住まいと生活支援サービスに関する調査を実施(2026年)
2025年度の生活支援サービス市場(主要5分野計)は前年度比108.5%の6,628億円
~利用者需要は拡大傾向、品質重視のサービス提供が進む~
1.市場概況
2025年度の生活支援サービスの主要5分野(家事代行サービス、ハウスクリーニングサービス(専門清掃)、ホームセキュリティ、見守りサービス、家具・家電レンタルサービス)の市場規模は、前年度比8.5%増の6,628億円と推計した。
生活支援サービスの認知度が少しずつ拡大するなか、新型コロナウイルス禍で抑制されていた、サービス事業者のスタッフが自宅に来て対面でサービスを提供する形式の需要が顕在化し、新規利用者の獲得と継続利用者の増加が加速しているとみられることから、2026年度の生活支援サービスの主要5分野(同)の市場規模は、同5.0%増の6,959億円になると予測する。
近年は自治体の子育て世帯支援策の一つとして生活支援サービスの利用料金を補助する動きが出てきており、官民連携による生活支援サービスの利用促進が進められている。民間事業者においては、事業性が高まる価格帯で適正なコストを要求できるサービスとして成長させていくとともに、生活者から求められる付加価値の高いサービス提供が求められる。
2.注目トピック
品質重視のサービス提供により、適正コストの提案強化がポイント
生活支援サービスは、一般的な消費材のように対価を払い、モノを得られるサービスではないことに加え、基本的には付加価値の高いサービスであることから、低コストで提供できるサービスではない。そのため、サービス事業者側からの適正コストの提案に対する生活者側のコスト感覚の定着が概して難しいサービスとなっている。品質重視のサービス提供には相応の対価が求められることを生活者が認識することが必要であるが、サービス事業者側にとっても対価に見合う基本サービスと付加価値を提供し、サービスそのものの価値を高めていくことが新規顧客開拓や既存顧客の継続利用には不可欠である。
家事代行サービスにおいては、サービス提供人材が不足し、すべての利用希望者にサービス提供が行き届いている状況ではないため、サービス事業者側のサービス提供人材の供給力の強化が引き続き必要な状況である。サービス事業者においては人材の効率的な配置や運用、人材のサービス提供スキルの高度化により、より多くの利用機会を創出することで、顧客数の拡大を図るものとみる。
ハウスクリーニング(専門清掃)においては、こうした専門的サービスの利用経験者の多くが、一定期間経過後のリピーターになる可能性は高いとされる。一方で、年間を通して定期的に利用するサービスではないため、リピーターの獲得以上に新規の顧客獲得が課題となる。一般生活者の新規利用検討時の懸念は価格面とみられるが、そもそも付加価値のある高価格なサービスであることから、安価なお試し利用を提案することが難しい中で、専門性に対する認定資格の制度設計や口コミ評価など、第三者の品質評価を明示する必要があるものと考える。一般生活者に対し適正な対価によるサービス提供を受けられることを周知していくことで、新規顧客の獲得の契機になるものと考える。
3.将来展望
生活支援サービスは多種多様な分野があるが、いずれのサービスも、必ずしも生活者の日常の中で必要不可欠なサービスではなく、必要な時に利用するサービス、生活者自身の満足度を高めるために利用するサービス、効率的であるが故に敢えて利用することを選択する必要があるサービスであるといえる。一方で、生活を支援するという意味では関連するサービスであるが、すべてのサービスが個別に事業展開しており、各サービス事業者が連携してサービス提供を行っているということではない。こうしたなか、複数の生活支援サービス分野が連携することで、サービス単体では解決できない生活者の困りごとでも対応できる可能性がある。
現下、生活支援サービスの各分野では一般生活者の生活の質を向上させるためのサービス提供が進展しているが、これに加え、今後は生活者が求めるサービス提供を一貫して行うことのできる仲介サービスや各サービスを連携させるコーディネーターなどの役割も期待される。
出典資料について
2026年版 住まいと生活支援サービスの実態と将来展望
価格(税込): 165,000円 (本体価格 150,000円)
調査要綱
2.調査対象: 生活支援サービスの提供事業者
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・email等によるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
<住まいと生活支援サービスとは>
本調査では、一般生活者の日常生活を支援する、①家事代行サービス、②ハウスクリーニングサービス(専門清掃)、③ホームセキュリティ、④見守りサービス、⑤家具・家電レンタルサービス、⑥コインランドリー、⑦宅配型クリーニング、⑧衣類保管、⑨移動スーパー(移動販売車)、⑩駆け付け対応サービス、⑪宅配ロッカーなどの住まいと生活支援サービスを対象とした。
なお、本調査における生活支援サービス市場規模とは、家事代行サービス、ハウスクリーニングサービス(専門清掃)、見守りサービス、家具・家電レンタルサービス(いずれも利用者の支払金額ベース)、およびホームセキュリティ(事業者売上高ベース)の主要5分野合計で算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
家事代行サービス、ハウスクリーニングサービス、ホームセキュリティ、見守りサービス、家具・家電レンタルサービス、コインランドリー、宅配型クリーニング、衣類保管、移動スーパー(移動販売車)、駆け付け対応サービス、宅配ロッカー
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