2025年度のキャラクタービジネス市場規模は前年度比102.6%の2兆8,492億円を予測
~キャラクターとのタッチポイントの創出および増加に期待~
1.市場概況
2024年度のキャラクタービジネス市場規模(商品化権・版権)は、前年度比102.9%の2兆7,773億円と推計した。「ちいかわ」や「サンリオキャラクターズ(「ハローキティ」「マイメロディ」「シナモロール」ほか)」等のファンシー系キャラクター(可愛らしいデザインのキャラクター)や、「ドラゴンボール」、「呪術廻戦」、「ハイキュー!!」等の漫画原作のキャラクターなどのメディアミックス展開※が奏功し、商品化権および版権ともに好調に推移した。
※本調査では、1つのIP(Intellectual Property)コンテンツをアニメやゲーム、漫画、小説など複数のメディアに展開し、世の中に波及させることを指す。
2.注目トピック
販売チャネルの多様化とキャラクター専門店の派生展開がさらに進行
近年、キャラクター専門店においては、取り扱うキャラクターは変わらないが、既存とは異なるコンセプトやテーマなどで店舗を新しく展開するといった、業態の派生展開が増えている。こうした派生展開は、商品バリエーションの拡大や、設定したコンセプトやテーマを店舗や商品により強く反映できるメリットがある。そのほか、カラオケボックスでは、キャラクターとのコラボルームの提供だけでなく、そのキャラクター商品が販売されるなど、市場全体で「サービス提供+物販」の動きが活発化している。こうしたことから、今後も販売チャネルの多様化がさらに進行するとみる。
3.将来展望
2025年度のキャラクタービジネス市場規模(商品化権、版権)は前年度比102.6%の2兆8,492億円を予測する。2025年度においては、権利者(IPホルダー・ライセンサー)がキャラクターとのタッチポイント(顧客との接点)の創出に引き続き取り組んでいるため、商品やイベント等におけるキャラクターの露出が増加するとみる。また、メディアミックス展開において、ファンシー系キャラクターに注目すると、ショートアニメのテレビ放送が増えている。そのため、こうしたキャラクターの認知度の向上や商品展開の活性化などが期待される。
オリジナル情報が掲載された ショートレポート を1,980円のお買い得価格でご利用いただけます。
【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】Aパターン
映画
テレビ
商品
ゲーム
パチンコ・パチスロ
音楽
舞台・ミュージカル
デジタル
街中でのタッチポイント創出
VTuberのリアル店舗での販売が拡大
IPのリブート・ハイターゲット化
調査要綱
2.調査対象: キャラクタービジネス関連企業(メーカー・卸(IPホルダー・ライセンサー・エージェント、ライセンシー)及び小売・流通業等)
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・e-mailによるヒア リング、アンケート調査、ならびに文献調査併用
<キャラクタービジネスとは>
本調査におけるキャラクタービジネスとは、ライセンス契約によりキャラクターを商品や広告・販促等に使用するほか、映画やテレビ、漫画などのメディアへ展開するビジネスを指し、商品化権と版権で構成される。
なお、本調査におけるキャラクターとは、アニメーション・漫画・ゲーム・イラスト等であり、芸能人(実写)などを除く。
<市場に含まれる商品・サービス>
キャラクター商品、キャラクター版権
出典資料について
お問い合わせ先
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。
