国内時計市場に関する調査を実施(2026年)
2025年の国内ウォッチ市場は高水準で推移
~ブランド価値の向上と高付加価値商品の展開が市場を下支え~
1.市場概況
一般社団法人日本時計協会データによると、2025年の国内ウォッチ(腕時計)市場規模は、小売金額ベースで前年比98.6%の1兆2,919億円となった。2024年に1兆3,104億円の高水準に達したものの、訪日中国人観光客の需要が低迷したことなどの影響を受け、2025年の国内ウォッチ(腕時計)市場規模は前年をわずかに下回ったものの、引き続き1兆円を大きく超えた。
国内ウォッチ(腕時計)市場では、高級腕時計を中心とした底堅い需要が継続しており、各メーカーは価格競争から付加価値競争へと軸足を移し、プレミアムブランドの強化や高価格帯商品の投入を積極的に推進している。また、機械式時計や限定モデルへの関心も高く、時計を資産として保有するといった価値にも引き続き注目が集まっている。
一方で、物価上昇による節約志向やインバウンド需要の変化など市場環境は転換期を迎えており、今後はブランド価値の向上や高付加価値商品の展開が市場を下支えしていくものと考える。
2.注目トピック
ブランドコミュニティ・顧客体験の強化
近年、高級腕時計市場では、時計そのものの価値だけではなく、ブランドの世界観や特別な体験を提供する取り組みが広がっている。各ブランドでは、新製品発表会や展示会、ポップアップストア、工房見学、オーナー限定イベントなどを積極的に開催し、顧客との長期的な関係構築を重視するマーケティングへとシフトしている。また、直営ブティックでは予約制サロンやVIPラウンジを設けるなど、一人ひとりに合わせた接客サービスを充実させる動きも目立つ。時計を販売するだけでなく、ブランドの歴史やクラフトマンシップ、ライフスタイルを体感できる場を提供することで、ロイヤルカスタマー(優良顧客)との関係を醸成し、継続的なブランド価値の向上につなげる戦略が、今後さらに重要になると考える。
3.将来展望
2026年の国内ウォッチ(腕時計)市場規模は、小売金額ベースで前年比102.9%の1兆3,300億円を予測する。 インバウンド需要が引き続き市場を下支えするほか、高価格帯商品や限定モデルの継続的な投入、ブランド価値や顧客体験を重視したマーケティング施策の強化などにより、緩やかな成長基調に転じると予測する。
こうした市場規模の拡大が見込まれる背景には、原材料費や人件費、物流コストの上昇に伴う価格改定に加え、高価格帯商品の販売が好調であることも影響しており、数量ベース以上に金額ベースで市場規模が押し上げられるものと考える。
出典資料について
2026年版 時計市場&ブランド年鑑
価格(税込): 165,000円 (本体価格 150,000円)
調査要綱
2.調査対象: 時計関連企業(メーカー・卸売業・小売業)、関連団体等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・e-mailによるヒアリング、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
<国内ウォッチ(腕時計)市場とは>
本調査における国内ウォッチ(腕時計)市場は、国産ウォッチ、インポートウォッチ、スマートウォッチ等を対象とし、2019年~2025年の市場規模データ(実績値)は一般社団法人日本時計協会の資料から引用している。
<市場に含まれる商品・サービス>
国産ウォッチ、インポートウォッチ、スマートウォッチ、並行輸入ウォッチ、リユースウォッチ、クロック等
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