2018年度のエステティックサロン市場規模は前年度比100.2%の3,587億円の見込み
~大手を中心に集客効率を重視した店舗の整理統合・既存店強化で収益性を向上~

1.市場概況
2018年度のエステティックサロン市場規模は事業者売上高ベースで、前年度比100.2%の3,587億円と微増の見込みである。エステティックサロンの主要顧客は中高年層であるが、インターネット予約や店舗情報検索などが定着してきたほか、主要なSNSを利用した広告宣伝や情報発信も活発化してきている。昨今ではこうした情報を利活用した顧客動向分析や集客施策など、webマーケティングが重要になっている。
2.注目トピック
大手を中心に集客効率を重視した店舗の整理統合・既存店強化で収益向上
エステティックサロン運営企業の多くは、不採算店舗を整理・統合し、既存店舗の収益強化を重視する事業展開を継続している。この背景には店舗運営スタッフの人員確保に苦心していること、また、周辺美容サービスや一般流通のセルフ化粧品市場との競合激化、次世代の顧客層となりうる若年女性層開拓の不調や集客の伸び悩みなどがある。こうしたなか、集客の見込める大手百貨店やショッピングセンター、ホテルなどに店舗を新設する一方、既存店舗はリニューアルを積極的に進め、なかには集客性や適正な人員配置による固定費などの採算性を勘案したうえで、より条件の良い立地へのリニューアル移転を行うなどしている。
3.将来展望
2019年度のエステティックサロン市場規模は事業者売上高ベースで、前年度比100.3%の3,599億円と微増を予測する。
エステティックサロンでは化粧品や健康食品、美容機器といった商品が販売されているが、こうした付加価値の高い商品は施術と並び、重要な商材であり、来店顧客に対してこうした家庭用の美容商材を推奨販売することで売上拡大が期待される。今後も収益性確保のみならず、生産性向上の観点からもこうした商材は重要であるものと考える。
また、大手の脱毛サロン運営企業や総合エステティックサロン運営企業を中心に、積極的な多店舗化戦略から、最適且つ効率的な人員やサービスの適正配置による店舗展開が強化されていくとみる。グループ企業においてはグループ企業間における美容事業等の相乗効果を想定した協業も進められるものと考える。
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【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】Aパターン
痩身・ボディ市場
脱毛市場
メンズエステ市場
物販市場
調査要綱
2.調査対象: エステティックサロン、エステティックサロン関連商材取扱企業等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話・e-mailによるヒアリング、ならびに郵送アンケート調査併用
<エステティックサロン市場とは>
エステティックサロンとは、人の皮膚を清潔にし、若しくは美化し、体型を整え、または体重を減ずるための施術を行うことを目的に、エステティシャンが手技、化粧品、機器を使用して施術するサロンをさす。本調査におけるエステティックサロン市場には、国内の店舗型エステティックサロンで提供する施術(美顔、痩身・ボディ、脱毛、メンズエステ)と付帯する物品販売・その他サービスが含まれる。なお、セルフエステ、訪問エステ、理美容エステ、メディカルエステなどは対象外としている。
<市場に含まれる商品・サービス>
施術(美顔市場・痩身/ボディ市場・脱毛市場・メンズエステ市場)及び物販
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