プレスリリース
No.2072
2019/02/08

2025年二輪車の世界生産台数は7,400万台、うち電動バイクは170万台までの成長を予測
~自動車だけではない!バイクでも進む電動化~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、二輪車の世界市場の調査を実施し、2017年の市場概況、個別メーカーの事業戦略を明らかにし、2025年までの世界市場規模を排気量別、構成デバイス別に予測した。

世界の二輪車の種別生産台数予測
世界の二輪車の種別生産台数予測

1.市場概況

2017年における二輪車の世界生産台数は5,732万6,000台であったが、これまでの推移をみると減少傾向となっている。これはインドネシアやタイなどのASEAN主要国で需要が一巡したことや、中国の所得水準向上による二輪車から四輪車への需要シフトが起こったことが市場縮小の要因と推察する。
一方、国連の「世界人口予測2017」によると、2030年に世界人口は80億人を突破し、そのうち約9割が新興国の人口が占めるとされている。拡大する新興国人口に対し、四輪車は購入や維持管理費などの所有に係る費用負担が大きいことから普及のハードルが高くなるが、四輪車と比べて相対的に安価である二輪車は、新興国の主要な移動手段としての更なる需要拡大の可能性を秘めている。
また、電動バイク(電動自転車を除く)の2017年の世界生産台数は、価格や性能といった課題から25万4,000台と限定的であるが、環境規制の厳格化を背景に、とくに都市圏における移動手段としての活用が広がっていくものと考える。

2.注目トピック

躍進するインド市場

世界第1位の二輪車大国であるインドの2017年における生産台数は2,223万台、販売台数では2,019万台であった。同国では四輪車の需要も拡大しているが、都市部での交通渋滞や悪路の多い地方の道路状況などから二輪・三輪車の需要が高く、四輪車と二輪車が同時に成長する市場となっている。
また、現在施行されている排ガス規制Bharat Stage4(Euro4相当)は、2020年よりBharat Stage6(Euro5相当)に切り替えが予定されている。インド政府目標では2030年までに国内販売の電気自動車(EV)比率を30%に設定しており、2020年に電動バイクの比率を15%、台数で350~500万台に引き上げることを目指している。
2024年には中国を抜き、世界最大の人口を抱えるといわれているインド※において、高価な自動車(四輪車)が全国民に行き渡ることは、現実的ではない。インド国立応用経済研究所(NCAER)の調査によると、年間所得額20万INR未満(日本円で約30万円)の低所得者層は、インド全世帯の80%以上を占める。今後も大部分のインド国民にとって二輪車は主要な移動手段として活用され続けるとみる。※データ出所:国連「世界人口予測2017」

3.将来展望

二輪車の場合、販売台数の9割以上が新興国市場で占められることから、廉価なモデルの台数が非常に大きいことが四輪車市場との大きな違いである。特にアジア市場では移動手段として51~125ccの小排気量クラスの需要が高く、2017年における世界生産台数全体の69.5%を占めている。今後も新興国での需要拡大によって小排気量クラスは続伸するため、2025年においても小排気量クラスが最大セグメントを維持すると予測する。
また、中・大排気量クラスの需要も新興国での所得水準向上や一部の国で免許制度の見直しがあったことから、大排気量クラスの需要が拡大していくと推測する。
電動バイクは、ほとんどのモデルで平均車体価格が同クラスの内燃式よりも4割ほど高額であることや、満充電での航続距離が100㎞以下といった課題がある。そのため、電動自転車などの他の移動手段との棲み分けを模索しつつ、商品性を向上させた地位確立が必要となる。
​一方で、全世界で厳格化する環境規制を背景に政策的に電動バイクを普及させようという動きがみられることや量産効果による価格の低下、充電インフラの整備が追い風となり、2025年の電動バイク世界生産台数は170万2,000台まで伸張すると予測する。

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調査要綱

1.調査期間: 2018年9月~12月
2.調査対象: 二輪車メーカー、サプライヤー、関連団体等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail等によるヒアリング調査および文献調査併用

<二輪市場とは>

二輪車とは、二つの車輪を持ち、ガソリンエンジンや電気モータといった原動機を主たる動力とするものと定義されるが、本調査では、内燃式および電動式のオートバイ(原動機付自転車、小型自動二輪車、普通自動二輪車、大型自動二輪車、電動スクーター)を対象とし、トライクなどの三輪車や側車付軽二輪は対象外とする。また、車輪数が2つで原動機を搭載していても電動自転車(アシスト/フル)や移動支援モビリティ(セグウェイ、電動キックスクーターなど)も対象外としている。

<市場に含まれる商品・サービス>

内燃式および電動式のオートバイ(原動機付自転車、小型自動二輪車、普通自動二輪車、大型自動二輪車、電動スクーター)

出典資料について

資料名
発刊日
2018年12月27日
体裁
A4判 160頁
定価
130,000円(税別)

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