プレスリリース
No.2487
2020/08/25
DXに関する動向調査を実施(2020年)

国内の民間企業523社の回答(平均値)は革新的な取り組み(攻めのDX)が3.37、IT刷新(守りのDX)が3.78と、どちらのDXに対しても消極的な姿勢が明らかに
~アフターコロナで、攻めのDXは2021年以降徐々に普及期へ~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)への取り組み状況について調査を実施し、DXに対する意識や意欲について考察した。

DXへ取り組む意欲~法人アンケート調査結果~
DXへ取り組む意欲~法人アンケート調査結果~
業種別 DXのポテンシャル(攻めのDX)
業種別 DXのポテンシャル(攻めのDX)

1.調査結果概要

本調査ではDX(デジタルトランスフォーメーション)を、革新的な製品やサービスの開発、ビジネスモデルの変革、イノベーションを実現する「革新的な取り組み(攻めのDX)」、基幹システムの刷新やテレワーク対応、既存業務効率化、業務プロセス・組織風土・企業文化を変革する「IT刷新(守りのDX)」の2つに分類し、国内の民間企業および公的機関523社・団体に対し、郵送アンケート調査を行った。

アンケートでは、革新的な取り組み(攻めのDX)への意欲とIT刷新(守りのDX)に対する意欲、それぞれについて8段階の数値(「8」が積極的、「5」が普通、「2」が消極的、初めて聞いたを「1」としている)で回答を得た。そのため、数値が大きいほど積極的であることを示している。
国内の民間企業および公的機関523社の平均値は、それぞれ革新的な取り組み(攻めのDX)が3.37、IT刷新(守りのDX)が3.78であった。どちらも「普通」を示す5を下回り、企業のDXに対しての消極的な姿勢が明らかになった。また、僅か0.41ポイントではあるが、IT刷新(守りのDX)への意欲が革新的な取り組み(攻めのDX)への意欲を上回っており、日本の平均的な企業は革新的な取り組みへの意欲が乏しく、その結果も想像通りの印象である。

なお、IT刷新(守りのDX)について初めて聞いた(「1」と答えた)比率は2.3%(12社)であったが、革新的な取り組み(攻めのDX)について初めて聞いたと回答した比率は20.5%(107社)となっており、ユーザ企業のDXに対する理解、とくに攻めのDXへの認知は不十分であった。DX関連ベンダは、DXに対する啓蒙活動の手を休めている暇はないと考える。

2.注目トピック

ポテンシャルが高いサービス業

本調査で行った法人アンケート調査結果に加えて、DX関連ベンダへの調査などから業種別にDXへ取り組む意欲や意識の高さについて、考察する。

とくに革新的な取り組み(攻めのDX)への意欲や意識の高さについて、ポテンシャルが高いのはサービス業であった。
サービス業と一口に言っても、さまざまな業種の企業が混在しており、サービス業内でもDXに対する温度差はある。運輸や建設業、医療分野などでDXへの取り組む意欲が高いが、飲食業はSNSを活用したマーケティング、集客やキャッシュレス決済などに留まっていることが多い。また、不動産業はこれまで余りDXが進んでこなかった業種のひとつだが、コロナ禍で対面営業が困難であったり、内見が減少したり、さらにはテレワークに起因する事業所賃貸契約の解約や家賃減額など、環境が大きく変わり始めたことから、攻めのDXに対するポテンシャルが膨らみ始めたと推測する。
もっとも、金融業などはこれまで既にある程度、攻めのDXを進めているため、調査結果では今後の意欲が低めに出た可能性もある。また、DXの推進については、多くの業種で大手企業から中小企業への流れはあり、今のところテレワーク等の必要に迫られたところ以外のDXについては中小企業にまで降りてきているとは言い難い。そのため、業種別というひとつの物差しで全て測りきれるものではないと考える。

オリジナル情報が掲載された ショートレポート を1,000円でご利用いただけます!

【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】
  • 注目トピックの追加情報 ※1
  • 調査結果詳細の追加情報
  •  IT企業からユーザ企業へ 進む人材の流動化
    以下の 利用方法を確認する ボタン↓から詳細をご確認ください

    調査要綱

    1.調査期間: 2020年5月~7月
    2.調査対象: 国内DX関連ベンダ、民間企業および公的機関・団体等
    3.調査方法: 当社専門研究員による文献調査、電話・e-mailによるヒアリング調査、ならびに法人アンケート調査併用

    経済産業省の「DX推進ガイドライン」によると、DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、IT(データとデジタル技術)を活用して競争上の優位性を確立することを示している。

    本調査では、革新的な製品やサービスの開発、ビジネスモデルの変革、イノベーションを実現する「革新的な取り組み(攻めのDX)」、基幹システムの刷新やテレワーク対応、既存業務効率化、業務プロセス・組織風土・企業文化を変革する「IT刷新(守りのDX)」の2つにDXを分類し、DXを実現するためのデジタルサービス / ソリューションの動向を明らかにした。

    <市場に含まれる商品・サービス>

    デジタルトランスフォーメーション(DX)

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2020年07月30日
    体裁
    A4 189ページ
    定価
    180,000円(税別)

    お問い合わせ先

    部署
    マーケティング本部 広報チーム
    住所
    〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
    電話番号
    03-5371-6912
    メールアドレス
    press@yano.co.jp
    ©2020 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
      本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
      報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
      利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。