プレスリリース
No.3944
2025/11/21
靴・履物小売市場に関する調査を実施(2026年)

2024年度の国内靴・履物小売市場規模は前年度比100.8%の1兆2,367億円と推計
~スポーツ・スニーカー需要の拡大と高付加価値商品販売が市場を下支え、単価上昇が牽引~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の靴・履物小売市場を調査し、商品アイテム別や主要販売チャネル別、参入企業の動向、将来展望を明らかにした。

靴・履物市場規模推移・予測(小売金額ベース)
靴・履物市場規模推移・予測(小売金額ベース)
靴・履物のアイテム別市場規模推移(小売金額ベース)
靴・履物のアイテム別市場規模推移(小売金額ベース)

1.市場概況

2024年度の国内靴・履物市場規模は、小売金額ベースで前年度⽐100.8%の1兆2,367億円と推計した。スポーツシューズやスニーカーライクな紳士・婦人靴の堅調な需要、インバウンド消費の拡大、円安を背景とした販売単価の上昇が市場拡大に寄与した。一方、ビジネスシーンのカジュアル化による「革靴離れ」「パンプス離れ」の長期的傾向や、子どもの人口減少に伴う子供靴需要の縮小が、全体の伸びを抑制している。こうした課題はあるものの、機能性や快適性を重視する消費傾向が定着しており、スポーツシューズなどの成長カテゴリーが市場を下支えし、今後も安定した拡大が期待される。


​アイテム別に市場をみると、スポーツシューズ(スニーカーを含む)が58.0%と過半を占め、全体の成長を牽引。紳士靴・婦人靴では、スニーカーライクなデザインや機能性を訴求したモデルが支持を集めた。子供靴では、「足育」対応など高機能モデルが一定の需要を維持したものの、少子化の影響で構造的な縮小傾向が続いている。快適性やファッション性の両立を図る各社の取り組みが、市場の競争力強化に寄与している。

2.注目トピック

機能性と快適性を両立する“ハンズフリーシューズ”が注目を集める

2024年度の靴・履物市場では、脱ぎ履きの手間を解消するハンズフリーシューズが注目を集めている。片手や足だけで簡単に着脱できる構造を採用した商品群は、通勤や通学、子育て世帯、高齢者層まで幅広い支持を獲得している。背景には、ライフスタイルの多様化や快適性志向の高まりに加え、介護や医療現場からのニーズの顕在化もある。こうした動きは、単なる一時的なトレンドにとどまらず、利便性やデザイン性、機能性の融合を実現する新たな成長カテゴリとして定着しつつある。

3.将来展望

2025年度の国内靴・履物小売市場規模を前年度⽐100.9%の1兆2,478億円と予測する。市場を取り巻く環境では、円安の継続や原材料・物流コストの上昇により、各社で商品価格の引き上げが進められており、特に子供靴や日常用の低価格帯商品においては、買い控えや消費者の価格感度の高まりが需要を抑制する要因となると考えられる。


一方で、機能性・快適性・デザイン性を兼ね備えた高付加価値商品の需要は依然として堅調であり、スポーツブランドやアスレジャー系、スニーカーライクな紳士靴・婦人靴などが市場をけん引するとみられる。こうした商品群は、健康志向の高まり、ビジネスカジュアル化の浸透といったライフスタイルの変化を背景に、幅広い年齢層からの支持を集めている。このように、価格上昇への懸念と買い控えの傾向という相反する要因が混在する中でも、機能性や価値を訴求した商品ラインナップの充実、デジタル接点の強化、さらにはサステナブル対応など、多様な戦略による需要創出が期待されている。

出典資料について

2026年版 靴・履物産業年鑑

発刊日:2025年09月30日 体裁:A4 408ページ
価格(税込): 165,000円 (本体価格 150,000円)
※本プレスリリースに一部のオリジナル情報を加えたショートレポートもご購入いただけます。

調査要綱

1.調査期間: 2025年7月~9月
2.調査対象: 日本国内の靴・履物、及び、靴資材など靴業界に携わるメーカー、卸、小売業、ならびに周辺関連業者、輸出入業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンラインを含む)、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用

<靴・履物小売市場とは>

本調査における靴・履物小売市場とは、紳士靴・婦人靴・子供靴・並びにスニーカーも含む全てのスポーツ用シューズに加え、その他の履物類(長靴や作業靴等)も含めた全ての靴・履物類を対象として、算出している。


 

<市場に含まれる商品・サービス>

紳士靴、婦人靴、子供靴、スポーツシューズ(スニーカーを含む)、その他の靴・履物類(長靴、作業靴等)

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