ヤノレポートサンプル_20201010_No1522
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輸合入紙計2017年度850 680 600 270 50 970 3,420 滅菌紙 メーカー別販売量推移前期比2019年度(見)前期比 100.0 100.0 50.0 100.0 100.0 130.91,270 100.03,420 850 100.0680 100.0300 100.0270 100.050 100.0 100.0 100.0滅菌紙の販売先は、病院内器具用と小売店頭商品用で異なる。病院内器具用はカテーテルやシリンジなどを病院で滅菌処理を行う際に使われる滅菌バッグ向けで、小売店頭商品用とは薬局などで売られているガーゼや絆創膏などのメーカーで滅菌処理を行う際に使われる滅菌バッグ向けとなる。 国内の滅菌紙メーカーの大半において、病院内器具用向けの販売量が圧倒的に多くなっており、各メーカーにおけるその販売比率は9割を超えている。特定の顧客との間で仕様が決まるオリジナル品が多く、品質もハイグレードとなる。各メーカーはコンバータと共に開発を進め、顧客の滅菌環境にあった滅菌紙を提供してきた経緯があり、前述した通り、1度採用されると安定的な出荷が見込める。 一方で、小売店頭商品用向けは、安価に抑えるため、EOG滅菌による大量滅菌が採用されており、その滅菌バッグにも品質というよりも価格の安さが求められている。巴川製紙所特種東海製紙王子エフテックスKJ特殊紙その他国内メーカー近年一定のシェアをキープしている輸入紙は、この小売店頭商品用向けの販売量の比率が高いと見られる。 国内メーカーの販売量の推移を見ると、王子エフテックスの販売量が拡大したことに起因して2016年は2,450t、前年度比14.0%増と大幅増となった。同社は江別工場でのチップからの一貫生産により、ローコストオペレーションを実現したことで、汎用グレードの供給も可能になったことから、以前より拡販に注力、病院内器具用向けはロットが小さく、江別工場品の強みを最大限に活かせないと考えていた同社では、始めから大量滅菌される用途にターゲットを絞った展開により、小売店頭商品用向け、または医療用向けの絆創膏で、輸入紙からの切り替えが進み、拡大推移となった。 前期比2018年度 100.0850 100.0680 100.0300 100.0270 100.050 100.01,270 99.43,420 矢野経済研究所推定単位:t、%

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