モーニングCROSS週間ランキング18.12.10 – 18.12.14
週間ランキング
12日、2018年の世相を1字で表す「今年の漢字」が京都市東山区の清水寺で発表され、「災」が選ばれました。「災」が選ばれるのは2004年に続いて2度目となります。
応募総数は19万3214票。1位の「災」は2万858票となり、全体の約1割を占める形となりました。
6月に大阪北部で震度6弱を観測した大阪北部地震や7月に西日本など、広い範囲で記録された西日本豪雨、9月に北海道で震度7を観測した北海道胆振東部地震など、各地で大きな被害をもたらした自然災害やアメフトの悪質タックル問題や東京医科大学をはじめとする大学の不正入試問題などの人災などが主な理由として挙げられました。
また、2位は「平」(1万6117票)、3位は「終」(1万1013票)となっています。
今週のニュースランキングは以下となります。
順位
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ニュースグループ
|
クチコミ数
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---|---|---|
1位
|
今年の漢字 災 |
62,424
|
2位
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フランス 最低賃金 |
37,640
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3位
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カナダ ファーウェイCFO |
36,156
|
4位
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東名あおり運転 求刑 |
31,877
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5位
|
ブラック企業マップ |
25,718
|
6位
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風疹 予防接種 |
25,638
|
7位
|
靖国神社 不審火 |
23,462
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8位
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灯油 ガソリン混入 |
23,313
|
9位
|
携帯大手3社 除外 |
17,611
|
10位
|
ふたご座流星群 観測 |
16,754
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未来を見通すための戦略思考 ~矢野経済研究所代表による今週のコメント
■ファーウェイ問題、際限なき報復と牽制。米中対立に落とし所はあるか
11日、カナダで拘束されていた華為技術(ファーウェイ)の孟副会長が保釈された。逮捕は米国からの要請にもとづくもので、容疑は対イラン制裁違反とのことである。4月、同様の嫌疑で中興通訊(ZTE)が米国から締め出された。しかし、インパクトの大きさはこれと比較にならない。ファーウェイの売上高は10兆円、通信基地局で世界シェア1位、スマートフォンの出荷台数はアップルを上回る世界2位、米企業との取引も大きい。クアルコムのファーウェイ向け売上高は18億ドル、インテルは7億ドルに達する。日本企業も同様だ。セラミックコンデンサー、CMOSイメージセンサーなど日本メーカーの納入額は5000億円規模に達する。
7日、日本政府は「情報の窃取、破壊など悪意ある機能をもつ機器を調達しない」との方針を発表した。特定企業の名指しを避けつつも米国に追従したことは明白である。国内キャリア大手3社も政府に同調する。ファーウェイ排除の動きは官から民へ拡大する。
一方、中国ではアップル製品の不買運動がはじまった。世界市場の3割を占める中国におけるボイコットの拡大と長期化は、自ずとアップルの世界戦略に影響を与えるはずだ。それはすなわち同社の成長に依存する米、日、韓、台湾の電子部材、電子機器メーカー、そして、その取引先である中小企業を揺るがす。
ある米軍幹部は米中の現状を「戦争に至る前の段階」という意味で“Gray War”という言葉で表現した。ファーウェイを巡る対立はもはや“貿易戦争”の枠内のものではない。次世代先端技術における国家の覇権を賭けた攻防であり、したがって、双方とも安易な譲歩はないだろう。世界は再び2つの陣営に色分けされるのであろうか。しかし、地球そのものの容量が限界を迎えつつある今日、分断はそれぞれの側にとって“制約”にしかならず、まして民にとって利はない。
11日、トランプ氏は「安全保障で米国にプラスに働き、通商協議に利するのであれば介入する」と述べた。政治による司法への介入は法治国家の根本を歪める。しかし、Gray Warが一歩進むよりマシだ。ここは異形の大統領の本領に期待したい。
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