仮想通貨問題、期待と不信、射幸心が交錯する中での必然


30日、米フェイスブックは仮想通貨の売買、仮想通貨を使った資金調達(ICO)、バイナリーオプションに関する広告を全世界で禁止すると発表した。子会社のインスタグラムにも適用される。
同社はこうした広告の多くが「誤解や虚偽を含んでおり、誠実に運営されていない」と判断、将来、これらが社会問題化した際に“フェイスブックが詐欺的行為を助長した”との批判を回避することが狙い。

その数日前、日本ではコインチェック社を舞台に仮想通貨の巨額流出が発覚した。事件の全容はいずれ金融庁や捜査当局によって解明されるだろう。とは言え、事件後に明らかになったセキュリティ体制の杜撰さを見る限り少なくとも原因の一端が経営陣の“不誠実さ”にあったことは否めない。不正アクセスの実行犯はもちろん、同社の経営姿勢そのものが“反社会的”であったと言える。

国家からの制約を受けないネット上の仮想通貨は、“投資”という側面に脚光があたればあたるほど、投機的なヒトとマネーを呼び込む。4年前のマウントゴックス事件では、口座残高の水増し、顧客資産の着服など経営者の“業務上横領”が問われた。その記憶も新しい中での今回の事件は当局そして社会に“これ以上は見過ごせない”という流れを一気に加速させるだろう。
信用創造の新たな可能性が狭まるとすれば残念だ。しかし、テクノロジーとビジネスモデルの進化に委ねるだけでは解決しない。仮想通貨は単に通貨取引に似せた架空の投機商品に過ぎないのか。経済的、政治的、文化的な文脈において“通貨”としてのリアルな思想を社会の側からも問い直すべき時期にある。

今週の”ひらめき”視点 1.28 – 2.1

代表取締役社長 水越 孝

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