2025年版 代替タンパク質 <代替肉(植物由来肉・培養肉)・昆虫食>の将来展望 ~フードテックで実現する持続可能な食の未来~

世界の人口増加に伴い、食肉需要は増加している。しかし、畜産由来の温室効果ガス排出や飼料・水資源の大量利用など、畜産業が地球環境に与える影響が背景となり、将来的に従来の動物由来の食肉のみで需要を満たすことが困難になる可能性が出てきている。こうしたなか、豆類や野菜などを原材料とした植物由来肉、動物細胞を培養して製造する細胞培養食品が注目されており、水産物の持続可能な需給バランスの観点から、植物由来シーフードや培養シーフードなどの代替シーフードも注目を集めている。その他、植物由来卵、植物細胞培養によるカカオ等の研究開発も進んでいる。
また、食品用途の他、飼料用途としても代替タンパク質の研究開発が進んでいる。広がりをみせる市場の需要を明らかにし、2040年の市場を展望することを目的とする。

発刊日
2025/07/31
体裁
A4 / 458頁
資料コード
C67102400
PDFサイズ
32.3MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:当調査は代替タンパク質(植物由来肉・植物由来シーフード・植物由来卵、培養肉・培養シーフード、植物細胞培養食品、昆虫タンパク(食用・飼料用))の取り扱い実態、販売状況、参入各社の市場戦略を調査・分析することにより、代替タンパク質(植物由来肉・植物由来シーフード・植物由来卵、培養肉・培養シーフード、植物細胞培養食品、昆虫タンパク(食用・飼料用))市場を展望することを目的として実施した。
調査対象商品:代替タンパク質(植物由来肉・植物由来シーフード・植物由来卵、培養肉・培養シーフード、植物細胞培養食品、昆虫タンパク(食用・飼料用))
調査対象先
・植物由来肉・植物由来シーフード・食用由来卵参入企業等
・培養肉・培養シーフード参入企業等
・昆虫タンパク参入企業等
・その他大学、業界団体等
調査項目:後記目次参照
調査期間:2025年4月~2025年7月
調査方法:弊社専門研究員による直接面接取材及び電話、メール等による間接調査
調査企画・製作担当:株式会社矢野経済研究所 フード&ライフサイエンスユニット

調査結果サマリー
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代替タンパク質 (植物由来肉、植物由来シーフード、植物由来卵、培養肉、培養シーフード、植物細胞培養食品、昆虫タンパク)世界市場に関する調査を実施(2025年)
2024年の代替タンパク質(植物由来肉、植物由来シーフード、植物由来卵、培養肉、培養シーフード、植物細胞培養、食用昆虫タンパク計)世界市場規模は5,723億3,000万円
​~持続可能な食料生産に寄与、食料安全保障の面からも中長期的な必要性高まる~

資料ポイント
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  • 新規市場である代替タンパク質(植物由来肉・植物由来シーフード・植物由来卵、培養肉・培養シーフード、植物細胞培養、昆虫食)食品市場の、日本国内有力企業の現状の取り組みを紹介するとともに、今回より昆虫飼料についても研究開発動向・取り組みを紹介。
  • 海外情報として、米国・欧州・アジア等での代替タンパク質市場(植物由来肉・植物由来シーフード・植物由来卵、培養肉・培養シーフード、植物細胞培養、昆虫食)の動向を紹介!
  • 代替タンパク質(植物由来肉・植物由来シーフード・植物由来卵、培養肉・培養シーフード、植物細胞培養、昆虫食)市場の2022年から2040年の中期展望を明らかに!あわせて、日本における昆虫飼料の2024~2029年の予測を掲載。

リサーチ内容

第Ⅰ章 代替タンパク質市場の全体動向
 
1.代替タンパク質が注目される背景
  (1)代替タンパク質とは何か
  (2)代替タンパク質需要の背景
    ①世界人口の増加によるタンパク質需要量の増大
    ②畜産の環境への影響
    ③日本における農林水産分野の温室効果ガス排出量
2.市場規模と予測
  (1)日本市場
    ①市場概況
    ②主要企業の販売・開発動向
    ③代替タンパク 日本総市場規模予測(2022~2030年、2035年、2040年)
    ④植物由来肉 日本市場規模予測(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑤植物由来シーフード 日本市場規模予測(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑥植物由来卵 日本市場規模予測(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑦培養肉 日本市場規模予測(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑧培養シーフード 日本市場規模予測(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑨植物細胞培養 日本市場規模予測(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑩食用昆虫タンパク 日本市場規模予測(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑪原料別 市場動向
    ⑫今後の市場の見通し
  (2)世界市場
    ①市場概況
    ②主要企業の販売・開発動向
    ③代替タンパク 世界総市場規模予測(2022~2030年、2035年、2040年)
    ④植物由来肉 世界市場規模(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑤植物由来シーフード 世界市場規模(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑥植物由来卵 世界市場規模(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑦培養肉 世界市場規模(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑧培養シーフード 世界市場規模(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑨植物細胞培養 世界市場規模(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑩昆虫タンパク 世界市場規模(2022~2030年、2035年、2040年)
    ⑪代替タンパク総市場規模(2024年、2030年、2035年、2040年)
    ⑫原料別 市場動向
  (3)今後の方向性
    ①代替タンパク質 普及のロードマップ
    ②持続可能な食料生産に向けて今後期待される取り組み
 
第Ⅱ章 日本市場の動向
 
1.植物由来
  (1)新商品と研究開発動向
    ①植物由来肉
     ~業務用、家庭用ともに冷凍品で新商品が増加傾向~
    ②植物由来卵
     ~植物由来卵が鶏卵の1.2倍程度になれば業務用でも採用可能性が高まる見通し~
    ③植物由来シーフード
     ~水産資源の枯渇による供給不足や価格高騰が懸念、新商品が登場~
    ④食物アレルギーとプラントベースフード
     ~消費者の誤認を招かないための適切な表示が必須~
    ⑤消費者庁によるプラントベース食品表示の明確化
    ⑥きのこを主原料とした代替タンパク質
     ~旨味成分が代替肉の物足りなさを克服する可能性~
    ⑦植物由来肉の原材料と生産設備
     ~2023年・2024年の粒状大豆蛋白の国内生産量は前年比で微減~
    ⑧植物由来代替タンパク質 プラントベースの調味料 主要企業リスト(23社)
    ⑨プラントベースの調味料
     ~プラントベースフードをより美味しくする技術~
    ⑩植物由来代替タンパク質向け添加物・マスキング素材 製造・取扱主要企業 (22社)
    ⑪訪日外国人旅行者数・出国日本人数の推移(2003~2024年)
     ~食の多様性への対応が必須となる~
    ⑫JAS規格化
     ~大豆ミート食品類JAS、ベジタリアン・ヴィーガンJASの規格制定~
    ⑬一般社団法人Plant Based Lifestyle Lab(通称P-LAB)のプラントベースフード食品認証制度
    ⑭植物由来タンパク質 国内主要参入企業等(53社)一覧
  (2)生産・仕入れ・流通体制
  (3)販売・需要分野動向
    ①参入主要企業の販売状況
     ~自社ECで消費者の声を聞く例、業務用のみの販売に転換する例も~
    ②小売 ~植物由来肉などの環境配慮型食品は脱炭素にも寄与~
    ③業務用
     ~外食では2025年 大阪・関西万博でもプラントベースフードが盛況~
  (4)現状の課題と問題点
   ~ブーム期と比較して市場は沈静化、各社が打ち手を探る~
  (5)今後の方向性と事業戦略
   ~SNSを利用した発信の推進に加え、海外展開も~
  (6)今後の市場の見通し
   ~市場の伸びは想定より穏やか、価値訴求の明確化が必要~
  (7)代替シーフード、代替卵など、カテゴリの拡大に対する見解
  (8)サステナブルに対する取組みと見解
2.細胞培養
  (1)参入動向
   ~培養肉の産業化に向け、消費者庁がガイドライン案を作る方針~
    ①動物細胞培養 ~農地不要・省資源で食糧生産が可能~
    ②植物細胞培養 ~明治ホールディングスがCalifornia Culturedへ出資~
  (2)課題・問題点
     ~生産コスト削減、法規制の整備、社会受容性の醸成等が継続した課題~
  (3)今後の方向性と事業戦略
     ~2025年は大阪・関西万博に出展、今後は量産化・海外販売~
  (4)今後の市場の見通し
   ~培養する部位によって新たな市場が広がる可能性も~
  (5)代替シーフード、代替卵など、カテゴリの拡大に対する見解
  (6)サステナブルに対する取組みと見解
   ~気候変動の激化により食料生産維持が懸念される~
3.昆虫由来(食品用)
  (1)参入動向と商品動向
    ①参入動向
     ~昆虫食ブームと炎上騒動を経た参入事業者の取組み状況~
    ②生産ガイドライン
     ~コオロギの他、ミズアブ、カイコ、ミールワーム、イエバエも公開~
    ③新商品と研究開発動向
     ~免疫賦活効果などコオロギ粉末の機能性が明らかに~
  (2)課題・問題点
   ~消費者の心理的抵抗感、レギュレーションの制定、情報発信、商品開発~
  (3)今後の方向性と事業戦略
   ~昆虫食市場の維持、量産化、付加価値創出、海外展開など~
  (4)今後の市場の見通し
   ~認知が進むものの、より緩やかな拡大軌道を描く見通し~
  (5)代替シーフード、代替卵など、カテゴリの拡大に対する見解
   ~ネーミング、畜肉との共存~
  (6)サステナブルに対する取組みと見解
   ~昆虫生産におけるエネルギーコスト削減など~
4.昆虫由来(飼料用)
  (7)魚粉代替飼料原料の動向
    ①魚粉代替原料の現状
    ②昆虫飼料(昆虫タンパク質飼料)の動向
    ③昆虫飼料(昆虫タンパク質飼料)の課題・問題点
    ④昆虫飼料(昆虫タンパク質飼料)の今後の見通し
    ⑤昆虫利用と法的整備
    ⑥その他飼料原料の動向
  (8)昆虫飼料(昆虫タンパク質飼料)の市場規模推移(2024~2029年度予測)
 
第Ⅲ章 海外市場の動向
 
1.植物由来
  (1)市場概況
    ①プラントベースフードのカテゴリ
     ~肉やシーフード、乳製品や卵など~
    ②米国小売市場の概況
     ~2017年以降、急拡大するも2022年から2024年は微減傾向~
    ③植物由来卵
     ~鳥インフルエンザ発生や鶏卵価格高騰時に消費者が購入検討する可能性がある~
    ④植物由来肉が注目を集めた背景
    ⑤植物由来肉の購入者層
    ⑥法規制 植物由来肉の表示をめぐる問題
  (2)主要参入事業者等
    ①米国 主要参入事業者等一覧(20社)
    ②米国大手食肉企業、大手食品企業の取組み事例一覧(28社)
    ③欧州 主要参入事業者等一覧(8社)
    ④欧州 大手食肉企業、大手食品企業の取組み事例一覧(28社)
    ⑤イスラエル 主要参入事業者等一覧(13社)
    ⑥アジア 主要参入事業者等一覧(17社)
    ⑦海外の主要団体・協会等一覧
  (3)将来展望
2.細胞培養
  (1)市場概況 ~2025年5月には米国で細胞培養サーモンが販売認可取得~
    ①細胞培養タンパク質のメリット
     ~食料問題、動物福祉、環境問題などへのメリットが存在~
    ②培養肉・培養シーフードに関する各国の認証機関
    ③培養肉・培養シーフードの主要な認可・申請事例
  (2)主要参入事業者等
    ①米国 主要参入事業者等一覧(10社)
    ②イスラエル 主要参入事業者等一覧(16社)
    ③欧州 主要参入事業者等一覧(7社)
    ④アジア 主要参入事業者等一覧(7社)
  (4)将来展望
     ~機能性、完全無菌などの付加価値を有する“新たなタンパク質”の可能性~
3.昆虫由来
  (1)市場概況 ~加工食品への広がりと昆虫食の法規制~
    ①原材料と加工食品への広がり ~昆虫は持続可能性の高いタンパク源~
    ②昆虫食の法規制 ~昆虫利用の社会受容性の向上が図られる見通し~
  (2)主要参入事業者等
    ①米国 主要参入事業者等一覧(3社)
    ②欧州 主要参入事業者等一覧(3社)
    ③イスラエル 主要参入事業者等一覧(4社)
    ④アジア 主要参入事業者等一覧(3社)
  (3)将来展望
4.その他の代替タンパク質
  ①菌類由来タンパク質
  ②精密発酵
  ③植物分子農業
  ④藻類
5.菌類タンパク質 主要参入企業等一覧(45社)
 
第Ⅳ章 インターネット消費者調査
 
1.アンケート概要
  (1)インターネット消費者調査の実施概要
  (2)調査実施時期
  (3)調査対象条件
  (4)調査対象者
  (5)調査対象市場
2.食品の購入先(1か月に1回以上利用する場所を、最大10件まで)(複数回答)
3.植物由来代替肉(大豆ミートなど)
  (1)植物由来代替肉(大豆ミートなど)の認知状況
  (2)植物由来代替肉(大豆ミートなど)の購入・喫食状況
  (3)植物由来代替肉(大豆ミートなど)の購入・喫食経験の状況
  (4)植物由来代替肉(大豆ミートなど)に対するイメージ
  (5)植物由来代替肉(大豆ミートなど)」を購入するとき(購入するとしたら)に求めること
  (6)植物由来代替肉(大豆ミートなど)」の許容価格
4.培養肉
  (1)培養肉の認知状況
  (2)培養肉の許容価格
  (3)培養肉に対するイメージ
  (4)培養肉を将来購入できるようになったら期待すること
 
第Ⅴ章 参入企業等の個別実態調査
 
<植物由来>
□あづまフーズ(株)
~第二工場の操業開始、海外市場への輸出展開も視野に入れた供給体制を強化~
 
□オイシックス・ラ・大地(株)
~プラントベース食材を活用したミールキットを展開~
 
□(株)かるなぁ
~ベジタリアン向け食品を30年以上販売 自社開発の加工食品も展開~
 
□クロレラ工業(株)
~フードダイバーシティに対応した植物性万能だしを2024 年11 月より販売開始~
 
□ケンコーマヨネーズ(株)
~大豆ミートをはじめ、プラントベースフードを“HAPPY!! with VEGE”シリーズにて展開~
 
□(株)麹ラボ
~日本の伝統的な発酵微生物である麹菌を利用し、新しい食品「麹肉」を開発~
 
□昭和産業(株)
~自由度の高い新規食材として「HMSP(High Moisture Solution Protein)」を上市~
 
□(株)染野屋
~収益だけでなく地球環境問題も鑑みて、大豆ミート「ソミート」シリーズの商品を拡充~
 
□(株)Tastable
~増粘多糖類の知見と技術を活用した「NIKUVEGE」を展開~
 
□(株)ディッシュウィル
~大豆等穀物の植物工場からプラントベースフード加工までを垂直統合生産を目指す~
 
□ネクストミーツ(株)
~代替肉で「地球を終わらせない。」社会問題解決型フードテックベンチャー~
 
□(株)フードテックワン
~食品関連企業12 社の出資により、代替肉およびフードテックの推進に取り組む~
 
□不二製油(株)
~植物性素材でおいしさと健康を追求し、サステナブルな食の未来を共創~
 
□(株)マイセンファインフード
~植物性大豆ミート「マシマシの種 ミンチタイプ」を発売、食事の付加価値向上へ~
 
□マルコメ(株)
~丸大豆を原料とした「大豆のお肉」を展開、調味料をセットにした「惣菜の素」も充実~
 
□ユキグニファクトリー(株)
~「キノコのお肉」シリーズを発売、2 桁億円の売上を目指す~
 
<細胞培養>
□一般社団法人 細胞農業研究機構
~食料安全保障や持続可能性などの課題に対し、
細胞農業の戦略立案、社会実装に取り組む~
 
□ダイバースファーム(株)
~ミシュラン9年連続の高級料亭が、医療向けバイオ技術を使って培養肉を開発~
 
□培養肉未来創造コンソーシアム(株)
~協業による取組みを進め、2031 年には培養肉の商業化を計画~
 
<昆虫(食用)>
□(株)エコロギー
~カンボジアを拠点にコオロギ生産から販売まで一貫管理~
 
□(株)MNH
~共同開発した新商品「三ツ星コオロギ」でクラウドファンディングを実施~
 
□FUTURENAUT(株)
~自社ネットワークで生産した国産ブランドコオロギも商品化~~
 
<昆虫(飼料用)>
□(株)愛南リベラシオ
~カイコ由来の免疫賦活効果がある飼料「シルクロース」等の開発・販売~
 
□昆虫ビジネス研究開発プラットフォーム
~アメリカミズアブの養魚飼料への実用化研究を支援~
 
□大日本印刷(株)
~これからも変わらない食を守るために、昆虫を材料にした水産養殖向け飼料原料の開発に挑む~
 
□(株)ハーツ
~食品廃棄物を餌としたアメリカミズアブの生産と飼料製品化に取り組む~

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