~2019年度は前年度比1%減の131万台に 依然として底堅い需要~ システムキッチン2019年度は前年度比1%減の131万台に底堅い需要は継続 キッチン・バス工業会によると、2019年度のシステムキッチン出荷量(完成品+トップ)は1,318,407セット(前年度比1.0%減)。金額は4,053億円(同1.4%増)と推計。出荷台数が微減に留まった理由としては、2019年10月施行の消費増税前の駆け込み需要がその後の反動減を上回ったこと、が挙げられる。新型コロナの影響については、2~3月にかけて一部製品(IHクッキングヒーターや食洗機、レンジフードなど)で納期遅延が発生。中国で生産される部品・部材を使用している日系メーカーや、そのメーカーからOEMでシステム製品の構成品を入手している日系メーカーが、中国における新型コロナ禍により調達に支障を来したことが理由。ただ、新型コロナ禍の影響はあったものの、結果として、2019年度に限ってはその影響は軽微となった。なお、台数ベースは微減であった一方、金額ベースは微増と推計した理由は、リフォーム商材など中高級品の販売が堅調であったこと、が挙げられる。 キッチン出荷台数と相関のある住宅市場についてみると、2019年度の新設住宅着工戸数(持ち家・貸家・分譲・給与住宅)は、前年度比7.3%減の883,687戸。2019年10月1日からの消費増税施行を控え、9月末までの引き渡しを目標に持家・分譲住宅の駆け込み需要が発生するも、その後の反動減及び賃貸住宅需要の低迷継続等を背景に、大幅減となっている。新設住宅着工戸数は前年度比大幅減となる一方、システムキッチン出荷台数はほぼ横ばいと底堅い結果となっている。その理由として、2019年度以前に建設中であった分譲/賃貸マンションの竣工物件が一定数あったこと(着工と納入までのタイムラグのある分譲/賃貸マンションの影響)に加え、リフォーム需要が堅調であったことも推察される。 リフォーム市場については、弊社推計のリフォーム率は前年度比3.2pt増の48.6%<図表2>。人口・世帯数の減少といった構造的な要因を背景に長期的に新築市場の縮小が見込まれる一方、既存住宅ストック数システムキッチン市場の動向
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