オランダ式植物工場からみた日本型次世代農業生産システムの市場展望

食料自給率の問題や食の安全等を背景に、わが国における食料問題への関心は、ここ数年急激に高まりを見せてきている。このような動きにタイミングを合わせる形で植物工場に関連した動きが活発化してきている。
2009年度に、第3次ブームといわれている植物工場市場に関する調査を実施し、現状の客観的な分析及び各種課題の抽出を行った。植物工場が今後一つの産業として自立していくためには、大幅なコストダウンや栽培技術の改善、栽培品種の拡大など、様々な課題の克服が必要である。高い建設コストや生産コスト、さらに生産規模の小ささなどが市場拡大のネックになっているのが現状である。
一方、オランダ式植物工場市場は、一つの輸出事業として産業が確立している。本調査では、オランダ式植物工場市場の現状を徹底的に調査し、体系的に分析した。オランダの植物工場の経営実態を参考に、日本の植物工場の今後のあるべき姿を明らかにし、今後の市場を展望した。

発刊日
2010/12/24
体裁
A4 / 182頁
資料コード
C51116700
PDFサイズ
43.3MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:世界最先端を行くオランダ式植物工場にスポットを当て、現状の技術レベルや経営状況、流通システム等に関して先端企業のベンチマークを行う。同時にその調査結果をベースに日本の状況と比較分析を行うことで、今後の日本の植物工場のあるべき姿を提言する。あわせて今後の市場動向を展望することを目的とする。
調査対象:(1)オランダ植物工場関連企業・研究機関 (2)国内植物工場及び関連企業
調査方法:直接面接調査と文献調査を実施した。
調査期間:2009年12月~2010年12月

リサーチ内容

■本資料のポイント

  • オランダと日本の生産性の違い。今後日本はどこまでオランダに近づけるのか?
  • オランダの先進植物工場市場をはじめて体系的に分析。生産者から流通、ハウス建設、制御、種苗・資材、コンサルタント、研究開発、金融、政府機関にいたる関連市場の業界マップを作成。
  • 一目で分かる、オランダ式植物工場の競争力。
  • オランダの植物工場の運営実態を徹底調査。イニシャルコストからランニングコストまで。
  • 日本国内の植物工場市場を新たに調査。オランダ式植物工場の経営実態を参考に、今後のあるべき姿を明らかにしました。

■本資料の概要

第一章 日本の植物工場の市場実態及び問題点
第二章 オランダの植物工場市場の実態
第三章 オランダにおける有力植物工場及び関連企業の事例研究
第四章 日本及びオランダの植物工場の相違点
第五章 植物工場の今後の市場展望及び提言

■掲載内容

第一章 日本の植物工場の市場実態及び問題点

1.植物工場の定義と特徴
  (1)植物工場の定義とオランダ式植物工場との比較
  (2)植物工場の特徴
    ①完全人工光型植物工場
    ②太陽光・人工光併用型植物工場
    ③太陽光利用型植物工場
2.現状の市場実態
  (1)完全人工光型植物工場
    ①完全人工光型植物工場のラインナップ
    ②完全人工光型植物工場の市場規模
  (2)太陽光・人工光併用型植物工場
    ①太陽光・人工光併用型植物工場のラインナップ
    ②太陽光・人工光併用型植物工場の市場規模
  (3)太陽光利用型植物工場(大型施設園芸)
    ①ガラスハウス施設の現状
    ②大規模施設
3.植物工場市場拡大のための課題
  (1)完全人工光型及び太陽光・人工光併用型植物工場の課題
    ①技術的課題
    ②コスト面での課題
    ③規制・施策面での課題
    ④その他
  (2)太陽光利用型植物工場の課題
    ①収量の向上
    ②自動化に適した施設規模
    ③環境制御装置と栽培データの蓄積

第二章 オランダの植物工場市場の実態

1.オランダ植物工場市場の全体像
  (1)オランダ式植物工場の定義・概要
    ①産業セクター化による発展
    ②植物工場の産業規模と輸出産業としての確立
    ③植物工場の特徴
  (2)オランダ式植物工場の構成技術と特徴
    ①建物
    ②主要設備
2.オランダ式植物工場市場の現状
  (1)品種別収量推移
    ①主要作物の生産量推移
    ②単位面積あたりの収量
  (2)工場面積及び企業数推移
  (3)品種別栽培面積
  (4)品種別平均売上高推移
  (5)面積別・品種別コスト構造
    ①製造コスト構成比
    ②イニシャルコスト構成比
  (6)オランダのエネルギーコスト及び水価格の推移
    ①エネルギーコストの推移
    ②水コスト及び使用量の推移
3.植物工場市場を形成するメインプレーヤー
  (1)植物工場運営企業
  (2)植物工場建設関連企業
  (3)流通企業
4.オランダ植物工場市場の最大のポイント
  (1)植物工場建設及び関連市場の特徴
    ①建設コンサルタント
    ②エネルギー関連産業を始めとした関連産業の充実
    ③マーケットニーズを考慮した積極的な品種改良
    ④新規開発技術の生産現場における普及がはやい
    ⑤規格化によるコスト低減
    ⑥金融機関の存在
  (2)植物工場運営市場の特徴
    ①高い生産性
    ②大規模化
    ③共同経営及M&A
    ④工場の高度化
    ⑤産業集積化
    ⑥関連産業との連携
    ⑦栽培コンサルタント
    ⑧品種の多様化
  (3)オランダ植物工場市場の課題
    ①工場平均利益率推移
    ②収益性低迷の理由
  (4)流通体制
    ①卸売市場から生産者組織・流通企業を介した取引への移行・歴史的背景
    ②オランダ流通体制の特徴と課題
5.研究開発動向
  (1)研究開発の方向性
    ①収量向上よりも環境関連、省エネ技術の開発を重点化
    ②自動化に関する技術開発
    ③品種改良
  (2)研究開発システム
    ①大学や研究機関による研究成果の生産現場での実現化のスピード
    ②生産者組織などによる大学や研究機関への資金供与(研究開発ニーズの提案)
    ③政府による積極的な支援・参加
6.国の政策
  (1)国営の大学や研究機関の設立
  (2)各種産業政策
    ①産業クラスターの形成
    ②産業振興策

第三章 オランダにおける有力植物工場及び関連企業の事例研究

1.有力植物工場の事例研究
  (1)トマト~Greenco
    ①事業概要~トマトマーケティング
    ②設備・栽培概要
    ③マーケティング戦略
    ④現状の課題と展望
    ⑤デモンストレーション施設トマトワールド
  (2)イチゴ生産企業“Jong Fruit B.V.”
    ①事業概要
    ②施設・設備概要
    ③栽培コンサルタントとの栽培技術改善への取組み
    ④事業の現状及び業績
2.植物工場関連企業の事例研究
  (1)Van der Hoeven Greenhousebuilders bv(ハウスメーカー)
    ①事業概要~フルターンキープロジェクトを強みにグローバル事業展開
    ②関連保有技術
    ③事業実績
    ④輸出事業~日本及びその他諸国におけるプロジェクトの比較
    ⑤各種課題と今後の展望
  (2)Priva(制御システムメーカー)
    ①事業概要及び沿革
    ②製品・サービス概要及び生産体制
    ③導入事例
    ④事業実績及び今後の展望
  (3)The Greenery B.V.(流通企業)
    ①事業概要
    ②同社事業の2大ポイント
    ③栽培コンサルタントの存在
    ④パッケージングセンター
    ⑤流通ネットワーク~価格設定システム
    ⑥事業実績
    ⑦各種課題と今後の展望

第四章 日本及びオランダの植物工場の相違点

1.植物工場運営市場
  (1)日本vsオランダの条件の違い
    ①国土・気候風土の比較
    ②地域&立地条件の比較
  (2)植物工場運営市場の比較
    ①植物工場種類の比較
    ②栽培品種比較
    ③栽培方法比較
    ④収量比較
    ⑤工場規模比較
    ⑥建物設備&栽培技術比較
    ⑦コスト比較
    ⑧市場規模比較
    ⑨オランダ植物工場運営市場の課題
2.直物工場流通市場
  (1)流通体制
  (2)販売チャネル
  (3)市場価格
3.植物工場建設及び関連市場
  (1)産業構造の比較
  (2)環境装置市場の比較
  (3)ハウスメーカー&建設コンサルティング
  (参考)オランダ植物工場基本情報

第五章 植物工場の今後の市場展望及び提言

1.オランダ式植物工場の今後の行方
  (1)変貌するオランダの植物工場市場
    ①整理淘汰と大規模化の進展
    ②技術開発競争は激化する
    ③進む生産品目の多様化
    ④セクターの分散化
    ⑤工場展開の国際化
    ⑥植物工場の自立化
    ⑦人材・技術の国外流出
    ⑧人材不足への対応
    ⑨栽培技術と同様にエネルギーマネジメントが今後重要視される。
    ⑩自動化の進展
  (2)周辺産業市場の今後の動向
  (3)流通市場の今後の動向
    ①小売市場の今後の動向
    ②流通企業の今後の動向
  (4)その他
    ①植物工場の認知度向上
    ②土地不足への対応
    ③環境規制と国の対応
2.日本における植物工場の市場拡大条件
  (1)植物工場運営市場
    ①品種の多様化~果菜類や希少作物、医薬品原料などの栽培
    ②ビジネスプランに基づく工場設計と品種の選択、マーケティング戦略
    ③工場建設立地条件の検討
    ④完全人工光型の今後の方向性
    ⑤大規模化の検討
    ⑥栽培技術・ノウハウ、情報の共有化の推進
    ⑦的確な市場予測に基づく計画生産
    ⑧製造コストの低減
    ⑨省エネ化の推進
    ⑩自動化の推進
    ⑪製品のブランド化
    ⑫価格と受注の安定化
    ⑬人材の確保
  (2)植物工場関連市場
    ①日本企業の今後の事業戦略策定の重要性
    ②農業分野におけるコンサルティング事業
    ③環境制御システムの開発・データの蓄積
    ③日本独自の低コストハウスの建設
    ④自動化ロボットの開発
    ⑤海外展開
  (3)流通市場
    ①産業クラスター化の推進と新流通システムの構築
    ②流通業界との関係強化
    ③GAP、トレーサビリティシステムの導入
    ④植物工場産野菜の輸出の促進
  (4)その他
    ①研究開発
    ②国の施策
3.今後の植物工場の市場展望
  (1)植物工場市場の今後の発展の方向性
    ①発展のキーワード
    ②完全人工光型植物工場市場の今後の発展の方向性
    ③太陽光・人工光併用型植物工場市場及び太陽光利用型植物工場市場の今後の発展の方向性
  (2)植物工場の今後の普及拡大パターンイメージ
    ①完全人工光型植物工場
    ②太陽光・人工光併用型及び太陽光利用型植物工場
  (3)植物工場の今後の市場規模予測

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