情報収集チャネルは概して同じである傾向にある。

1-1.日常品の購入店舗について
~インターネット購入を主導するのは40代

20代と40代を比較すると、概して20代のほうが、実店舗購入比率が高く、40代ではネットモールや主要企業サイトでの購入比率が高い傾向にある。とくに本調査の10品目におけるインターネット経由の購入比率の高い書籍でインターネット購入比率(ネットモールと主要企業サイトの合計値)は20代で32.3%、40代で42.0%と9.7ポイント差、化粧品では20代23.4%、40代38.1%と14.7ポイント差、ベットリネンでは20代19.9%、40代27.3%で7.4ポイント差、インナーウェアでは20代18.3%、40代27.9%で9.6ポイント差である。

また当該品目における実店舗比率は書籍の20代で64.3%、40代で54.6%(9.7ポイント差)、化粧品の20代で71.9%、40代で52.4%(19.5ポイント差)、ベットリネンの20代で74.5%、40代で62.2%(12.3ポイント差)、インナーウェアの20代で75.8%、40代で63.5%(12.3ポイント差)である。20代と40代の購入場所における傾向に明確な差異が認められる。

昨今では消費者の購入チャネルの一つとしてインターネットが定着しつつある。20代のほうが40代よりも早い時期からインターネットに親しんできているため、購入場所としてインターネットを選択するのではないかと想定していたが、本調査結果からは必ずしもそうではなく、むしろ40代のほうがインターネットを活用している結果であった。

図1-1 日常品_購入店舗

1-2.日常品の購入店舗と重視する情報源について
~20代における“口コミ”情報とは仮想空間(インターネット)にあり?

実店舗購入と重視する情報源との関連性でみてみると、10品目を通じて20代は40代と比較すると、情報源として口コミを重視する比率が目立つ。20代ではとくに和洋菓子、調味料、化粧品、大型・小型家電、書籍において第2の情報源として重視しているのが口コミである。その他の品目については重視する情報源としては2番目に高い比率ではないものの、40代と比較すると高い比率を示している。

和洋菓子や調味料といった食品関連、大型家電や小型家電といった耐久消費財については品目の特性から、世代に関係なく、ある程度口コミを重視するのは一般的な事由であると考えられる。

このほかに40代と比較して口コミ比率に差異が目立つ品目に化粧品(20代22.7%、40代12.7%、10ポイント差)や書籍(20代8.8%、40代3.9%、4.9ポイント差)が挙げられる。これは耐久消費財とは異なり、個人のセンスや感覚、嗜好が優先される品目であるが、20代では口コミ比率が高く、口コミが第2の情報源として重視されている。

同様の情報の入手傾向はネットモール購入にも当てはまる。
そもそもネットモールでの購入比率について20代は40代よりも低い傾向にあるが、ネットモール購入層においても20代は40代と比較して口コミ比率が高い。ネットモール購入比率が高い書籍における口コミ比率は20代で12.8%、40代で6.6%と6.2ポイント差、化粧品は20代で34.4%、40代で18.4%と16ポイント差、インナーウェアは20代で13.2%、40代で5.9%と7.3ポイント差、小型家電は20代で20.2%、40代で6.3%、13.9ポイント差である。
なかでも化粧品については最も重視する情報源が口コミ(34.4%)であり、20代のみの特徴となっている。

口コミとは一般的には身近な信用のおける家族や友人・知人からの“顔の見える情報”であり、その人物の信用に裏付けられる確かな情報を意味するものである。最近ではインターネット上に口コミを扱うサイトやソーシャルネットワーキングサービスが登場したことにより、”口コミ”の範囲が拡大している。そうした背景を考慮すると、20代の口コミ比率が高い事象はインターネットにおける幅広い情報収集を含む可能性が高いと考えられる。

その一方でネットモールや主要企業サイトといった同じインターネットから入手できる企業側の発信する情報について重視する比率は40代とそれほど変わらない。

図1-2日常品_化粧品_実店舗・ネットモール購入と重視する情報源

図1-2日常品_書籍_実店舗・ネットモール購入と重視する情報源

2.プチギフトについて
~日常品より全体的に口コミ比率は低下傾向、「実店舗派」が主流

プチギフトについて重視する情報源と購入場所との関連性は20代と40代でどういう傾向にあるのだろうか。日常品とは何か違いがあるのだろうか。

プチギフトでは20代、40代ともに実店舗にて情報を収集し実店舗にて購入する「実店舗派」が主流である。

その一方で20代は40代と比較すると口コミ比率は高い傾向にあるが、日常品ほど20代の口コミ比率が突出しておらず、また40代との顕著な差異も示されていない。従ってプチギフトという購入目的においては、日常品で示唆されたような20代における消費傾向として情報収集チャネルと購入チャネルが異なる傾向にあるという明確な結果にはならなかった。

また、口コミという情報源が日常品と比較して年齢層に関係なく全体的に低い傾向を示している背景には日常品、いわゆる自家需要で想定されるお試し買いやついで買いのような冒険的消費がギフト需要という事由により控えられる可能性が高いためと考える。

2-1.プチギフトの購入店舗について~40代ではインターネット購入も

プチギフトは10品目ともに購入場所における実店舗比率が高く、年齢層に関係なく全体的に7割から9割が実店舗購入をしている。

日常品10品目と同様、プチギフトでも20代のほうが40代よりも実店舗購入比率が高い傾向にある。なかでも靴下・ストッキング、タオル・ハンカチ類、化粧品、アクセサリー類、書籍、美容健康グッズの6品目で、20代の実店舗購入比率は概して高く、特に美容健康グッズでは10ポイント差(20代77.6%、40代67.7%)を示している。

また40代では当該6品目全体でインターネット経由(ネットモールと主要企業サイトの合計値)での購入が20代と比較して高い比率を示している。そもそも全体的にインターネット経由での購入が2割程度と比較的高い比率を示している書籍や美容健康グッズ、化粧品については20代よりも40代のほうが明らかに高い比率を示している。

図2-1プチギフト_購入店舗

2-2.プチギフトの購入店舗と重視する情報源について
~「実店舗派」が主流、でも20代はやはり口コミも重視

プチギフトにおける実店舗購入と重視する情報源との関連性でみてみると、20代、40代ともに実店舗購入における重視する情報源は実店舗が主流である。

10品目を通じて20代は40代と比較して口コミを重視する傾向にあるが、日常品のように20代において口コミが突出して高い品目が存在することはない。20代でも40代でも口コミはあくまでも重視する情報源のひとつであり、20代では40代と比較すると高いという程度の比率を示している。

また、ネットモール購入層における口コミ比率についても同様で、20代のほうが40代よりも口コミ比率は高く、また、20代ではネットモール購入層のほうが口コミ比率は高くなる傾向にあるが、40代との差異は日常品ほどではない。

図2-2プチギフト_化粧品_実店舗・ネットモール購入と重視する情報源

図2-2プチギフト_書籍_実店舗・ネットモール購入と重視する情報源