モーニングCROSS週間ランキング16.09.11 – 16.09.15
週間ランキング
11月7日に予定していた築地市場の豊洲市場への移転。その移転先となる豊洲市場においては、土壌汚染の問題が指摘されていました。そして、ここへきて土壌の汚染対策をめぐる問題について事態は急転しました。これまで都は、豊洲市場の汚染対策として敷地全体に4.5メートルの盛り土を行ったと説明してきましたが、実際には主要な建物の地下では行われていなかったことが明らかになり、波紋を呼んでいます。
小池百合子都知事はこの問題について、「安全性と経緯をきっちり精査してほしい。都政にとって重大な局面。緊張感、責任感、スピード感をもって進めてほしい」と述べ、実態の調査に乗り出すとともに人事の刷新などにも踏み切る構えです。小池都知事の前任、歴代の知事にも都幹部らは報告していなかったことも明らかとなり、都政への都民の不信は急速に高まっています。これまでの都政にも疑問を持たざるを得ず、問題はこれまでの知事の手腕なのか、都政の体質なのか、今後の対応に注目です。
今週のニュースランキングは以下となります。
順位
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ニュースグループ
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クチコミ数
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1位
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豊洲市場 土壌問題 |
119,230
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2位
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民進党代表選 蓮舫氏 |
90,598
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3位
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チケット 転売 |
33,167
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4位
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NHK ネット配信 |
24,971
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5位
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加藤紘一 死去 |
22,481
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6位
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広島カープ リーグ優勝 |
20,992
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7位
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JASRAC 独禁法違反 |
20,557
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8位
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もんじゅ 廃炉 |
19,287
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9位
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台風14号 台風16号 |
15,268
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10位
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認知症徘徊 賠償命令 |
9,782
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未来を見通すための戦略思考 ~矢野経済研究所代表による今週のコメント
■豊洲移転、再び政治問題化。賛否を越えて置き去りにされる中小事業者
8月31日、小池都知事は安全性への懸念、不透明な巨額費用、情報公開不足を理由に11月7日に予定されていた豊洲への移転を正式に延期した。ただ、この時点における「安全性への懸念」は地下水モニタリングの結果発表(2017年1月)を待たずに移転することへの懸念であった。これだけでも延期は納得できるが、更に土壌汚染対策の不履行、虚偽報告、不正入札への懸念等が発覚、事態は混迷化する。
そもそも11月7日の“見切り発車”の理由が「五輪に向けての道路整備の都合」であったことにも呆れるが、都庁内部の意志決定プロセスの閉鎖性と公職者としてのモラルの欠損ぶりは驚くばかりである。
一方、消費者の魚離れに歯止めはかからない。築地の取扱量もピーク時から4割以上減っている。事業者にとって需要が伸びない中で負担せざるを得ない移転費用は重い。帝国データバンクによると2003年1月から2016年8月の期間に築地市場内の企業の倒産、休業、廃業は111件に達したという。移転問題が再び行き詰まる中、当事者たちは自らの事業計画すら描くことが出来ない状態が続く。混乱の原因解明と責任の追及は必須である。しかし、都は何よりもまず最終判断の選択枝を示したうえで、検証の作業工程、スケジュール、判断要件を明示し、その履行をコミットメントすべきである。
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