本格復興、子供たちの声を圧してはならない


21日、政府の原子力災害現地対策本部は、南相馬の特定避難勧奨地点を28日に解除すると発表した。これにより局所的に放射線量が高い「ホットスポット」と指定された特定避難勧奨地点はすべてなくなる。

一方、福島医大が実施するすべての子供を対象とした検査で、事故直後の検査では異常がなかった子供の中に、今年から始まった2巡目の検査で甲状腺がんの疑いが強いと診断された子供がいることが分かった。
チェルノブイリでは事故後4~5年後に子供の甲状腺がんが急増したという。

南相馬の住民説明会で、高木経産副大臣は「指定解除は風評被害からの脱却と本格復興のために重要」と語った。風評被害の発生を防止し、あらぬ誤解の拡散を防ぐ努力に異論はない。また、チェルノブイリと福島は条件が異なるし、現時点で事故と甲状腺がんとの因果関係は不明である。
しかしながら、復興の「成果」を急ぐ大人たちが、子供たちの未来への不安を封じることがあってはならない。

今週の”ひらめき”視点 12.21 – 12.25

 

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