プレスリリース
No.1921
2018/08/06

2022年度の個人向けオートリース保有台数を93.6万台と予測
~提携店販売市場に新規参入する供給業者増が需要を喚起、市場は成長期に~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の個人向けオートリース市場の調査を実施し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。
個人向けオートリース市場の商流
個人向けオートリース市場の商流

1.市場概況

一般社団法人日本自動車リース協会連合会データによると、個人向けオートリース車両の保有台数は2018年3月時点で約25万7千台となり、前年同期比で120%を超え、その成長速度は加速している。同時点における法人リース車両含めた国内オートリースの保有車両台数は約360万台であり、このうち個人向けオートリース車両の保有台数は約7%を占めるまでに成長した。労働人口減少を背景に、法人による車両保有台数は減少傾向※1にあるものの、企業における社用車のリース化率が上昇しているものとみられ、法人向けオートリース車両は昨今では年率3%程度の成長率※2を保っている。(※2. 一般社団法人日本自動車リース協会連合会データをもとに矢野経済研究所算出)
一方、個人による車両保有台数はいまだ上昇を続けており(データ出所:一般財団法人自動車検査登録情報協会)、個人向けオートリース潜在需要の裾野は広いと考える。

​成長の牽引役となっているのは、専業オートリース会社と提携して個人向けリース車両の販売に進出するアフターマーケット市場の小売事業者の台頭である。市中の整備工場やガソリンスタンド、中古車販売店などがそれに当たる。こうした事業者の多くは本業の整備需要やガソリン販売量などが右肩下がりにあることから、本業での売上を回復させることが急務となっている。リースという新たなスキーム(車両を販売するしくみ)を得たことで、新車販売市場というクローズドな市場※3に参入することが可能となり、新車販売時における顧客の囲い込みが出来るようになった。個人向けオートリースは、期中整備を含めたメンテナンスリース※4が主流となっているため、リース車両を販売することでリース契約期間中のメンテナンス需要を予め確保することが出来る。オートリースという販売スキームを確立したことは、非ディーラー系事業者にとっては新車販売市場での顧客囲い込み競争に参入する手段を獲得したことになる。今後、こうした非ディーラー系のアフターマーケット事業者の新規参入によるプレーヤー数の増加により市場が更に活性化することが予想される。

2.注目トピック

新車購入時の現金一括払いは66%に

本調査に関連した、2018年4月~5月にかけて新車・中古車を購入者を含む一般消費者約30,000名に対して実施した自動車購入に関するアンケート調査では、2013年以降の新車購入者のうち、2018年における新車購入者の66%が現金一括払いで購入しているという結果であった。現金購入者が依然として大半ではあるものの、残価設定クレジットや個人向けオートリース等、車両の将来価格を据え置き使用する年数分に応じた車両金額のみを支払うという購入方法を選択している消費者層も存在する。車両の所有権は、オートリースの場合はオートリース会社に帰属し、残価設定クレジットや一般的な割賦販売に於いては金利と車両本体価格の全額を完済するまではローン契約する信販会社に帰属する。
本調査結果から「自分名義」に拘らない消費者層も一定程度存在することから、個人向けオートリース市場が成長するための土壌が形成されたことが示唆される。

3.将来展望

2022年度の個人向けオートリース車両保有台数は93万6千台に上ると予測する。

​新車販売市場が微減傾向を辿る中(データ出所:一般社団法人日本自動車販売販売協会連合会)、個人向けオートリースの販売比率が増加し、且つ平均のリース契約年数が上昇傾向にあることも考慮すると、契約満了(リースアップ)により中古車として売却されていく車両台数よりも新規に契約される件数が大きく上回ることが予想される。法人・個人の自動車保有台数や新車販売台数の状況、ならびに消費者アンケート調査などから、2022年度における個人向けオートリース車両保有台数を93万6千台と予測する。



※1. 一般財団法人自動車検査登録情報協会が公表している個人による保有車両台数を総保有車両台数から差し引くことで、法人企業の社用車両台数を矢野経済研究所算出
※3. 国内における新車販売は、自動車メーカーと特約店契約を結んだディーラーと、そのディーラーから新車を仕入れて販売する契約を結んでいるサブディーラーのみに限定されるという点においてクローズドな市場であると言える。
※4. オートリースの契約形態は、期中のメンテナンスを付帯する「メンテナンスリース」と、車両リースのみに限定する「ファイナンスリース」の2つに分類される。個人向けオートリース販売においては、車両整備などを主力事業とする小売事業者が提携店として販売するケースが多いため、こうした事業者にとってメリットのある「メンテナンスリース」として販売されるケースが多い。

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調査要綱

1.調査期間: 2017年10月~2018年6月
2.調査対象: 個人客に対しオートリース車両販売を行う専業オートリース会社、石油元売系販売会社、非ディーラー系自動車販売会社、中古車買取企業等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、消費者アンケート調査、ならびに文献調査併用

<個人向けオートリース市場とは>

法人顧客を中心に発展してきたオートリースを個人顧客(個人事業主含む)に適用したのが個人向けオートリースである。契約時に使用する年数を予め確定することで、将来の契約満了時における車両の市場価格(ここは主にオートオークションにおける売却を想定した業販価格。これを車両残存価格という)を車両本体価格から差し引いた額に、契約期間中の金利を上乗せした料金がオートリース料金となる。よって、現金一括や自動車ローンで購入する場合に比較すると、残存価格分だけ安い値段で車両を利用することが出来る点が購入者への訴求ポイントになる。また契約年数が長い方が月額料を抑えることが出来るため、契約年数は長くなる傾向になる。
販売経路は、専業オートリースによるインターネット直販、自動車メーカー系ディーラーの他、専業オートリース会社と提携する非ディーラー系車両販売会社(中古車販売会社)・ガソリンスタンド・整備業者・中古車買取会社などとFC(フランチャイズ)契約を結ぶ全国のFC店舗による対面販売が主流となる。

<市場に含まれる商品・サービス>

ファイナンスリース、メンテナンスリース

出典資料について

資料名
発刊日
2018年6月25日
体裁
A4判 108頁
定価
100,000円(税別)

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