2025年の国内クリーニング関連市場規模は前年比99.6%の2,799億7,000万円と微減傾向に
~なかでもコインランドリー需要は堅調~
1.調査結果概要
2025年の国内クリーニング関連市場(一般家庭向けのクリーニング店、コインランドリー、無店舗・宅配型のクリーニング店の合算値)は事業者売上高ベースで、前年比99.6%の2,799億7,000万円となり、微減で推移した。
同市場を販路別でみると、一般的な店頭型のクリーニング店は同98.7%の1,540億円と減少、コインランドリーは同100.9%の1,155億4,000万円で微増、無店舗・宅配型は同99.6%の104億3,000万円で微減となった。
クリーニング業界では毎年、クリーニング店の休廃業や倒産が相次ぐ厳しい状況が続いている。その背景には、市場の環境変化による消費者需要の減退と、クリーニング事業を運営するための様々なコストの増大が挙げられる。
消費者需要においては、テレワークの定着やビジネスウェアのカジュアル化に加え、家庭用洗濯機の高性能化、ウォッシャブルスーツの普及、利便性の高いコインランドリーの利用などが重なり、従来のクリーニング需要に大きな環境変化がみられる点にある。これが事業運営を困難にさせる主な要因となっている。
事業運営においては、2024年以降、燃料費や洗剤・資材価格の高騰、深刻な人手不足に伴う労務費の上昇が収益を圧迫している。多くの事業者がサービス価格の改定に踏み切ったものの、上昇したコストを完全に吸収するには至らず、経営環境は厳しさを増している。
特に、長年地域を支えてきた老舗のクリーニング店舗では、店主の高齢化や後継者不在といった課題に加え、老朽化した設備の更新費用が経営判断の分かれ目となり、設備故障などを機に事業継続を断念するケースが多い状況にある。
2.注目トピック
コインランドリー市場の動向
2025年のコインランドリー市場規模は事業者売上高ベースで、前年比100.9%の1,155億4,000万円と推計した。
コインランドリーは新型コロナウイルス禍の前後においても、他の様々なサービス分野と比較しても大幅な変動は見られず、安定した需要を維持しながら、堅調に推移してきた。
これは、日常生活の衛生環境を維持するためにも洗濯は生活に密着した不可欠なものであり、また共働き世帯の増加や住宅事情の変化、さらには花粉症やダニ対策といった衛生意識の定着がコインランドリーにおける洗濯需要を強固に支え続けているためである。昨今ではカフェ等を併設するなど異業種提携型のコインランドリーの出店も増え、市場を活性化させている。
出典資料について
2026 クリーニング関連市場総覧 -クリーニング・コインランドリー・リネンサプライ市場の動向-
価格(税込): 198,000円 (本体価格 180,000円)
調査要綱
2.調査対象: 国内有力クリーニング事業者、ホールセール事業者、洗剤メーカー、国内有力コインランドリー運営企業、コインランドリー設備機器メーカー、国内有力リネンサプライヤー等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
<クリーニング関連市場とは>
本調査におけるクリーニング関連市場とは、一般家庭向けのクリーニング店(洗濯代行業や布団丸洗い業を含む)やコインランドリー、無店舗・宅配型のクリーニング店を対象として、事業者売上高ベースで算出した。
クリーニング店とは、洗剤や溶剤を使って衣料品などの繊維製品を中心に、皮革製品なども洗濯する事業者を指す。なお、洗濯代行業とは、従来のクリーニング店では扱わない下着やTシャツ、タオルのような、家庭でも洗濯できる衣類の洗濯を請け負うサービス事業者を指し、布団丸洗い業とは、布団の洗浄・乾燥を請け負う事業者を指す。なお、ランドリー、ドライクリーニング、ウェットクリーニング等のクリーニング種別は問わない。
また、コインランドリーとは、硬貨を入れると作動する自動洗濯機や乾燥機を用いたセルフサービス式の洗濯店を指し、電子マネー等の決済手段を取り扱うコインランドリーも含む。
<市場に含まれる商品・サービス>
一般家庭向けのクリーニング店(洗濯代行業や布団丸洗い業を含む)、コインランドリー、無店舗・宅配型のクリーニング店
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