2015年版 環境・省エネ関連窓材市場の展望と戦略

地球温暖化やエネルギー効率向上への関心の高まりにより、建物開口部の遮熱を実現する製品が注目されている。本調査レポートでは、既存建物への遮熱材料として最も手軽なウィンドウフィルムをはじめ、窓(ガラス)そのものへの遮熱・断熱機能の付与(複層ガラス、Low Eガラス、熱線反射ガラス)について日本国内における市場動向について調査し、合せガラス中間膜についてはワールドワイドの市場動向について述べている。

発刊日
2015/03/16
体裁
A4 / 96頁
資料コード
C57101720
PDFサイズ
2.0MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:環境・省エネ関連窓材メーカーの現在の動向と今後の事業施策を徹底調査するとともに、国内における環境・省エネ関連窓材の種類別、用途別の需要動向及び今後の需要予測を明らかにする。
調査対象:建築用ウィンドウフィルム(飛散防止フィルム、省エネフィルム)、自動車用ウィンドウフィルム、合わせガラス中間膜(建築用、自動車用)、Low-E複層ガラス
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用
調査期間:2014年9月~2015年3月

資料ポイント
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  • 省エネ窓材はオプションからスタンダードのポジションにシフト
  • 棲み分けの垣根を肥えた提案に活路あり、性能・効果に対する定義・基準の統一が課題
  • ウィンドウフィルムは申請に伴う市場の混乱も収束、2013年以降は微増で推移
  • Low-E複層ガラスは省エネ住宅ポイント制度を盛り込んだ補正予算成立で普及率が再び上昇へ
  • 合せガラス週刊膜はクラレがDuPontの中間膜事業を継承、イーストマンケミカル、積水化学、クラレの3強体制が確立

資料概要
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第1章 環境・省エネ関連窓材市場の展望と戦略
第2章 環境・省エネ関連窓材市場の動向
第3章 個別メーカーの動向と展望

リサーチ内容

■掲載内容

調査結果のポイント

第1章 環境・省エネ関連窓材市場の展望と戦略

省エネ窓材はオプションからスタンダードとしてのポジションにシフト
市場成熟の中、新規参入の余地は棲み分けの垣根を越えた新たな用途・使い方の提案にあり
  (表)環境・省エネ関連窓材市場 市場規模推移(日本国内及び輸出分)
  (図)新たな提案・市場開拓の余地とポジション確立のための課題
省エネ性能・効果に対する信頼性確立のため、業界で統一された基準の策定が求められる

第2章 環境・省エネ関連窓材市場の動向

1.ウィンドウフィルム市場の展望
  震災の影響による市場の混乱も収束し2013年以降の市場規模は微増で推移
    (表)日本国内におけるウィンドウフィルム市場規模推移
    (表)ウィンドウフィルム 主要参入各社のラインナップ
  1-1.自動車用
    もともと自動車用で強みを見せるリンテックが85%前後のシェアを独占
    フロントガラス対応の高透明遮熱グレードの投入でフィルムの採用を拡大
    (表)(図)日本国内における自動車用ウィンドウフィルム市場規模推移
    (表)日本国内における自動車用ウィンドウフィルムシェア推移
  1-2.建築用
    2013年以降は年間4~5%の成長率維持も
    省エネフィルムは依然震災特需の反動の影響が大きく横ばいでの推移が続く
    (表)日本国内における建築用ウィンドウフィルム用途別構成比
    (図)日本国内における建築用ウィンドウフィルム用途別構成比
    1-2-1.飛散防止フィルム
    飛散防止フィルムは窓だけでなく屋内ガラスへの貼付増加で堅調な成長率を維持
    (表)(図)日本国内における飛散防止フィルム市場規模推移
    (表)日本国内における飛散防止フィルムシェア推移
    1-2-2.省エネフィルム
    独自の超多層構造「Nanoシリーズ」を持つ3Mジャパンが50~60%のシェア確保
    リンテックではガラス並みの高透明性や高い遮熱性を有するグレードで対抗
    (図)吸収タイプ、反射タイプの日照調整・遮熱フィルムの仕組み
    (表)(図)日本国内における省エネフィルム市場規模推移
    (表)日本国内における省エネフィルムシェア推移
    1-2-3.低熱貫流フィルム
    季節を問わない省エネ効果への認知が進み2014年以降は年間10%前後の成長率を示す
    一般住宅窓向け需要の掘り起こしがもう一段の成長のカギ
    (表)(図)日本国内における低熱貫流フィルム市場規模推移
    (図)低熱貫流フィルムの仕組み
    (表)日本国内における低熱貫流フィルムシェア推移
2.Low-E複層ガラス
  「省エネ住宅ポイント制度」の実施を盛り込んだ2014年度補正予算が成立
  Low-E複層ガラスの普及率は再び上昇基調へ
    (表)新築住宅着工件数と複層ガラス出荷量推移
    (表)複層ガラス普及率の推移
    (表)Low-E複層ガラス普及率の推移
    (表)Low-E複層ガラス メーカー別出荷動向
  高省エネ住宅の普及を見据えたLow-E複層ガラスの高性能化が進む
  リフォーム向けでは消費者への提案力強化が不可欠に
  ビル向けではAg3層コーティング品が市場に投入される
  現場施工型後付けLow-Eガラスの需要は順調に拡大
3.合せガラス中間膜
  2014年にクラレが米・Dupontの中間膜事業を継承
  イーストマンケミカル、積水化学、クラレの世界3強体制が確立
    (表)PVB樹脂・フィルム 主要メーカー生産拠点一覧
  2014年市場規模は重量ベースで25万t弱、面積ベースでは3億4,000万㎡に達する
  地域別では自動車用は欧州、中国、米国、建築用は欧州が主戦場
    (表)合せガラス中間膜 需要分野別出荷量推移(重量ベース)
    (表)合せガラス中間膜 需要分野別出荷量推移(面積ベース)
    (表)合せガラス中間膜 用途別地域別販売量 重量ベース(2014年見込み)
    (表)合せガラス中間膜 用途別地域別販売量 面積ベース(2014年見込み)
  自動車用中間膜では高機能膜の比率が全体の25%に達する
  エコカーの普及で遮音膜が拡大、今後はHUD用の拡大が期待される
    (表)自動車用合せガラス中間膜メーカーシェア推移(重量ベース)
    (表)自動車用合せガラス中間膜メーカーシェア推移(面積ベース)
  建築用ではクラレがアイオノマー中間膜「セントリグラス」でハイエンド市場を押さえる
  意匠性向上ニーズの増加でカラー中間膜が成長
    (表)建築用合せガラス中間膜メーカーシェア推移(重量ベース)
    (表)建築用合せガラス中間膜メーカーシェア推移(面積ベース)

第3章 個別メーカーの動向と展望

スリーエムジャパン株式会社
  自動車用、建築用ともに高付加価値グレードでの展開に強み
  2014年9月よりスリーエムジャパン株式会社として新たに始動
  フロントガラス対応グレード、多層積層の高透明品などハイエンド領域での展開  に強み
  独自の多層積層フィルムは着色フィルム代替需要を取り込みワールドワイド市場で成長
  建築用では面積ベースで50%以上のシェアを確保
  飛散防止フィルムは耐震対応や室内ガラスへの需要拡大でコンスタントに成長
  省エネフィルムは2013年以降は微増傾向で推移
  超多層の高透明遮熱フィルム「Nanoシリーズ」が市場で根強い人気確保
  高い透明性を持ちながら低熱貫流率を実現した通年対応の「LE65CLAR」
  省エネフィルムのプレゼンス拡大で今後の成長に期待

リンテック株式会社
  自動車用、建築用ともに幅広いニーズに対応する高品質な品揃えで差別化
  主力の自動車用ではフロントガラス対応の「IR-90HD」に加え
  高透明で遮熱性能の高い「IRC-99HD」「IRC-80HD」などの実績が拡大
  建築用では米国子会社マディコ社のアイテム投入でラインナップを拡充
  低熱貫流グレードのハンドリング向上など既存グレードの付加価値向上にも注力

AGCグラスプロダクツ株式会社
  高性能ガラスの開発・販売で省エネ性能の高い住宅・建築物の普及に貢献
  新築住宅向けを中心とした普及率の高まりで、Low-E複層ガラスの販売量は拡大が続く
  「サンバランス®トリプルガラスAFLIC TM」
  「サンバランス®トリプルクール」で高性能ガラスのラインナップを強化
  現場施工型後付けLow-Eガラス「アトッチ®」でビルの省エネリフォーム需要を喚起
  2014年5月には店舗向けの「ワイルドアトッチTM」を市場に投入

日本板硝子ビルディングプロダクツ株式会社
  省エネ意識の高まりを受け
  「スペーシア®」をはじめとする高機能ガラスの開発・拡販を推進
  2013年に高断熱アルゴンガス封入複層ガラスの生産能力を約5割増強
  継続的な増強投資で「スペーシア®」の旺盛な需要に対応
  「スペーシア®21」を改良し、国内最高水準の断熱性を達成

セントラル硝子株式会社
  高省エネ住宅のさらなる普及を見据えたLow-E複層ガラスの高機能化を推進
  高層マンションや学校・病院向けなどでLow-E複層ガラスの需要が堅調
  2014年7月に日射熱遮蔽性能を高めた「ペアレックスツインガードルミナスブルー」を発売

ソルーシア・ジャパン業株式会社
  遮音、HUD対応、カラーなど機能膜の実績が拡大
  付加価値の高い製品の開発・投入を積極的に進めるトップメーカー
  2012年に蘇州のフィルム設備増設、2016年にはマレーシアで樹脂設備増強予定など
  アジア市場の拡大を見込んだ設備投資を進める
  エコカー(日本)、グリーンディーゼル(欧州)の拡大で遮音膜需要が成長
  HUD対応膜はドライバーの目線にフォーカスした精密設計に強み
  建築用は欧米中心の展開、機能膜の比率は10%前後にとどまる
  基本色13色と、それを組み合わせたカスタムカラー膜の実績が拡大

積水化学工業株式会社
  自動車用中間膜では50%前後のシェアを確保
  独自の押出・配合技術を応用した機能膜で高級車を中心に需要拡大
  世界6拠点、計7,800万台/年の能力で中間膜を生産
  機能膜の主力である遮音膜は日、米、欧に加え中国拠点での生産も開始
  自動車用では販売量の20%強が高機能膜、内90%が遮音または遮音遮熱膜に
  楔形に成膜したHUD用中間膜の拡大に期待
  建築用は日本、欧州に的を絞った展開、遮音、遮音遮熱、遮熱などの
  機能膜に加え15色のカラー膜で建築の意匠性向上に寄与

株式会社クラレ
  Dupontの中間膜事業譲授でマーケットとラインナップを大幅に拡充
  欧州、米国、韓国にPVB樹脂・フィルムの拠点を設置
  クラレ、Dupontの両社の強みを合わせたシナジー発揮に取り組む
  Dupontから引き継いだアイオノマー中間膜「セントリグラス」に加え
  豊富なバリエーションのカラー中間膜など付加価値グレードでの展開に注力

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