今週のSalaam Gateway vol.6(ポーランド、2025年末までにスタニングをしていない肉の輸出を禁止)

ポーランド、2025年末までにスタニングをしていない食肉の輸出を禁止することを決議

ポーランドの上院は、2025年末までにスタニング(気絶処理)をしないで「と蓄」した食肉の輸出を禁止することを盛り込んだ新たな動物福祉法案の修正案を可決した。ポーランド最大の鶏肉生産者であるGrupa Cedrob社によると、ポーランド産鶏肉の30%がハラール鶏肉として輸出され、そのうち60~70%はスタニングされていない鶏肉である。

ポーランドは主にイスラム協力機構(OIC)加盟国に鶏肉を輸出している。2019年にはOIC諸国への鶏肉の販売額は5,634万1,000ドルで、2018年の5,228万2,000ドルから増加している。なお、ポーランドのムスリム人口は、推定4万人、約3800万人のポーランド人の人口の0.1%である。

※詳細記事(英語)はSalaam Gatewayで。 記事1記事2

※スタニング(気絶処理)について:ポーランドは食肉用の動物を最初にスタニングしないで屠殺することを指す「儀式的と畜」の輸出を禁止することを決定した。この方法は、一部のハラールやコーシャのコミュニティや企業で採用されている。なお、マレーシアやインドネシアのハラール認証は、スタニングによる「と畜」を認めている。

ポーランドのハラール認証機関:MRU(Muslim Religious Union in Poland) ホームページによると、MRUはポーランドの他の教会と同等の地位を持つ独立したイスラム教の宗教団体としてポーランド政府より認められている。ポーランドのムスリム宗教団体とポーランド国家との関係は国の法律によって規定されている。