小売産業 2015年予測は前年比102.1%(5月更新)


先月に引き続き4月は、昨年の消費税アップの影響もあり大きく落ち込んだ前年同月と比較すると、どの小売業態も大きく伸長した様子で、市場はほぼ予想通りの動きを見せている。

但し、この順調ぶりも外国人観光客消費の好調さが牽引していることは間違いなく、問題は日本人の消費実態が見えにくくなっている点である。先月の解説でも触れたが、日本人の消費は必ずしも好調ではない。百貨店や一部の大手小売業が発表している「客数」のトレンドを分析してみると、2013年、2014年、そして2015年前半と多くの小売店が前年同月比で100%を割り込んだ状態が続いている。反面、1人当たりの購入単価は軒並み上昇しているという結果となっている。

レジ数の減少、1人当たりの購入単価の上昇という現象をどう見るか。消費に慎重になっている姿勢、実需と言われる、バーゲン等だけではなく必要な時に購入するといった姿勢が顕著になっていることで、このような状況になっていると推測されるが、今後を予測するにも、レジ数の減少が気になる点ではある。

 

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