プレスリリース
No.4077
2026/04/22
eラーニング市場に関する調査を実施(2026年)

2025年度の国内eラーニング市場規模は、BtoB市場、BtoC市場ともにプラス成長

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内eラーニング市場について調査を実施し、BtoB、BtoC各市場の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

国内eラーニング市場規模推移・予測
国内eラーニング市場規模推移・予測

1.市場概況

2025年度の国内eラーニング市場規模は、提供事業者売上高ベースで前年度比2.7%増の3,923億5,000万円を見込む。内訳は、法人向け(企業・団体内個人を含む)のBtoB市場が1,293億5,000万円(同4.7%増)、個人向けのBtoC市場が2,630億円(同1.7%増)であり、BtoB・BtoCともに前年度を上回るプラス成長が見込まれる。

2025年度は、BtoB市場が人的資本経営やDX推進を背景に、企業の投資が戦略的投資へとシフトすることで拡大基調を維持した。また、BtoC市場は、市場の大部分を占める進学・補習関連サービスが微増ながら前年度を上回るほか、語学・資格関連分野の伸長を受け、3年ぶりにプラス成長へ転じた。新型コロナ​ウイルス禍の特需を経て、現在は両市場とも学習の標準的インフラとして定着しつつあり、量的拡大から質的転換へと移行する局面にあると考えられる。

2.注目トピック

生成AIの急速な普及は、eラーニング事業者のビジネスモデルに変革を迫っている。

eラーニング市場は、生成AIの急速な普及と労働環境の急激な変化という二つの潮流により、大きな転換期を迎えている。これまで多くの事業者が収益源としてきた効率的な知識の伝達や映像授業の提供といった手法は、もはや独自の差別化要因になり得ない状況にある。現在では、AIを用いれば安価で簡便にコンテンツを生成できる環境にあり、単なる情報提供に留まるサービスは、無料動画プラットフォームやAIツールに容易に代替されるリスクを抱えている。

このような環境下で、AIが代替可能な反復練習や基礎知識の習得といった領域は自動化される一方で、高い信頼性を備えた講師によるコンテンツや、AIには不可能な「未知の課題に対する仮説構築」「創造的な対話」「モチベーション管理」を担う領域へと需要がシフトするものと考える。もはや技術の導入そのものは差別化要因ではなく、AIをいかに使いこなし、どのような人的価値を上乗せするかが企業の勝敗を分ける鍵となっているとみる。

3.将来展望

2026年度のeラーニング市場規模は、前年度比1.4%増の3,978億円を予測する。内訳は、BtoB市場が1,338億円(前年度比3.4%増)、BtoC市場が2,640億円(同0.4%増)である。

​BtoB市場は、企業の人的資本経営の実践やリスキリング、DX推進に伴うITリテラシー教育といった構造的な需要を背景に、堅調な拡大基調を継続するものと予測する。 BtoC市場は、市場の多くを構成する進学・補習サービスが少子化などを背景に学習者数の伸び悩みが予想されることから、英語学習や資格取得などが伸長したとしても、市場全体としては横ばいないし微増推移に留まるものと予測する。

出典資料について

2026 eラーニング/デジタル教育ビジネスレポート

発刊日:2026年03月25日 体裁:A4 534ページ
価格(税込): 198,000円 (本体価格 180,000円)
※本プレスリリースに一部のオリジナル情報を加えたショートレポートもご購入いただけます。

調査要綱

1.調査期間: 2026年1月~3月
2.調査対象: eラーニングシステム開発・構築・販売事業者、eラーニングコンテンツ開発・製作・販売事業者、 eラーニングを介した研修や講義を提供・運営する事業者(学習塾、語学学校、研修事業者等)、 学習ソフトウェア開発・製作・販売事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・FAX・メールによるヒアリング調査、ならびに文献調査併用

<eラーニング市場とは>

本調査におけるeラーニング市場とは、インターネット等のネットワークを利用した学習形態を対象とし、ゲーム機やパソコン向けソフトウェアを利用したものを除く。また学習コンテンツとしては、ビジネス、教科学習、語学、IT技術、 資格取得、教養・雑学など幅広いジャンルを含む。

<市場に含まれる商品・サービス>

LMS(ラーニング・マネジメント・システム)、eラーニングコンテンツ、eラーニング運用・サービス

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