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16日、今国会の最大の焦点である安全保障関連法案が衆議院の本会議で可決され参議院に送られ7月中に審議に入ります。これにより、9月下旬の国会会期末までに成立する公算が大きくなり、憲法上では違法とされてきた集団的自衛権の行使が可能になるなど、自衛隊による他国への後方支援が拡大することになります。
一方で、法案へ反対するデモや集会が各地で開かれており、世論は強行採決に抗議するような意思を表しています。果たして、安倍首相、与党はどのような説明責任を国民に対し示すのか、個人個人でも意思を持ち見守りましょう。

安保法案同様に、新国立競技場の巨額の建設費に関連する問題も、計画立案に関わった人物の無責任な発言により、世論の反感を買っているように思えます。
財政破綻し債務不履行に陥ったギリシャの債務よりも大きいこの予算。このまま進めるか否か、注目が集まります。

任天堂の岩田聡社長が55歳の若さでこの世を去りました。早すぎる死に海外からも悲しみの声が届いています。ご冥福をお祈り申し上げます。
今週のランキングは以下のようになります。
　

未来を見通すための戦略思考　～矢野経済研究所代表による今週のコメント

■迷走する新国立競技場、デザイン変更、収容規模縮小へ

2520億円に膨らんだ建設費に対する批判を受け、政府もようやく本格的な予算縮小に動きだした。
そもそも昨年の発表時点における1625億円という数字の杜撰さにも呆れるが、過去４大会のスタジアム建設費の総合計2428億円をも上回る金額は尋常ではない。
更に、現時点で確保済みの財源がわずか626億円（国392億円、スポーツ振興基金125億円、toto109億円）という事実も衝撃的である。日本スポーツ振興センター（JSC）は命名権の販売で200億円、totoの売上から660億円、そして、東京都から500億円、と勝手に皮算用するが、例えそれらが実現してもまだ足りない。

そして、問題が大きくなるにつれて、JSC、文科省、有識者会議、デザイン審査委員長の安藤忠雄氏、組織委員会会長の森善朗氏など、決定に大きく関与した渦中の当事者たちの無責任な発言が目立ってきた。
「都外から通勤などで東京へ流入する人に対して1人あたり1000円の地方税を課せば600億円を確保できる」などと言って得意になっている元知事なる御仁と、「オリンピックが皆さんの負の要素のきっかけに思われるようなことは、アスリートとして本望ではない」と語った有森裕子氏の涙はまさに対極にある。

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