モーニングCROSS週間ランキング16.10.09 – 16.10.13
週間ランキング
電通の女性新入社員が昨年12月に自殺した報道を受け、武蔵野大学グローバルビジネス学科の教授である長谷川秀夫氏のコメント内容について、あるTwitterユーザーのツイートが話題となっています。
女性新入社員は、10月からの約1カ月間で約105時間の労働ののちに12月に自殺。三田労働基準監督署は「仕事量が著しく増加し、時間外労働も大幅に増える状況になった」と認定し、心理的負荷による精神障害で過労自殺に至ったと結論づけました。この報道に対し、長谷川氏は自身のFacebook上に「残業時間が100時間を越えたくらいで過労死するのは情けない」などと記載。その後、当該コメントを削除したようだが、この発言を受け、あるユーザーが「『それぐらいで死ぬのは情けない』『プロ意識があれば残業時間など関係ない』というコメントが寄せられる辺り、この国は本当にどうしようもないとつくづく思う」と長谷川氏の画像とともにツイートを発信し、リツイート20,000件以上、「いいね」10,000件以上を集め大きな反響を呼んでいます。
長時間労働を美徳とする考え方は古き良き時代の名残のように思いますが、この発言は一人の人間の尊厳をあまりにも軽視しているように感じます。教授に対する批判などはあるかと思いますが、個人個人で今一度、働き方やワークライフバランスなど、目を向けてみるいい機会かもしれません。
今週のニュースランキングは以下となります。
順位
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ニュースグループ
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クチコミ数
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1位
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東京都 大規模停電 |
100,619
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2位
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三浦九段 竜王戦 |
46,585
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3位
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卸売市場長 更迭 |
46,585
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4位
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ノーベル文学賞 ボブ・ディラン |
29,404
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5位
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ラーメン 親指 |
28,127
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6位
|
田中一成 死去 |
25,176
|
7位
|
電通社員 過労自殺 |
21,751
|
8位
|
南海電鉄 車掌 |
21,218
|
9位
|
月曜日のたわわ 削除 |
20,622
|
10位
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経団連 政治献金 |
19,603
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未来を見通すための戦略思考 ~矢野経済研究所代表による今週のコメント
■女性活躍社会、後退。長期的な視座に立って社会のダイナミズムを引き出す施策を
「働き方改革」「女性が輝く社会」に向けて象徴的な一手となるはずだった“配偶者控除の廃止”は、取り沙汰される衆院解散と来夏の都議会選を前に見送られた。いや、そればかりか“壁”の上限を「103万円から150万円へ」引き上げる優遇策の拡大論まで俎上にあがる。無論、配偶者控除の廃止で女性の活躍が保障されるわけではない。しかし、政策の一貫性に疑問符がつくことは間違いない。
女性の可能性を家庭に押し込めた方が経済的に有利となる税制への違和感は、フルタイムで働く既婚女性はもちろん、すべての女性に共通であろう。女性へのメッセージは「仕事は家事優先で。内助の功こそ女性の役割。」に引き戻された。
それにしても、選挙を前に何の衒いもなく変節してゆく政治の有り様は残念だ。そもそも「1億総活躍」を掲げた背景には人口減少社会への切迫した危機感があったはずだ。人口置換率2.07を割り込んだのは1974年である。そこからの無策と先送りの連続が今日の事態を招いていると言っていい。
目先の利得を要求し続ける国民と場当たり的な利益誘導に終始する政治体質に決別しない限り、多様性の中に個の可能性と未来への希望を見出し得る社会は到来しない。
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