2024年度の住宅用断熱材(7分野計)市場規模は、数量ベースでは前年度比4.2%減の329,801t、金額ベースでは同1.4%増の1,920億円
~新築住宅の高断熱化ニーズの高まりにより、今後の住宅用断熱材は堅調な需要を見込む~
1.市場概況
2024年度の住宅用断熱材市場(メーカー出荷ベース)は、数量ベースでは前年度比4.2%減の329,801t、金額ベースでは前年度比1.4%増の1,920億円と推計した。新設住宅着工数が減少傾向にある中で数量ベースの市場規模は減少したが、金額ベースの市場規模は高性能な断熱材の販売増加による単価上昇や、原材料費や物流費の上昇等を背景とした価格改定の影響により増加した。
2.注目トピック
住宅の高断熱化が加速
大手の住宅供給事業者では、断熱等性能等級5の標準化や断熱等性能等級6、7に対応する住宅商品や仕様を打ち出している。また、エンドユーザー側の反応としても、電気代の高騰や冬の寒さ・夏の暑さの厳しさが増す中で、住宅の断熱性能への関心は高まっているものとみられる。さらに「子育てグリーン住宅支援事業」をはじめとする補助事業が、長期優良住宅、ZEH(Net Zero Energy House:ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)水準住宅、GX(Green Transformation:グリーントランスフォーメーション)志向住宅など高断熱仕様の住宅を対象条件としていることから、これらの補助制度が高断熱住宅への需要喚起と認知度向上に寄与しているとみられる。
建材費や人件費の高騰を背景に住宅建設費が上昇する中、住宅の高断熱化による更なるコスト増が課題にはなるものの、高断熱仕様の住宅が増えることにより断熱材の更なる需要増加が期待できる。
3.将来展望
2025年度の住宅用断熱材市場は、数量ベースでは前年度比4.0%減の316,700t、金額ベースでは同1.2%減の1,897億円の見込みである。
1棟あたりの断熱材使用量は増加傾向にあるものの、2025年度の新設住宅着工数は改正建築物省エネ法・改正建築基準法の全面施行前に生じた駆け込み需要の反動減や、法改正により複雑化した建築確認申請業務の停滞による着工遅延、住宅価格の上昇による購入控え等が重なっているとみられ、大きく落ち込む見通しである。その結果、1棟当たりの断熱需要の伸びだけでは住宅着工数減少の影響を補いきれず、2025年度の市場規模は前年度から減少すると予測した。
オリジナル情報が掲載された ショートレポート を1,980円のお買い得価格でご利用いただけます。
【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】Aパターン
調査要綱
2.調査対象: 断熱材メーカー、窓・サッシメーカー、業界団体
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに電話による調査併用
<住宅用断熱材市場とは>
本調査における住宅用断熱材市場とは、グラスウール、ロックウール、硬質ウレタンフォーム、押出法ポリスチレンフォーム、セルローズファイバー、ビーズ法ポリスチレンフォーム、フェノールフォームの7分野の断熱材の内、住宅用に使用されるものを指し、メーカー出荷ベースで算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
断熱材(グラスウール、ロックウール、硬質ウレタンフォーム、押出法ポリスチレンフォーム、セルローズファイバー、ビーズ法ポリスチレンフォーム、フェノールフォーム他)、住宅用窓・サッシ
出典資料について
お問い合わせ先
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。
