プレスリリース
No.2006
2018/10/18

2017年の国内バイオプラスチック市場は4万7,780t、前年比1.9%増
~新規採用に一服感も、本格成長に必要な事業環境が整う気配も~

 株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は国内のバイオプラスチック市場の調査を実施し、市場動向や将来展望を明らかにした。

バイオプラスチックの国内市場規模推移
バイオプラスチックの国内市場規模推移

1.市場概況

 2017年の国内バイオプラスチック市場規模(国内出荷量ベース)は4万7,780t、前年から1.9%増加した。バイオPETやバイオPEの登場により、2010年以降市場は活性化していたが、2015年頃から伸び率が鈍化し、2015~2017年はほぼ横ばいで推移した。伸び率鈍化の最大の要因は、大口ユーザー企業の新規採用が一巡したことで近年市場を牽引してきたバイオPET、およびバイオPEの勢いが鈍化したことにある。過去2年間、バイオPETは若干減、バイオPEはほぼ横ばいだった。
 一方で、これまで押され気味だったポリ乳酸が低位ながらも盛り返したことから、2016年が前年比0.2%増、2017年も同1.9%増と全体ではなんとか伸びを保った形となった。

2.注目トピック

プラスチック資源循環戦略の策定、マイクロプラスチック問題への注目高まる

 2018年6月、第4次循環型社会形成推進基本計画が閣議決定された。同方針の下、2019年6月末に日本で開催予定のG20に間に合うように、「プラスチック資源循環戦略」が策定される見通しである。この中で、バイオプラスチックは実用性向上と化石燃料由来プラスチックとの代替促進が目指される見込みである。これに基づき、バイオプラスチックの使用を促すような法規制の施行、あるいは公共調達の導入が実現すれば、市場の流れは大きく変わると考えられる。
 また、2018年に入り、国際的な環境問題として、使い捨てプラスチックによる海洋汚染問題(マイクロプラスチック問題)がクローズアップされており、世界各国で使い捨てプラスチック規制への動きが強まっている。こうした中で、海洋中でも生分解するタイプの生分解性プラスチックの製品化に向けた動きが出てきている。新たなビジネスチャンスとして業界の注目度は高まっている。

3.将来展望

 2018年は夏の記録的猛暑の影響からバイオPETの用途の大部分を占める清涼飲料水の需要が大幅に伸びていることが全体を底上げする見通しで、2018年の国内バイオプラスチック市場規模(国内出荷量ベース)は5万1,285t、前年から7.3%増加する見込みである。
 2018年の市場拡大は天候要因による一過性の成長という側面が強い。ただ、2019年春に策定予定のプラスチック資源循環戦略に基づき、バイオプラスチックの使用を促す法規制の施行、あるいは公共調達の導入が実現すれば、今後のバイオプラスチック市場は本格的な成長期を迎える可能性はあると考える。

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  • セグメント別情報(市場規模のセグメント別内訳と動向)
  •  2-1.バイオPET
     2-2.バイオPE
     2-3.ポリ乳酸
  • 注目トピックの追加情報
  •  2019年春の策定予定の「プラスチック資源循環戦略」への期待高まる
     マイクロプラスチック問題の解決案として、生分解性プラスチックが再注目
  • 将来展望の追加情報

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    調査要綱

    1.調査期間: 2018年4月~9月
    2.調査対象: バイオプラスチック原料メーカー、その他関連メーカー、エンドユーザー企業
    3.調査方法: 当社専門研究員による面接取材、電話によるヒアリング、および郵送アンケート併用

    <バイオプラスチック市場とは>

     バイオプラスチックとは、使い終わったら水と二酸化炭素に還る「生分解性プラスチック」と原料に植物など再生可能な有機資源を含む「バイオマスプラスチック」の総称であり、本調査においても、この2つの環境調和型のプラスチックを対象としている。なお、市場規模にはバイオPE製輸入レジ袋を含む。

    <市場に含まれる商品・サービス>

    ポリ乳酸、バイオPE、バイオPET、バイオPC、バイオPA、バイオポリウレタン、バイオPBS他

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2018年9月27日
    体裁
    A4判 379頁
    定価
    150,000円(税別)

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