プレスリリース
No.4090
2026/04/20
理美容向け業務用化粧品市場に関する調査を実施(2026年)

2025年度の理美容化粧品市場規模は前年度比100.4%の1,617億円
~客数の伸び悩みもヘアケアを中心とする物販(専売化粧品販売)が牽引、価格改定による転嫁分も実績拡大に寄与~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の理美容向け業務用化粧品市場を調査し、市場規模、都道府県別やカテゴリー別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。


 

理美容化粧品の総市場規模推移・予測(2021~2026年度)
理美容化粧品の総市場規模推移・予測(2021~2026年度)

1.市場概況

2025年度の理美容化粧品市場規模は前年度比100.4%の1,617億円になった。
国内経済は、物価上昇が続く一方、実質賃金の伸びが追いつかず消費支出を抑制する傾向が強まっている。そのため、理美容室への来店頻度の長期化や施術メニューの選定にシビアになる傾向にあり、施術売上は概して伸び悩んでいる。こうした状況においても、メーカー各社が実施した業務用化粧品・店販品の価格改定は、販売実績(売上高ベース)の拡大に寄与した。
また、来店客を対象とした理美容専売のホームケア用品(店販品)の販売とサロンユーザーによる継続利用がサロンの収益を下支えする働きをみせ、自社製品を供給するメーカーやディーラーも店販品の供給実績はヘアケアを中心に堅調な動きをみせている。
現在では、店頭以外での顧客との接点を拡大させるべく販売機会の損失を防ぐため、店販品のオンライン販売を可能にするアプリ(店販開設アプリ)を導入するサロンも増加しており、店販品市場は拡大を続けている。

2.注目トピック

理美容室出店数減少対策として不動産事業などによる新規出店サポートを強化

厚生労働省の「衛生行政報告例」によると、全国の美容所の新規届出数に相当する「使用確認件数」は、2024年度が前年度比13.1%減(1,871件減少)の12,433件となり、2年連続の減少となっている。
近年、独立を目指す理美容師のキャリアマインドも過去と比べて変化が生じていることや、独立に必要な初期投資の回収への不安から店舗を持たないフリーランス型の労働スタイルを選択する動きも顕在化している。
これまで、業界では独立開業で発生する一定規模の化粧品・機器需要が見込まれてきたが、独立による店舗の開設届出件数が減少トレンドにシフトするなど弱含みで推移している。


このような状況を踏まえ、大手美容ディーラーや理美容化粧品メーカーでは、物件契約金、内装費、器具設備費などの初期費用の立て替えに加え、売上管理、給与計算、労務管理、POS・決済システム、通信・IT・設備インフラ等のBPO(Business Process Outsourcing:業務プロセスのアウトソーシング)業務を包括的に展開している。
また、サロンの開業支援における日本政策金融公庫への紹介や、低金利で長期返済が可能な公的融資や各種制度融資の活用、サロンの設備機器購入に対するリース・クレジット対応、物件探しから経営マネジメントまでトータルで支援し、安定したサロン経営の実現のためのサポートを強化するほか、不動産事業領域での店舗工事を含めた出店支援の強化に取​り組んでいる。

3.将来展望

市場は、2026年度まで緩やかな拡大が続く見通しであるが、人口減少に伴う内需縮小という構造的問題に加え、物価上昇の影響によるサロンへの来店頻度の長期化に起因する客数の伸び悩みが続いており、中長期的には減少傾向に転じるリスクが高まっている。
これらの状況を踏まえ、理美容化粧品メーカーでは市況や外的要因に影響を受けにくいロイヤルカスタマー戦略を中心に見据え、サロンでの美容体験に価値を見出すメニュー提案とそのベースとなる新ブランドや製品ポートフォリオの構築、製品・メニューの価格戦略を推進する動きが活発になると考える。加えて、ライフタイムバリュー(LTV)の観点に立ち、ヘアケアを中心とした店頭起点以外における継続的関係性の維持を図り、数量ベースはもちろんのこと収益性を重視した事業方針を強化していく。

出典資料について

2026年版 理美容化粧品マーケティング総鑑

発刊日:2026年03月26日 体裁:A4 301ページ
価格(税込): 165,000円 (本体価格 150,000円)
※本プレスリリースに一部のオリジナル情報を加えたショートレポートもご購入いただけます。

調査要綱

1.調査期間: 2026年1月~3月
2.調査対象: 理美容化粧品メーカー、理美容化粧品商社・ディーラーその他、理美容関連協会・団体、理美容関連企業。理美容化粧品市場(ヘアカラー剤、パーマネントウェーブ剤、ヘアケア剤、スタイリング剤、その他:スキンケア/メイク等)
3.調査方法: 弊社専門研究員の直接面談、電話・e-mail、web会議ツールの使用によるヒアリング調査、文献調査併用

理美容向け業務用化粧品市場とは

本調査における理美容向け業務用化粧品市場とは、国内理容所(理容室)と美容所(美容室)で主に毛髪に関する施術に供するために必要な業務用化粧品全般、及びサロン利用客を対象に販売するサロン専売のホームケア化粧品の市場をさす。原則として、宿泊施設・エステティックサロン等で使用されている業務用化粧品は含まない。

<市場に含まれる商品・サービス>

理容美容の各施術(理髪・パーマネント、カット、セット・カラー等その他サービス)及び店頭・無店舗での物品販売

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