2025年の国内宝飾品(ジュエリー)小売市場規模は前年比103.8%の1兆1,741億円
~価格改定(値上げ)による販売単価アップにより1兆1,000億円超を維持~
調査結果概要
<市場概況、将来展望>
2025年の国内宝飾品(ジュエリー)小売市場規模は前年比103.8%の1兆1,741億円と伸長した。
市場規模拡大の要因は、価格改定(値上げ)による販売単価アップである。地金価格の高騰により店頭での販売価格が上がっており、客数は伸び悩んだものの売上金額の増加した小売店が多かった。また、更なる値上がりへの期待感から、喜平チェーンを中心とした地金ジュエリーに人気が集まり、若年層から高齢者層まで多くの顧客を引き付けた。
ブライダルリングについても、地金中心のマリッジリングでは大幅な値上げを実施したブランドが多かったが、それでも婚姻においては必要とされることが多いことからマリッジリングの取得率は依然として高く、国内宝飾品(ジュエリー)小売市場全体の拡大に貢献した。
一方でインバウンド(訪日外国人客)需要には陰りが出てきた。日本への訪日外国人客数は全体としては伸びたものの※、訪日旅行者の目的や興味が買い物から体験へと移行し、以前のような大量購入(爆買い)は無くなっている。こうしたインバウンド顧客の消費行動の変化は高級インポートブランドの売上にも影響しており、拡大を続けてきた多くの高級インポートブランドもその勢いがなくなりつつある。※出典:日本政府観光局(JNTO)訪日外客統計
世界情勢は相変わらず不安定であるものの、日本全体としては株価が最高値を更新するなど好景気ムードが続いている。一年を通して全国の専門店が企画する催事販売も好調で、リフォームや買い取りによってジュエリーの価値が見直される動きも出てきている。
2026年の国内宝飾品(ジュエリー)小売市場規模は、前年比104.1%の1兆2,223億円を予測する。大企業を中心とする企業業績の好調さに加え、株価や不動産価格の上昇も続いていることから、富裕層を中心にジュエリーの購買意向は高まるとみる。
<注目トピック~地金価格の高騰による店頭価格の押し上げ>
金地金価格が依然として上昇を続けている。消費者は地金ジュエリーを投資的な意味合いも含めて購入している。一方で、自身の使わなくなったジュエリーを買い取り店に持ち込む傾向もみられている。
金に次いでプラチナ価格も高騰しており、主にプラチナが使用されているブライダルリングは、販売本数はさほど変わらなかったものの、ブライダルリングの市場規模は金額ベースで大きく伸長した。
宝飾品(ジュエリー)メーカー各社は、リングやチェーンを軽くする工夫をしたり、純金含有の低い金地金や、チタンやステンレス、ジュラルミンなど異素材のジュエリーを開発するなどして販売価格の押し下げを図っている。
※調査要綱
1.調査期間:2025年1月~12月
2.調査対象:宝石専門店チェーン、百貨店や時計宝石店および呉服などの異業種宝飾参入企業、 インポートジュエリーブランド企業等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話によるヒアリング、および郵送アンケートを併用
<国内宝飾品(ジュエリー)小売市場とは>
本調査における宝飾品(ジュエリー)とは、主に金やプラチナを素材に、ダイヤモンド、貴石、真珠などを使用した宝飾品を対象とし、宝飾時計、ならびに一部シルバー素材や半貴石の商品を含む。 なお、市場規模は小売金額ベースで算出している。
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