プレスリリース
No.2273
2019/12/26

ジェネリック医薬品は医療用医薬品全体に占める数量シェア80%到達目前と拡大傾向にあるものの、市場を取り巻く環境はより一層厳しさを増す

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内のジェネリック医薬品市場を調査し、参入企業動向、将来展望を分析した。

主要医薬品卸企業売上高に占めるカテゴリー別構成比推移
主要医薬品卸企業売上高に占めるカテゴリー別構成比推移

1.調査結果概要

国内におけるジェネリック医薬品は、2002年頃より医療費抑制策の一環として、ジェネリック医薬品の使用促進策や環境整備が進んだことから普及し始めた。

医療用医薬品市場全体におけるジェネリック医薬品の占める割合(シェア)は、数量ベースで60%以上を目標として掲げられた2013年頃より急激に拡大をしている。厚生労働省によると、2018年9月時点のジェネリック医薬品の数量シェアは、前年から6.8ポイント増の72.6%となり、2020年9月の数量シェア80%という目標値に対して、到達目前となっている。一方、ジェネリック医薬品の金額ベースでのシェアについては公表されていないが、主要医薬品卸企業における売上高から推計すると、2018年度時点でのジェネリック医薬品の金額ベースのシェアは12.1%となることから、医療用医薬品市場全体においても約10%程度を占めるものと試算する。

​今後、ジェネリック医薬品の本格的な価格競争時代への突入や、医療費抑制のなかで厳しい運営となる医療機関や調剤薬局、医薬品卸におけるジェネリック医薬品メーカーの選別化、低分子大型医薬品の特許切れが一段落するなどジェネリック医薬品メーカーを取り巻く環境は一層、厳しさを増すものとみる。
一方で、フォーミュラリー(医療機関において患者に対し最も有効的で経済的な医薬品の使用方針)の導入が注目されるなど、ジェネリック医薬品の使用促進の方向性は示されているものの、ジェネリック医薬品産業の先行きは依然として不透明な状況にある。

2.注目トピック

フォーミュラリーの普及はジェネリック医薬品市場拡大の切り札となるのか

フォーミュラリーを国内でも導入する動きが急速に高まってきている。フォーミュラリーとは、医療機関において患者に対し最も有効的で経済的な医薬品の使用方針とされており、1990年代から欧米での導入が始まった。

フォーミュラリーは、有効性や安全性に差異がなければ同種同効薬のうち、より廉価な薬剤を優先的に採用することになるため、第一選択薬に決定された薬剤が特許切れであれば、ジェネリック医薬品が採用されることになる。そのため、ジェネリック医薬品の使用促進および医療費抑制の次なる一手としてフォーミュラリーの導入が注目されており、厚生労働省も「平成28年度診療報酬改定の結果検証に係る特別調査(平成29年度調査)」のなかで、病院でのフォーミュラリー作成状況について調査を行うなど、議論が活発化し始めている。

​国内における導入の事例としては、聖マリアンナ医科大学(神奈川県川崎市)が有名であるが、このほか昭和大学病院(東京都品川区)を始めとする、いくつかの大学病院での導入が報告されている。また、現時点では大学病院などの大規模病院での導入が中心となっているが、地域医療連携推進法人「日本海ヘルスケアネット」(山形県酒田市)において、フォーミュラリーの策定に向けた取り組みが開始されたことから、今後は地域医療連携推進法人での導入も注目される。

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    調査要綱

    1.調査期間: 2019年6月~9月
    2.調査対象: 製薬企業、医薬品卸企業、医療機関、関連団体等
    3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、および文献調査併用

    <ジェネリック医薬品市場とは>

    本調査におけるジェネリック医薬品(後発医薬品)市場とは、先発医薬品と同一の有効成分を同一 量含み、同一経路から投与する製剤で、効能・効果、用法・用量が原則的に同一で あり、先発医薬品と同等の臨床効果・作用が得られる医薬品を対象とする。

    <市場に含まれる商品・サービス>

    ジェネリック医薬品、オーソライズド・ジェネリック、バイオシミラー(バイオ後続品)

    出典資料について

    資料名
    発刊日
    2019年09月30日
    体裁
    A4 154ページ
    定価
    120,000円(税別)

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    マーケティング本部 広報チーム
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