2024年の国内ゴルフ用品市場規模を前年比95.0%の2,933億3,000万円と推計、2025年の同市場は前年比5.5%増を予測
1.市場概況
2024年の国内ゴルフ用品市場規模(メーカー売上高ベース)は、前年比95.0%の2,933億3,000万円となった。コロナ禍で屋外型アクティビティとしてゴルフに注目(コロナバブル)が集まり、2022年に3,000億円を超えたゴルフ用品市場であるが、3,000億円を割り込んでの着地となった。国内ゴルフ産業に多大なる恩恵をもたらしてきたコロナバブルの影響が小さくなってきていることが分かる。
2.注目トピック
「コロナ禍前」の2019年の国内ゴルフ用品市場との比較
「コロナバブル」の追い風を受けてきた国内ゴルフ用品市場にとって、前年比が重要な指標であることは言うまでもないが、それ以上に重要なのは「コロナ禍前」、2019年の市場環境と比較して現在の市場がどのように変化しているのか、を定量的に分析することと考える。
2024年の国内ゴルフ用品市場規模は、2019年比110.6%と未だに10%程度高い水準にあるが、2023年の国内ゴルフ用品市場規模は2019年比116.4%と6ポイント程度高く、「コロナバブル」による伸びしろが徐々に削られていることが分かる。
2024年のプレスリリース※では、2023年の国内ゴルフ用品市場規模について「コロナバブルのピークを越えてマイナスに転じ始めた“起点の年”ながら、その“余韻”は様々な形でまだ影響を与え続けている」と述べた。
2024年の国内ゴルフ用品市場規模も未だ10%程度高い水準にあり、コロナバブルの“余韻”は今でも当該市場に影響を及ぼしているように見えなくもないが、具体的な市場成長策もないままコロナバブルの「遺産」を食い潰しているだけのようにも見える。
※ 「ゴルフ用品市場に関する調査を実施(2024年)」(2024年9月27日発表)
https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/3624
3.将来展望
2025年の国内ゴルフ用品市場規模(メーカー売上高ベース)は、前年比105.5%の3,093億5,000万円と予測する。2023年、2024年と2年連続のマイナスから一転、再び3,000億円の大台を回復すると予測する。本調査では、ゴルフ用品メーカー各社からの売上高調査の回答結果を最大の根拠にしており、強めの見通しとなった。
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【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】Aパターン
2.ゴルフクラブ ハイブリッド
4.ゴルフクラブ パター
5.ゴルフボール(ラウンドボール)
6.ゴルフシューズ
7.キャディバッグ
8.ゴルフグローブ
9.ゴルフウエア
調査要綱
2.調査対象: ゴルフ関連企業(ゴルフ用品メーカー、卸売業者、小売企業、ゴルフ場、ゴルフ練習場、ゴルフスクール、ゴルフ関連団体)
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ゴルフ用品の売上高・出荷量調査
<ゴルフ用品とは>
本調査におけるゴルフ用品とは、ゴルフ用品取扱関連企業が生産・販売を行う、個人消費者向けの商品をさす。自社ブランド商品の国内売上分を対象とし、ゴルフ用品メーカー向けの「OEM請負分」「カスタムクラブ分」の売上高は対象外とする。
<ゴルフ用品市場とは>
本調査におけるゴルフ用品市場は、上記対象商品のメーカー売上高ベースで算出した。
※各メーカーの「総売上高(直営分売上分+卸売)」から「返品」及び「マークダウン伝票発行分(値引伝票額若しくは差引額)」を差し引いた数値(純売)で、海外向け売上分を除いたもの。なお、中古品(ロストボール含む)は基本的に含まれないものとする。
<市場に含まれる商品・サービス>
ゴルフクラブ[ウッド(ドライバー及びフェアウェイウッド)、ハイブリッド、アイアン、パター]、ゴルフボール(ラウンドボール、レンジボール)、 ゴルフシューズ、キャディバッグ、その他バッグ・カバー類、ゴルフグローブ、ゴルフウエア(キャップ・バイザー、ベルト、アンダーウェア含む)、その他ゴルフ用品(ティー・マーカー類、練習器具、コンペ賞品・ギフト、携帯型飛距離測定器、その他)
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