自動車産業 2015年予測は前年比94.8%(6月更新)


2015年1月~3月の新車販売台数は前年比14.4%減の157.8万台に留まった。前年が消費税率引上げ前の駆け込み需要で新車販売が活況であったことを考慮すると、前年対比でマイナスは仕方がないことであろう。

このような中で、2015年5月の新車販売台数は、登録車が20.9万台で前年比1.4%増加となる一方で、軽自動車は19.6%減の12.5万台に留まった。

登録車は4月・5月と2ヵ月連続で前年実績を上回るものの、前年が消費税率引上げ前の駆け込み需要の反動で新車販売台数が落ち込んでいたことを考慮すると増加幅は小幅であると感じられる。また、2012年に実施された新エコカー補助金の反動減で新車需要が落ち込んでいた2013年上期と比較をすると、現状において当時の新車販売実績を下回っていることから、登録車の新車需要は消費税率引上げ以降、未だに回復をしていないものと見られる。

一方で軽自動車は5ヵ月連続で前年実績を下回る結果となった。4月・5月は4月に引上げられた軽自動車税の影響が及んでいることも一つの要因と考えられるが、ここ数年続いた軽自動車需要の反動が表れているという見方もできるため、軽自動車需要の低迷は暫く続くことが懸念される。

消費税率引上げ後の需要低迷からの早期回復が期待されるところであるが、モデルチェンジした新型車両が新車販売を牽引して、新車販売が好調なメーカーがあるのも事実である。フルチェンジ・マイナーチェンジに関わらず、自動車ユーザーの購買意欲を掻き立てる新型車両を投入しない限りは新車需要は回復しないものと推測される。

 

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