プレスリリース
No.1931
2018/07/24

2017年度の食品通販市場は前年度比3.0%増の3兆5,985億円の見込
~好調なECサイトが全体を押し上げ、市場拡大が続く~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)では、2018年度の食品通販市場を調査し、市場動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

図1.食品通販市場規模推移と予測
図1.食品通販市場規模推移と予測
図2.食品通販のチャネル別市場規模構成比(2017年度)
図2.食品通販のチャネル別市場規模構成比(2017年度)

1.市場概況

2017 年度の国内⾷品通販市場規模は、小売金額ベースで前年度⽐3.0%増の3 兆5,985 億円で着地する⾒込みである。特にインターネット通販を中⼼に、通信販売で商品を購⼊するという購買⾏動が一般化する中、本来は実際に⾃分で商品を確かめて購⼊したいというニーズが底堅い⾷品においても、通信販売で購⼊するというケースが年々定着してきていると考える。⽇本では、少⼦⾼齢化に伴う人口減少で、内需縮小が避けられない中、⾷品通販、ならびに通販市場は数少ない成⻑市場であることから、新規参⼊企業が後を絶たない。通信販売で⾷品を購⼊することへの抵抗感が弱くなってきているとはいえ、⾷品小売市場全体から⾒たら、現状ではまだほんの一部に過ぎず、更に拡⼤していく見通しである。
また、2017年度の国内食品通販市場をチャネル別にみると、生協(班配+個配)が構成比39.6%を占め、次にショッピングサイトが同37.2%、食品メーカーダイレクト販売(直販)が同16.5%で続く見込みである。

2.注目トピック

ミールキットが拡大

ミールキット(半加工済食材や調味料などの献立セット)の展開が、生鮮品の食品通販市場を押し上げている。2017年のヒット商品にミールキットがランクインしたようにメディア露出も増加しており、有職主婦が増加する中で、調理の簡便化・時短ニーズが高まり、これを満たす食品として、人気が高まっている。この分野で先行するオイシックスは、ミールキット「Kit Oisix」を展開しており、この定期購入コースを中心に新規会員が予想を上回って増加している。調理の手間を省きつつ、具材カットや炒めるなどの調理工程を残すことで、家事をサボっている感覚を持たないですむことが多忙な女性に評価されている。また、献立を考える手間が省けることも支持されている。

3.将来展望

今後の食品通販市場については、食品を通信販売で購入するというユーザーの広がりとともに市場は着実に拡大していき、2018 年度以降、概ね2~3%台の伸長率で推移し、2021年度の国内食品通販市場規模は小売金額ベースで4兆135億円になると予測する。
チャネル別では、市場を牽引するショッピングサイトがこれまで同様約5%台で2018 年度以降も成長すると、2019 年度には従来構成比率トップだった生協を抜き、首位が入れ替わる予測になる。
一方で懸念するのは、人手不足と配送コスト上昇が、ネットスーパーなどチャネルによっては、市場成長のブレーキになるケースがみられるようになっていることである。自宅まで商品を届ける通販というビジネスモデルは、そもそも人手がかかるサービスであることから、この懸念点への決定的な打開策が出てきていない以上、ボディーブローのようにその他のチャネルにも広がりかねないと考える。

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調査要綱

1.調査期間: 2018年4月~6月
2.調査対象: 通信販売事業者、食品関連企業、生協、食品小売事業者、食品卸等
3.調査方法: 当社専門研究員によるアンケート調査、電話取材、ならびに文献調査併用

<食品通販市場とは>

本調査における食品通販市場とは、①ショッピングサイト(カタログ通販含む)、②生協、③自然派食品宅配、④ネットスーパー、⑤コンビニエンスストア宅配、⑥食品メーカーによるダイレクト販売(直販)、を対象とする。また、製品(商品)については生鮮3品(水産、畜産、野菜・果物)、米、飲料(ミネラルウォーターは含み、宅配水は含まない)、酒類、菓子類、健康食品、その他加工食品を対象とし、日用雑貨等を含まないものとする。

<市場に含まれる商品・サービス>

食品通販(生鮮3品、米、飲料、酒類、菓子類、健康食品、その他加工食品)

出典資料について

資料名
発刊日
2018年6月29日
体裁
A4 295頁
定価
120,000円(税別)

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