プレスリリース
No.1933
2018/09/14

EC決済サービス市場は堅調に拡大、2022年度には18兆円規模を予測

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のEC決済サービス市場を調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。
EC決済サービス市場規模推移と予測
EC決済サービス市場規模推移と予測

1.市場概況

経済産業省のデータによると、国内のEC市場規模(BtoC)は年々拡大をしている。スマートフォンの普及などもあり、ECサイトでは時間や場所を選ばずに、ショッピングができる環境が整っている。

​決済代行業者やPSP(Payment Service Provider)は、EC加盟店向けの決済サービスを中心に展開してきたが、近年では、手数料率の引き下げ競争が続くなど、競争環境が激化しており、収益維持が厳しい状況となっている。そのため、決済サービスの提供に留まらず、加盟店におけるインターネット広告やCRM(Customer Relationship Management)の提案などのサイト集客支援や販促支援、トランザクションレンディング(決済を担保とした融資)などの融資サービス等により、決済手段以外の付加価値を提供することで差別化を図っている。また、このような決済関連事業は、加盟店の売上拡大支援となるため、加盟店の売上拡大による取扱高の向上につながり、決済代行業者やPSP自身の事業拡大に繋げている。

こうした要因などを背景に、2017年度のEC決済サービス市場規模(ECサイト向け決済サービス提供事業者の取扱高ベース)は、前年度比7.2%増の約10兆7,000億円の見通しである。

2.注目トピック

新決済サービスの拡大

インターネットの進化やスマートフォンの普及に加え、クラウドの進展及びAPI(Application Programming Interface)経済圏の拡大の推進を背景に、オンライン決済サービスを提供するスタートアップ企業が増加している。新決済サービスにおいては、数行のコードを貼り付けるだけで、決済サービスを導入できるサービスも提供されており、決済サービスの導入障壁が格段に低くなっている。

​また、グローバルで携帯通信事業者を統合して決済サービスを提供するキャリアビリングアグリゲーションサービス事業者に関しても、確実に拡大している。加えて、電話番号やメールアドレスなどで与信をして、加盟店の消費者向けに後払いサービスを提供する事業者においても、導入実績を積み上げており、さらなる成長を見込んでいる。今後台頭する可能性のある決済サービスとしては、クリプトカレンシー(仮想通貨)を活用した決済サービスがあげられる。

3.将来展望

EC決済サービス市場は、EC市場(BtoC)の拡大基調の見通しを背景に、引き続き伸長すると考える。EC決済においては、後払い決済やID決済などの新決済サービスが拡大しており、今後も存在感を高めていくと予測する。決済領域の拡大に関しては、今まで現金決済が主流であった生活関連分野(公共料金や家賃、教育、冠婚葬祭など費用)における決済サービスの利用率の更なる拡大により、EC決済サービス市場も拡大基調を維持していくものとみる。

こうしたなか、2022年度のEC決済サービス市場規模(ECサイト向け決済サービス提供事業者の取扱高ベース)は、約18兆7,288億円まで拡大すると予測する。

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調査要綱

1.調査期間: 2017年12月~2018年2月
2.調査対象: ECサイト向けの決済サービス提供事業者、及び関連事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

<EC決済サービス市場とは>

本調査におけるEC決済サービスとは、ECサイト運営事業者と決済サービス提供事業者との間に入り、ECサイト運営事業者において発生する決済業務を代行するサービスをさす。本調査におけるEC決済サービス市場規模は、ECサイト向け決済サービス提供事業者の取扱高ベースで算出している。

<市場に含まれる商品・サービス>

PSP:ペイメントサービスプロバイダー、モバイル・キャリアビリング・アグリゲーター等を含む

出典資料について

資料名
発刊日
2018年2月28日
体裁
A4判 203頁
定価
150,000円(税別)

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マーケティング本部 広報チーム
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