単価上昇が下支えとなり市場は引き続き拡大
~2025年度は大阪・関西万博が市場拡大に貢献~
1.市場概況
和菓子、洋菓子、デザート類(ヨーグルト、プリン、ゼリー、その他チルドデザート類)、アイス類(アイスクリーム類、氷菓)を合計した2024年度総市場規模(メーカー出荷金額ベース)は、前年度比4.0%増の約2兆5,216億円と推計した。
2023年度はアフターコロナの進展による観光・手土産需要の回復を追い風に、各社が相次いで価格改定を実施したにもかかわらず販売への大きなマイナス影響は見られず、高い成長率を示した。2024年度はその反動に加え、原材料高騰が継続する中で再度の価格改定が進んだものの、リベンジ消費の一巡により伸長率は鈍化した。
インバウンド需要は概ね堅調で、一部の人気ブランドは引き続き大きく伸長した。一方、国内需要中心の多くの企業では単価上昇が売上を下支えする一方、数量減少がより顕著となった。節約志向が強まる中、消費者は自家需要・ギフト需要を問わず、価格・内容量・品質の総合力で「価格に見合う価値」を厳しく見極めて購買する傾向を強めている。
2.注目トピック
流通チャネル別の動向
2024年度の和・洋菓子、デザート類総市場における流通チャネル別構成比は、百貨店が16.3%、専門店・路面店(ショッピングセンター内専門店含む)が5.8%、量販店が35.5%、CVS(コンビニエンスストア)が19.0%、駅関連が4.0%、空港が3.9%、SA・PA(サービスエリア・パーキングエリア)が1.0%、通販が5.0%、その他(法人需要等を含む)が9.5%となった。
2024年度は、広範で価格改定が実施されたこともあり、市場全体が前年度比4.0%増と拡大した中において、チャネル別伸長率は濃淡が鮮明となった。専門店・路面店のみが僅かながら前年割れとなり、その他のチャネルは前年超えとなった。専門店・路面店については個人店等が多く、節約志向が広がる中で目的来店が減少し、日常の買い回り品については、量販店やコンビニエンスストアで済ませる行動が強まった。
3.将来展望
2025年度も、引き続き原材料費やエネルギー費、人件費の上昇を受けた価格改定が行われており、総市場規模は前年度比2.5%増の2兆5,839億円と予測する。和菓子類、洋菓子類、デザート類、アイス類のすべてのカテゴリで前年を上回る見通しだが、市場拡大は主に単価上昇によるもので、販売数量の伸びは限定的である。
また、大阪・関西万博による需要増や残暑の長期化によるアイス需要の押し上げもプラス要因となる見通しである。
一方で、物価上昇を背景に節約志向は強まっており、消費者は日常支出を抑えつつ、旅行やイベント時には支出するメリハリ消費傾向を強めている。
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【ショートレポートに掲載されているオリジナル情報】Aパターン
洋菓子
デザート(プリン、ゼリー、その他チルドデザート類)
調査要綱
2.調査対象: 和菓子・洋菓子・デザート・アイス類のメーカー、卸売業、小売業、その他関連団体等
3.調査方法: 当社専門研究員における直接面談(オンラインを含む)、電話によるヒアリング、アンケート調査ならびに文献調査併用
<和・洋菓子、デザート類市場とは>
本調査における和・洋菓子、デザート類市場とは、和菓子(どら焼きや大福などの生菓子や半生菓子、干菓子、焼菓子等)、洋菓子(ケーキやシュークリームなどの生菓子や半生菓子、焼菓子等)、デザート類(ヨーグルトやプリン、ゼリー、その他チルドデザート類等)、アイス類(アイスクリームや氷菓等)の4分野を対象とし、メーカー出荷金額ベースで市場規模を算出した。
なお、2024年度までのアイス類市場規模は、一般社団法人日本アイスクリーム協会より引用している。
<市場に含まれる商品・サービス>
和菓子(製造小売系 / 流通系)、洋菓子(製造小売系 / 流通系)、ヨーグルト(ソフト / プレーン / ハード / ドリンク)、デザート(プリン / ゼリー / その他チルドデザート)、アイス類(パーソナル / マルチパック / プレミアム / 業務用)
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