三菱自工に続き、スズキでも。不正を容認する内向き体質が問題の核心


スズキもまた国の規定とは異なる方法でデータをとっていた。対象は2010年以降に製造した全16車種、計210万台に及ぶ。
18日、同社の鈴木修会長は法令違反を謝罪したうえで、「燃費の向上を意図した不正ではなく、影響は誤差の範囲内にとどまる。生産、販売の継続に問題はない”旨の会見を行った。
 
三菱自工の問題は、データ測定を担当した子会社に対する本社からの改ざん指示が原因であったという。目標必達に対する組織的恫喝が常態化した企業風土は無惨な限りである。しかし、唯一の救いはそこに法令違反に対する認識が認められる点である。当事者たちは「違法性」を承知したうえで一線を越えた。
 
会見を見る限り、むしろスズキの特異性が際立った。「性能に対する不正はなく、影響もない。よって問題なし」と言い切るカリスマと、彼の意向を過剰に忖度し、ひたすら行動するエリート集団に違法性に対する認識はどこまであったのか。三菱自工とは次元が異なるもののこちらの根も深い。

今週の”ひらめき”視点 05.15 – 05.19

代表取締役社長 水越 孝

 

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