アパレル産業


9月の全国百貨店売上高は前年同月比-0.7%で6ヶ月連続のマイナスとなった。ただし、前年に比べ日曜日が一日少なく、前年並みの水準ということで、消費税率引上げによる駆け込み需要の反動が和らいできていると、百貨店協会の見通しは前向きだ。
8月の消費支出(二人以上の世帯)は4月から5ヶ月連続でマイナス、8月は7月より1.2ポイントマイナス幅が縮小した。これだけでは駆け込み需要の反動が和らいでいるかどうか判断しにくい。そこで消費支出の内訳を見ると、「被服及び履物」は5ヶ月ぶりに増加した。「被服及び履物」をさらに細かい品目で見ると背広服と子供服への支出が増加した。もう一つ、消費回復の一つの指標といえる選択的支出(8月)は前年の同月と比べるとマイナス幅は確かに縮まっている。こう見ると、消費回復を前向きに捉えるのもあながち間違いではなさそうだ。

前回の予測で、「アパレル市場の停滞を打開するには、秋冬物が一日も早く必要となるような気温の低下、需要を喚起するような、言い換えれば消費者が買いたくなる、利用したくなる新商品、新サービスの出現」と書いた。幸いにしてここ数日(10月22日、23日)は急激に気温が下がり、また朝と晩の気温の低下も安定してきた。このような気温の変化に乗じて、衣料品消費が上向けば、年間の市場規模がプラスに転じ、その幅の大きさも期待ができる。


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