プレスリリース
No.2081
2019/02/08

2023年のカーボンナノチューブ(CNT)世界出荷量は、4,000tに迫ると予測
~2017年から2023年までのCAGRは12.8%で成長の見通し~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、2018年のカーボンナノチューブ世界市場を調査し、製品セグメント別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

カーボンナノチューブ世界市場規模推移と予測
カーボンナノチューブ世界市場規模推移と予測

1.市場概況

2018年のカーボンナノチューブ(CNT)世界市場規模は、メーカ-出荷量ベースで前年比118.5%の2,255.8tの見込みである。
高価格が課題であった単層カーボンナノチューブでは低価格化が進む傾向にあり、導電性/帯電防止塗料・コート剤や熱硬化性樹脂複合材、ガラス、アスファルト、タイヤなど幅広い用途で採用が広がった。一方、多層カーボンナノチューブではリチウムイオン電池(LiB)導電助剤向けの需要が拡大しており、EV(Electric Vehicle)やPHEV(Plug-in Hybrid Electric Vehicle)の生産・販売台数の伸びが著しい中国が最大の需要地となっている。

2.注目トピック

リチウムイオン電池導電助剤としての採用動向

リチウムイオン電池(LiB)の正極では、導電助剤を添加することによりLiBの内部抵抗を下げている。また、LiBは充放電のサイクルの進行に伴い放電容量が減少する。この原因の一つとして活物質粒子間の接点喪失が挙げられ、導電助剤は接点の失われた活物質間をつなぐ役割も持つ。導電助剤の添加により充放電が繰り返されても電極としての形状が保たれることにより導電パスが確保され、結果としてLiBの長寿命化につながる。導電助剤としては多層カーボンナノチューブのほかにカーボンブラックや黒鉛粉末などが用いられている。

2018年におけるリチウムイオン電池(LiB)導電助剤の世界市場規模(メーカー出荷量ベース)は10,000tを超える見通しである。そのうち、多層カーボンナノチューブは15%強のシェアを占めるものと推計する。

3.将来展望

2023年のカーボンナノチューブ(CNT)の世界市場規模は、メーカー出荷量ベースで3,931.1t、2017年から2023年までのCAGR(年平均成長率)は12.8%になると予測する。

今後、単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブのいずれにおいても、リチウムイオン電池導電助剤としての需要が牽引する。また、複合材料向けでは電子部品の搬送用トレー、自動車のフューエル(燃料供給)部品など既存の用途が中心となるが、これまでの欧米や日本に加え中国市場でカーボンナノチューブの採用が本格化する見通しである。

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     多層カーボンナノチューブ市場
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  •  リチウムイオン電池導電助剤市場(材料別)
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    調査要綱

    1.調査期間: 2018年9月~12月
    2.調査対象: カーボンナノチューブ関連企業(メーカー、ユーザー)
    3.調査方法: 当社専門調査員による直接面接取材をベースに、文献調査を併用

    <カーボンナノチューブ市場とは>

    カーボンナノチューブ(Carbon Nanotube、略称CNT)は、グラファイトシートが円筒状になった独特の形状の炭素同素体であり、一般的には直径1~数10nm、長さ1~数10µm程度のものを指す。本調査では、類似の構造体で直径100nm超の昭和電工株式会社「VGCF®」を含めた広義のCNTを対象として、市場規模を算出した。

    <市場に含まれる商品・サービス>

    単層カーボンナノチューブ、多層カーボンナノチューブ

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2018年12月28日
    体裁
    A4判 137頁
    定価
    180,000円(税別)

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