プレスリリース
No.2204
2019/08/09

2018年度のBEMS・BAS市場規模は1,386億円、2019年度は前年度比1.0%増を予測
~都市再開発事業等に伴う好調な新築需要を追い風に、市場は拡大の見込~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)では、2019年度の国内BEMS・BAS市場に関する調査を実施し、セグメント別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

BEMS・BAS市場規模推移と予測
BEMS・BAS市場規模推移と予測

1.市場概況

  2018年度の国内BEMS・BAS市場規模(事業者売上高ベース)は、前年度比2.0%増の1,386億円と伸長した。東京、名古屋、大阪の大都市を中心とした都市再開発に伴う新築ビル建設や、東京オリンピックに向けた新築施設建設の需要増により、販売システム数が増加してきているとともに、クラウド型のサービス売上高も上昇傾向にある。
今後のBEMS・BAS市場は、システムのオープン化により価格競争が進んでいるものの、新築の建物規模が大型化していることから、1物件当たりの価格は上昇する傾向にあり、2019年度の同市場規模を1,400億円(前年度比1.0%増)、2020年度は1,420億円(同1.4%増)と増加していくと予測する。

2.注目トピック

オープン化と大手計装システムメーカー

  この10年間でBEMS・BASは、BACnet®やLonWorks®等の国際標準プロトコルを適用するオープン化が進み、マルチベンダー化によるコストダウンが進められてきた。その結果、多くのICTメーカーが参入機会を得ることになった。
一方で、建築業界では、近年の建築需要拡大に伴う人手不足や資材不足を解消するために、建築工程における様々な部分のロスの見直しが進められ、BEMS・BASについても抜本的な低価格化が進んだ。このため低価格化を実現するためにマルチベンダーである必要がなくなり、むしろ施工やメンテナンスを考慮してシングルベンダーでのシステム構築が見直されてきており、最近では再び大手計装システムメーカーがシェアを拡大するようになってきた。

3.将来展望

  国内のBEMS・BAS市場規模(事業者売上高ベース)は、2025年度が1,460億円、2030年度は1,500億円と堅調に拡大推移していくと予測する。
今後、市場の主体は、新築ビルから既築ビルのリニューアル案件にシフトしていき、BEMS・BASにおけるクラウドソリューションやAI、IoT技術等による新機能・新サービスは、新築案件への適用だけでなく、リニューアル案件開拓の推進力になる見通しである。

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    調査要綱

    1.調査期間: 2019年5月~7月
    2.調査対象: 計装メーカー、電機メーカー、ゼネコン・サブコン・エンジニアリング会社、設計事務所、デベロッパー
    3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

    <BEMS・BASとは>

      BAS(ビルディング・オートメーション・システム)は、主にセントラル空調方式が採用される大型のビルや施設に導入して、空調機器管理、電力機器管理、照明機器管理、動力機器管理、セキュリティ機器管理等を自動的に行なうシステムである。また、ビルの省エネルギーニーズに対応するために、BASにBEMS(ビルディング・エネルギー・マネジメント・システム)機能も付加されてきている。従来のBEMS・BASは、大規模ビルを中心に導入され運用されてきたが、最近では、省エネルギーや節電要請の強化によって、中小規模ビルにもエネルギー見える化システムとしてのBEMSが導入されている。
    なお、BEMS・BASのシステムには、ビル内にハードウェア及びソフトウェアを構築してビル内で運用するオンプレミス型と、インターネットに接続されたクラウド上のソフトウェアを利用して運用するクラウド型があり、本調査ではいずれも対象とした。

    <市場に含まれる商品・サービス>

    BAS(ビルディング・オートメーション・システム)、BEMS(ビルディング・エネルギー・マネジメント・システム)

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2019年07月29日
    体裁
    A4 213ページ
    定価
    150,000円(税別)

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