プレスリリース

20171212
交通系ICカードに関する調査を実施(2017年)
~スマートフォン対応が期待される交通系ICカード~

※プレスリリース全文(PDF)

調査要綱

矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内の交通系ICカード市場の調査を実施した。

1.調査期間:2016年12月~2017年11月
2.調査対象:交通系ICカード発行事業者、駅務機器ベンダー、SIer等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに文献調査併用

<交通系ICカード市場とは>
本調査における交通系ICカードとは、鉄道やバスなどの公共交通機関で、乗車券として利用できるICカードをさす。

調査結果サマリー

◆ 2016年度の交通系ICカード市場規模は累計で1.3億枚まで拡大
2016年度の交通系ICカード市場規模は、累計発行枚数ベースで約1.3億枚まで拡大した。鉄道・バスなどの交通利用だけでなく、商業系電子マネーとして日々の生活を支える社会インフラとして発展していることに加え、相互利用による利便性の向上等により、10(テン)カード※1の発行枚数が拡大したことを背景に、市場は拡大している。


◆ 地方の鉄道会社の相互利用/片利用への対応は様子見、低コストなインフラ整備が急務
地方の鉄道会社の多くは、単なる乗車券や定期券としての利用だけではなく、地域の利用者ニーズに応じた独自サービスを展開している。相互利用/片利用※2の導入においては、導入コストや維持・管理コストの負担を考慮し、導入を見送る地方の鉄道会社が多いというのが現状である。将来的に全国レベルでの導入を想定すると、低コストで、相互利用/片利用が可能な交通系ICカードシステムの構築が急務であるものと考える。


◆ 市場予測:2021年度の交通系ICカード市場規模は累計で2.2億枚に達すると予測
交通系ICカード市場は、利用エリアの拡大等を背景に、2021年度には累計発行枚数ベースで約2.2億枚に達すると予測する。
今後増加が見込まれる訪日外国人向けサービスの開発や、地方鉄道と連携した交通系ICカードの普及を通じた地域活性化の取組みが、市場拡大に寄与していくとみる。さらに、Apple Payへの対応を開始したモバイルSuicaのようなスマートフォン活用も、JR東日本以外の鉄道事業者での導入は進んでいないものの、将来的には全国レベルで導入が進み、社会インフラとして発展していくことが期待されている。


※1. 10(テン)カードとは、全国で相互利用できる10種類のカードで、Kitaca(北海道旅客鉄道)、Suica(東日本旅客鉄道)、PASMO(パスモ)、TOICA(東海旅客鉄道)、manaca(名古屋交通開発機構・エムアイシー)、ICOCA(西日本旅客鉄道)、PiTaPa(スルッとKANSAI)、nimoca(ニモカ)、SUGOKA(九州旅客鉄道)、はやかけん(福岡市交通局)をさす。
※2. 片利用とは10種類の交通系ICカード(10カード※1)を地域独自カードの導入エリアで利用できる仕組み

この調査結果掲載の資料

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