NEDOは2月3日に大阪市内で「NEDOベンチャービジネスマッチング会」を開催します。NEDOの支援制度で採択された中小・ベンチャー企業のうち、次世代をリードするエネルギー系の実力派企業が一堂に会し、独自に開発した新技術をご紹介するほか、開発した技術内容に関する展示や個別商談会を行います。
皆様のご参加を、心よりお待ち申し上げます。
- 13社の有力ベンチャーが出展
- 出展各社が優れた技術・事業構想をプレゼンテーション
- 出展各社の製品サンプル・パネルの展示
- 個別ブースで、貴社の関心のある出展企業と商談が可能(事前予約および当日予約可能)
本マッチング会は、東京会場(1/27)開催もございます。東京会場詳細
技術紹介予定企業
革新的な技術を持った新エネルギーベンチャー・中小企業が、NEDO事業を通じて開発した技術をプレゼンします。
No.1 アイ’エムセップ株式会社企業情報詳細
高性能エネルギーデバイスに資する「炭素めっき技術」
- 本件技術は、電解浴に溶融塩を用いることで水溶液系では不可能な「炭素の電気めっき」に世界初で成功したものである。
- 様々な基材に対して、耐食性と導電性を併せ持つ高機能性炭素膜をめっきすることを可能にしている。
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従来技術(炭素粒子塗工、炭素粒子+熱処理、プラズマCVD)に対し、下記の点で優位性がある。
①金めっきに匹敵する優れた「耐食性」
②黒鉛と同レベルの高い「導電性(低い接触抵抗)
③従来のPVD法で得られる炭素(DLC)膜より5倍以上の優れた「密着性」
④連続・大量生産による「低コスト化」が可能
Si/C系の負極材料(SDCF-Si)
- 本件技術は、カーボンとシリコンの複合体から成る負極材料になる。
- 従来、シリコン系負極材料の場合、Si粒子の体積変化(膨張・収縮)により導電材との乖離が生じ、その結果、サイクル特性が劣化するという面で課題があった。
- それに対して本件技術は、金属の粒子径が小さいので、体積変化が小さい。また、繊維状で導電性もあるので、体積変化があっても導電接点を保ちやすい、という面で特性を有する。このため、Si粒子に体積変化があっても、導電材との乖離が起きず、サイクル特性も劣化しないという特徴を有する、金属合金系の負極材になる。
炭素材料向け無機材料による安定分散技術
- 本件技術は、用いたSWCNT(単層CNT)を安定・均一に分散した分散液を用いた、無機分散剤による炭素材料(CNTやグラファイトなど)の分散技術である。
- 無機分散剤の特徴は、「コーティング後の除去が容易」や「泡立ちが少なく扱いやすい」点にあり、材料の特長を生かす事のできる分散剤と位置づけられる。
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従来の炭素材料分散技術(有機溶剤、表面親水化処理、界面活性剤)と比較した無機材料を用いた分散剤には、下記の優位性がある。
①分散性が良いため、少量のCNT添加量で導電性が得られる。
②塗膜後に容易に分散剤を除去することが可能(例:表面抵抗値200Ω/sq、透過率90%の透明導電膜を作成可能)
③水系分散液のため、環境負荷が小さい
④数週間に渡って安定に分散
MW級蓄エネシステムの事業化
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本件技術は、従来のニッケル水素電池のセル構造を大幅に改良し、電池内部で発生した熱を急速に放熱する革新的な電池構造を採用している。これにより、以下の点の実現が可能となった。
①連続急速充放電
②電池の出力コスト(kW)の低減
また、電極の劣化が改善した事で、電池の耐久性が改善し、電池寿命を伸ばす事が可能となった。 -
MW級蓄エネシステムの主な特徴は、次の通りになる
①電池の連続急速充放電が可能
②出力コスト(kw)が安い
③電池寿命の大幅な向上
No.5 株式会社下野機械技術企業情報詳細
イオンビーム照射を行う導電・高耐食DLC膜
- 本件技術は、高分子材料を塗布して照射することで、アルミニウムにも導電・高耐食性DLC膜が成膜可能なイオンドーピング法を用いた成膜技術である。
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本技術を固体高分子形燃料電池(PEFC)セパレータ保護膜へ応用する場合、他のDLC成膜方法(「PVD法」、「CVD法」や「プラズマイオン注入法」)と比較して、下記に優位性がある。
①耐食性・導電性(絶縁)
120℃に熱して耐食性を上げることが可能。かつ導電性を有しており、コントロール次第では絶縁も可能。
②密着性
イオンビーム照射を使った方式では原子レベルでミキシングするため、膜の密着性が高い。
③処理面積の大型化が可能
A4サイズ面積での処理が容易であることから、さらに大型化することが可能。
鉛蓄電池を長寿命化するBMS
- 従来、鉛蓄電池は、活性化中(充放電中)に、センシング(計測)する事ができず、電池残量や寿命を定常的に捉える事もできなかった。
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本件技術では、交流でのインピーダンス及び位相差の計測により、鉛蓄電池の劣化度合いを定常的に捉える事を可能にした。これにより、鉛蓄電池の電池残量を精密にセンシングする事が可能になり、センシングデータを元にBMS(※)で充放電量をコントロールする事で、鉛蓄電池の長寿命化を図る事も可能になった。
(※)バッテリーマネジメントシステム。バッテリーを管理するシステムの事。
投入燃料変動緩和型バイオガスコ-ジェネ技術
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本件技術は以下の特徴を有した、バイオガスコージェネ技術に関する提案になる。
①突発的な発電機の停止トラブルを未然に防ぐ機能を備えている。
②経済的な欧州製ガスエンジンを、品質・保守サービス面で不安がない、国内のメンテナンス体制で提供する。 -
本件技術を導入した場合のユーザー側のメリットは、次の3点になる。
①発電機会損失の最小化
②保守管理コストの最小化
③国内販売での最適出力レンジの選択が可能になる。
CO2選択透過膜(促進輸送膜)によるCO2分離・回収法
- 従来のバイオガス設備では、高価かつ大型なCO2分離技術(膜方式以外)が必要で普及の障壁となっていた。また、エネルギー多消費型プロセスであるため、CO2除去の段階でバイオガスの優れた環境特性を損なっている実態もあった。
- 本件技術はCO2分離膜を適用することによって、従来分離技術(化学吸収法やPSA)と比較し、エネルギー消費がなく、小型・高効率で安価なCO2分離装置を提供し、バイオガスの有効利用を促進するものである。
- 技術的特徴は、数十ミクロン程度の薄いMenbrane(メンブレン)を介してCO2の吸収と放出を行わせる点にある。このためエネルギー消費が小さくなるだけでなく、設備サイズや設備コスト面でも優位性がある。
湿潤系バイオマス炭化装置
- 現状の湿潤系バイオマス(主に排水処理汚泥や畜糞など)にはメタン発酵によるエネルギー回収があるが、主に産業廃棄物(発酵残渣も含む)としての処理が多いのが実情である。
- 本件技術は、食品加工センター等で発生する下水汚泥をバイオマス炭化装置により炭化し、その副産物を肥料化する「湿潤系バイオマスの農地還元プロセス」構築に資するものである。
- 導入メリットとしては、従来は産業廃棄物として処理していた物をリサイクルし、化学肥料に代わる肥料として有効活用するという社内循環サイクル構築することによって、CSR活動の一環として企業イメージ向上に繋がると期待される。
- なお、開発企業では炭化した汚泥を肥料「肥炭粉(ぴったんこ)」として販売しており、実績を有している。
地域密着型バイオ燃料製造装置
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日本の場合、バイオディーゼル燃料(BDF)の原料は天ぷら廃油を使用するのが一般的だが、従来の製造装置でBDFを製造すると、次のような面で問題がある。
①出来上がった燃料の品質が悪い
②副産物として石鹸が生成されるので燃料の歩留まりが低下する
③排水処理が必要になる
④原料(廃食油)の受け入れ制限がある - それに対して、イオン交換樹脂を使った方法では上記のような課題はクリアできる。但しこの方法では陰イオン交換樹脂の触媒能が低下し、再生が必要になるといった課題があった。このため、本件技術ではこの点を改善し、イオン交換樹脂を使ったバイオディーゼル燃料の製造を手間がかからないかたちで可能にした。
No.11 株式会社WELCON企業情報詳細
拡散接合技術を用いた小型・高性能熱交換器
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開発製品は、拡散接合技術を用いて製作したマイクロチャンネル熱交換器であり、下記の特徴を備えている。
①マイクロチャンネル構造により高効率化でき、小型・軽量
②小型化により応答性が速い(瞬時に安定)
③拡散接合技術で製作されているため、高耐圧
④ろう材などの異種金属を用いないため、母材特性を維持(耐熱性、耐食性)
⑤上記技術を適用し、ヒートシンクやミキサーなど各種流体デバイスの高性能化も可能 -
なお、当該製品を支える「拡散接合」は加熱・加圧をし、原子の拡散を利用して接合する技術であり、変形を最小限に抑え、複雑な微細三次元構造が製作可能である。拡散接合は下記の特徴を備えている。
①薄板の積層接合が可能
②母材並みの接合強度が得られる
③複雑な中空部品が製作可能
④変形の小さい精密な接合が可能
⑤異種材料の接合が可能
No.12 株式会社SolarFlame企業情報詳細
ジャイロ追尾型太陽光発電システム
- 本件技術は、太陽の動く方向に合わせて太陽電池パネルの向きを自動で追尾させるシステムになる
- 太陽光自動追尾のシステムは従来からあるが、本件技術は、従来の経緯台追尾型に比べると、1.3倍の発電量(土地面積当たり)を得る事を可能にした。なお、太陽光の自動追尾をしない固定型メガソーラ-と比べると、1.6倍の発電量を得る事ができる。
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なお、本件技術の主な特徴は、次の通りになる。
①影の干渉を低減できる
②僅かな電力で太陽追尾が可能に
③メンテナンスやシステム管理が容易
④投資コストは7年で回収可能
No.13 株式会社バーチャル・ハーモニー企業情報詳細
(再生可能エネルギー)高性能・高出力 地中熱熱交換器
- 本件技術は、熱交換性能が非常に高い地中熱熱交換器になる。
- 地中の温度は、昼夜・天候・季節に拘らず一定である。地中熱熱交換機は、この特性を利用して、ヒートポンプと組み合わせて、冷暖房等を行う空調システムとして利用されるものになる。
- 地中熱熱交換器は、ボアホール方式(垂直方式)と水平方式があるが、本件では掘削費が安い水平方式を採用している。従来から水平方式はあるが、本件では熱交換性能の向上を目的に開発に取り組み、従来方式と比較して大幅な熱交換性能を示現させる事に成功した。
セミナー要綱
開催日時
2017年2月3日(金)13:00~17:30
会場
受講料
無料 ※要事前申し込み
定員
70名
お申し込み
お願い
お申込み後、受講票メールをお送り致します。
当日は、受講票をご持参の上、ご参加ください。
業種、業務内容等により参加をご遠慮頂く場合がございます。
キャンセルポリシー
欠席のご連絡は、お席をご用意する関係上、セミナー開催日の前営業日15時までにお願いいたします。
主催
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)
運営事務局
株式会社矢野経済研究所 事業創造コンサルティンググループ
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