プレスリリース
No.2667
2021/04/12
国内建設8大市場に関する調査を実施(2020年)

2019年度の国内建設8大市場規模は前年度比1.9%減の2兆2,098億円
~大型再開発案件やインターネット通販(EC)市場の拡大を背景にオフィスビルや物流倉庫は拡大するも、多くの分野は前年度割れとなり市場全体は微減で推移~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の建設8大市場(8分野)を調査し、市場規模、8分野別動向、将来展望を明らかにした。

建設8大市場規模推移・予測(工事費予定額ベース)
建設8大市場規模推移・予測(工事費予定額ベース)

1.市場概況

2019年度における建設8大市場(住宅、商業施設、オフィスビル、ホテル、工場、物流倉庫、学校、病院の8分野計)の市場規模は工事費予定額ベースで、2兆2,098億円(前年度比98.1%)となった。

2019年度は東京オリンピック・パラリンピックにおける建築需要が落ち着きをみせるなか、都市圏の大型再開発案件の建設需要によりオフィスビル分野(市場)は拡大した。そのほかインターネット通販(EC)市場の拡大を背景に物流倉庫分野も拡大したものの、多くの分野は前年度割れとなったことから、建設8大市場全体は前年度比98.1%と縮小した。市場全体が前年度比微減に留まった一因には、東京オリンピック・パラリンピックの建築特需に関連した労務費および資機材の高騰による工事単価の上昇が挙げられる。

​また、新型コロナウイルス感染拡大によって、住宅分野では住宅設備機器の納期遅延などが発生し、これに伴う引き渡しの遅延などの悪影響はあったものの、2019年度の建設8大市場全体はそれほど大きな影響を受けなかったものとみる。

2.注目トピック

コロナ禍におけるオフィスビル分野への影響

コロナ禍を背景に働き方の多様化が進み、テレワークが普及したが、これによりオフィスそのものの必要性を再考する動きもみられる。既に大手企業による本社移転やオフィスビル売却、オフィスフロアの一部縮小なども散見され、今後もこうした事例が出てくるものとみる。こうしたなか、現在計画中のオフィスビルの仕様変更や延期、ひいては中止となる可能性もある。オフィスビル分野は働き方が多様化する中で、オフィスの在り方やオフィスに求められる機能などが変化する端境期にあるものと考える。

3.将来展望

2023年度の建設8大市場の市場規模(住宅、商業施設、オフィスビル、ホテル、工場、物流倉庫、学校、病院の8分野計)は工事費予定額ベースで、1兆8,900億円(2019年度比85.5%)を予測する。

​2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で大きく縮小するものの、インターネット通販(EC)市場の拡大によって需要が高まっている物流倉庫に加えて、2025年に開催予定の大阪万博を見据えたホテル建設などが徐々に動き出すものとみられる。しかしながら、住宅、店舗、学校分野については、市場拡大となる成長要因が特段見られず、今後も減少傾向で推移するものと予測する。

オリジナル情報が掲載された ショートレポート を1,000円でご利用いただけます!

【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】
Aパターン
  • セグメント別の動向
  •  【住宅市場】消費増税反動減と賃貸住宅需要の低迷が継続
     【店舗市場】縮小傾向の歯止めの見通し立たず
     【オフィス市場】都市圏における再開発を背景に堅調に推移
     【ホテル市場】インバウンド需要を見据えた新設・開業が増加
     【工場市場】設備投資の勢いが鈍化
     【物流倉庫市場】2013年度以降、施設の大型化が進む
     【学校市場】新築は厳しい見通し、増改築市場に期待
     【病院市場】棟数ベースは純減で推移。今後も厳しい見通し
  • 注目トピックの追加情報
  •  コロナ禍におけるホテル市場への影響
  • 将来展望の追加情報

  • 以下の 利用方法を確認する ボタン↓から詳細をご確認ください

    調査要綱

    1.調査期間: 2020年10月~2021年1月
    2.調査対象: 建設における主要8分野(住宅・商業施設・オフィスビル・ホテル・工場・物流倉庫・学校・病院)
    3.調査方法: 当社専門研究員による各種文献、公開情報等の収集、及び独立行政法人統計センターによる国土交通省「建築着工統計」のオーダーメード集計データをもとに分析

    <建設8大市場とは>

    本調査における建設8大市場とは、建設分野の基幹産業である、①住宅、②商業施設、③オフィスビル、④ホテル、⑤工場、⑥物流倉庫、⑦学校、⑧病院の8分野(市場)をさす。各分野の定義については国土交通省「建築着工統計」における建築用途分類をもとに、矢野経済研究所が本調査において再分類を行っている。なお、いずれも新築に加え、増改築も対象する。市場規模は工事費予定額ベースで算出し、2017年度から2019年度の実績値は、独立行政法人統計センターによる国土交通省「建築着工統計」のオーダーメード集計データより引用、これ以外は同データをもとにした矢野経済研究所推計値である。

    各分野(市場)の詳細は以下参照
    ①住宅とは、建築用途のうち、居住専用住宅(専ら居住用の建築物)と居住専用準住宅(専ら居住用の建築物で個々の炊事施設を有しない建築物)の合計値である。②商業施設とは、建築使途別の店舗であり、卸売店、小売店、飲食店、その他物品を直接取引する場所をさす。③オフィスビルとは、建築使途別の事務所​であり、机上事務、又はこれに類する事務を行う場所をさす。④ホテルとは、建築用途の宿泊業用建築物をさす。⑤工場とは、建築使途別の工場及び作業場(商品包装場、荷造り場、物品検査室、電子計算機操作室、ポンプ小屋などを含む)をさす。⑥物流倉庫とは建築使途別の倉庫(物品を貯蔵または保管する場所)をさす。⑦学校とは、建築使途別の学校の校舎や体育館などをさす。⑧病院とは、建築使途別の病院・診療所・病棟などをさす。

    <市場に含まれる商品・サービス>

    住宅、商業施設、オフィスビル、ホテル、工場、物流倉庫、学校、病院

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2021年01月27日
    体裁
    A4 492ページ
    価格(税込)
    165,000円 (本体価格 150,000円)

    お問い合わせ先

    部署
    マーケティング本部 広報チーム
    住所
    〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
    電話番号
    03-5371-6912
    メールアドレス
    press@yano.co.jp
    ©2021 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
      本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
      報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
      利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。