プレスリリース

20160531
養液栽培システム市場に関する調査を実施(2016年)
~異業種からの農業生産参入増加により、養液栽培システム市場は拡大推移~

※プレスリリース全文(PDF)

調査要綱

 矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内の施設園芸市場の調査を実施した。ここでは養液栽培システム市場を取り上げる。

1.調査期間:2015年9月~2016年3月
2.調査対象:施設園芸関連資機材・液体肥料参入企業、有力施設園芸生産者、関連団体・官公庁等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話によるヒアリング、ならびに文献調査併用

<養液栽培システムとは>
 養液栽培とは、土を使わずに、肥料を水に溶かした液(培養液)によって作物を栽培する栽培法である(日本養液栽培研究会より引用)。本調査における養液栽培システムとは養液栽培を行うための必要な機器類を含み、栽培品目は果菜類、葉菜類、根菜類、果樹類、花卉類を対象とする。

調査結果サマリー

◆2015年の養液栽培システム市場規模は、前年比102.7%の85億600万円の見込
 2015年の国内の養液栽培システム市場規模はメーカー出荷金額ベースで、前年比102.7%の85億600万円の見込みである。養液栽培は、連作障害の回避や、栽培不適地域における栽培が可能となること、装置化・機械化により労働の省力化につながること、単位面積あたりの生産効率があがること、鮮度や貯蔵性などが向上することなどのメリットを持ち、導入が増加している。

◆養液栽培システムの利用用途は拡大
 地震や大雪などの災害・天候不順からの復興需要や、離農による農業生産法人への生産委託の進展、企業が保有する工場等の遊休地・遊休施設の活用のための新規参入などにより、養液栽培システムの導入は増加している。また、農林水産省による次世代施設園芸導入加速化支援事業によるモデル団地や、障がい者・高齢者向け施設に付帯する農業施設への導入も進んでいる。

◆今後の市場は異業種から農業分野へ参入する企業などに普及し、拡大の見通し
 2016年の国内の養液栽培システム市場規模(メーカー出荷金額ベース)はほぼ横這いの84億1,900万円を予測する。今後も、養液栽培システムは、国内では農業分野へ新規参入する企業や新規就農者などに普及していくため、拡大基調が続く見通しである。また、海外においては、東南アジアや中国等の土耕栽培を行うことが難しい環境(砂漠、高気温地域)などに、養液栽培システムの導入が増えると考える。


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