プレスリリース
No.2642
2021/03/18
国内スマートシティ市場、スマートシティにおけるエネルギーマネジメントに関する調査を実施(2020年)

CEMSなど地域のエネルギーマネジメント用設備・システムの市場規模は2025年度に286億円と予測
~スマートシティのエネルギーマネジメントの基盤となる設備・システムの導入が進む見通し~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内スマートシティ市場を調査し、スマートシティにおけるエネルギーマネジメントの取り組みの状況や主要プロジェクトの動向、将来展望について明らかにした。ここでは、地域単位や街区単位で導入されるエネルギーマネジメント用設備・システムの市場規模について、公表する。

地域エネルギーマネジメント用設備・システムの市場規模推移・予測
地域エネルギーマネジメント用設備・システムの市場規模推移・予測

1.市場概況

日本国内のスマートシティのプロジェクトにおいて計画・実施されているエネルギーマネジメントへの取り組みは、エネルギーマネジメントシステム(EMS:Energy Management System)やスマートグリッド/マイクログリッド、再生可能エネルギーなどを活用して、地域単位でエネルギー需給の効率化や環境負荷の低減、非常時の電源バックアップシステム等の構築を図るものが主流である。この傾向は、スマートシティという言葉が日本国内で広がり始めた2010年前後から続いている。近年は、自然災害・気象災害の頻発や世界的な地球温暖化対策推進の流れを背景に、スマートシティの災害対策や低炭素化を目的としてエネルギーマネジメントの取り組みを検討する動きがみられる。

日本国内のスマートシティ等で地域のエネルギーマネジメントを目的として、2019年度に導入されたエネルギーマネジメント用設備・システム市場規模を250億円と推計した。スマートシティの構想を打ち出す地方自治体が増加している他、「エネルギーの地産地消」などを目的としてエネルギーマネジメントを最適化するための実証実験が各地で計画される中で、市場は拡大している。

2.注目トピック

スマートシティにおけるエネルギーの地産地消

スマートシティにおけるエネルギーマネジメント事業では、地域で得られるエネルギーを地域内で活用する「エネルギーの地産地消」の仕組みを作ることにより、環境負荷の低減や自立的なエネルギー需給体制の構築を目指す動きがみられる。活用されるエネルギーの種類として、太陽光発電などの再生可能エネルギーをはじめとした電気や熱、水素などが挙げられる。洋上風力発電所など地域の再生可能エネルギー発電所で作られた電気を使って水素を生成し、地域内及び周辺地域に供給する構想を打ち出す地方自治体も出てきている。

スマートシティにおける「エネルギーの地産地消」の試みは、地域経済の振興に寄与する可能性がある。例えば、再生可能エネルギー発電所の運転・メンテナンス業務に係る雇用の創出や、地域のエネルギーを活用した新規事業を計画・展開するベンチャー企業の登場などが考えられる。

3.将来展望

2020年末までに打ち出されているスマートシティの構想は、エネルギーマネジメントの優先順位が最上位に来るものばかりではない。しかし、政府が「2050年のカーボンニュートラル」や「電動車の普及促進」の方向性を掲げたことにより、今後のスマートシティプロジェクトでは「低炭素のエネルギー源の確保」「エネルギーの効率的な利用」「電動車の活用」に関する取り組みがより重要になると考えられる。

スマートシティにおいてこれらの取り組みが進む中で、地域単位もしくは街区単位のエネルギーマネジメントの計画が増え、エネルギーマネジメント用設備・システム市場規模は2020年度256億円、2021年度260億円と推移し、2025年度には286億円になると予測する。

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  • セグメント別の動向
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     郊外・地方都市・中山間地域
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  •  スマートシティにおける再生可能エネルギーの活用
     スマートシティにおける熱供給
     スマートシティにおける水素活用
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    調査要綱

    1.調査期間: 2020年9月~12月
    2.調査対象: スマートシティ事業を計画・実施している地方自治体、スマートシティ事業に参画している民間企業、エネルギー会社など
    3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(Web取材含む)、電話やeメールによる調査、ならびに文献調査併用

    <スマートシティにおけるエネルギーマネジメント用設備・システムとは>

    スマートシティとは、「都市が抱えるさまざまな課題を、ICT / IoTなどの新技術やデータを活用して解決を図る都市や地区」を指し、本調査では、​スマートシティにおけるエネルギーマネジメント用設備・システムとして、CEMS(Community Energy Management System)やTEMS(Town Energy Management System)、電力自営線、熱導管、水素供給パイプラインなど、対象地域において統合的に設備・機器制御やエネルギー供給を行う設備・システムを対象とした。

    ※参考資料
    地域エネルギーマネジメント事業に関する調査を実施(2018年)
    https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2008
    バイオマスエネルギー市場に関する調査を実施(2020年)
    https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2416

    <市場に含まれる商品・サービス>

    スマートシティのエネルギーマネジメントを目的として導入される設備・システム(エネルギーマネジメントシステム、電力自営線、熱導管、創エネ設備・システムなど)

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2020年12月29日
    体裁
    A4 224ページ
    価格(税込)
    165,000円 (本体価格 150,000円)

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