週間ランキング

年末の風物詩ともいえる、今年1年で話題となった言葉に贈られる「新語・流行語大賞」が1日、発表されました。今年は30の言葉がノミネートされ、年間大賞には、プロ野球セ・リーグで25年ぶりにリーグ優勝を果たした広島東洋カープの緒方孝市監督が鈴木誠也選手の活躍を評した「神ってる」が選ばれました。
その他トップ10には、週刊誌によってスクープされた不倫騒動を表した「ゲス不倫」、アメリカ大統領選挙での過激な発言が話題となった「トランプ現象」、世界的にも人気を博したピコ太郎さんの「PPAP」、社会現象にもなったスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」などが選ばれました。
昨年の「トリプルスリー」に続き、プロ野球関連の言葉が大賞を受賞した今年の流行語大賞。来年はどのような言葉が大賞となるのでしょうか。
今週のニュースランキングは以下となります。
　

未来を見通すための戦略思考　～矢野経済研究所代表による今週のコメント

■行き過ぎたグローバリズムに対する過剰な政治的反動が世界を萎縮させてゆく

WTOにおける「市場経済国」の認定を巡って欧州委や米国と対立する中、中国は企業の海外投資を規制する方向に舵をきった。
500万ドルを越える海外企業の買収や外貨購入に対して当局との事前面談を義務づける。あわせて小口分散送金や中国本土発行カードによる香港の保険商品の購入を禁止する。これらは人民元の流出に伴う通貨の下落に歯止めをかけること、M&Aを個人資産の国外移転に活用する企業家の行動を封じることが狙い。

実際、中国企業による海外投資は今年に入って5割増のペースで続いており、金融機関を通じた資金の流出超過は16ヶ月連続、流出総額は5000億ドルを越える。と言え、今回の規制は単なる経済政策に止まるものではなく、汚職・腐敗防止運動とも脈を通じる多分に政治的なものである。それゆえに中国の国内情勢と景気回復に対する懸念を、世界により印象づける。WTOによる認定の可否はともかく、実体としての市場経済化はまだまだ遠い。

一方、29日、米ユナイテッド・テクノロジー傘下の空調大手「キヤリア」はメキシコへの生産拠点の移転を中止すると発表した。選挙期間中、一貫して同社の経営方針を非難してきたトランプ氏は「工場移転を阻止し、インディアナ州の雇用を守った」と高らかにSNSに投稿した。
民に対する政治のあからさまな介入が喝采を浴びる。いや、そんな時代は長くは続かない、はずである。

この他の注目ニュース

• フィデル・カストロ、死去。チェより半世紀長い人生、評価は分かれる。“有罪か、無罪か”、裁定は未来のキューバに委ねられる
• 日銀、シンガポールと通貨スワップ協定を締結
• 30日、千葉パルコ、閉店
• サウジ、イランへ譲歩、OPEC、8年振りに減産合意。ロシアも協調へ
• DeNA、医療情報サイト「ウェルク」を閉鎖。医療関係者が誤りを指摘。キュレーション・ビジネスの質的担保が課題
• 政府、中小企業の賃上げを促すために法人税の控除枠を拡大。2%以上の賃上げに対して増加した給与額の22％を控除へ
• 厚生省、公的職業訓練校の愛称を「ハロトレ」と発表。まったくもってどうでも良い話である
• カジノ解禁法案、審議入り。今国会で成立か
• ロシア、国後、色丹にヘリの定期便を就航へ
• 後期高齢者の医療保険、軽減措置廃止。2017年度より負担増
• 現役世代の賃金水準に合わせて支給額を引き下げる年金制度改革関連法案、成立へ
• 鹿児島県知事、川内１号機の再稼動容認へ
• コロンビア和平成立、下院が承認。サントス大統領のノーベル賞授賞式に間に合う