プレスリリース
No.4189
2026/10/22

教育・研修分野における生成AIサービス市場に関する調査を実施(2026年)

教育・研修分野における生成AIサービス市場は2030年度には2,125億円(2025年度比220.7%)へ拡大すると予測

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の教育・研修分野における生成AIサービス市場について調査を実施し、領域別の市場動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

国内の教育・研修分野における生成AIサービス市場規模推移・予測
国内の教育・研修分野における生成AIサービス市場規模推移・予測

1.市場概況

教育・研修分野における生成AIサービス市場規模(提供事業者売上高ベース)は、2025年度の963億円から、2030年度には2,125億円(2025年度比220.7%)へと急拡大するものと予測する。

教育・研修分野における生成AIサービス市場は、概念実証(PoC)を中心とした初期検証フェーズを経て、学習支援サービスや教育プラットフォームに生成AI機能が標準搭載されるようになり、自治体や企業での導入が進んだことで、2025年度以降、本格的な普及・拡大期に突入している。また、文部科学省が生成AIのガイドラインを策定したことで活用方針が明確になったことに加えて、全国的な教員・講師不足への対応や働き方改革、企業の人的資本経営に伴うリスキリング(新たな知識・技能の習得)需要や研修内製化の広がりも市場の急速な拡大を後押ししている。

分野別に内訳をみると、「民間教育産業」および「企業向け教育プラットフォーム」が市場の大半を占めている。民間教育産業では、生成AI機能を備えたサービスが受講単価の向上や退会防止、学習者一人ひとりに合わせた個別最適化といった付加価値につながるため、有料ライセンスの導入が先行している。企業向け教育プラットフォームでは、生成AIの導入によって社内での教材作成や研修運営が可能になり、費用や工数を削減できるため、プラットフォームへの大規模投資が進んでいる。 一方、「学校教育」においてはGIGAスクール構想により児童・生徒1人に1台の端末が整備されており、無償ツールやOS標準機能の併用が進むため、金額規模は相対的に小さい。ただし、小中高校における児童・生徒の利用者数は2030年度に向けて拡大を続け、大規模なユーザー基盤が形成されるものと予測する。

2.注目トピック

教育・研修分野における生成AIサービスは、「対話と伴走のパートナー」へ

教育・研修分野における生成AIの活用は、学習者・受講者に24時間寄り添う「対話と伴走のパートナー」へと進化しつつある。

学校教育、民間教育産業分野では、安易に答えを与えず問いかけによって自考を促す「思考促進型AIチューター」の導入が進んでいる。さらに、手書き答案を撮影するだけで質問できる画像認識や、AI相手に気兼ねなく練習できる音声英会話などにより、文字入力の手間や「質問するのが恥ずかしい」「気後れする」といった心理的・技術的な壁を取り払い、いつでも気軽に質問・学習できる環境が整いつつある。 一方、企業向け教育プラットフォーム分野では、社内資料から確認テストやコースを即座に作成する「研修コンテンツの内製化」や、営業・接客等の動画・音声に対する「AIロールプレイング自動評価」の実用化が進展している。教育・研修のあらゆる現場において、個別最適な学習体験の提供と指導者・管理者の業務負担軽減が同時に実現されつつある。

3.将来展望

今後の教育・研修分野における国内生成AIサービス市場は、以下の方向性で発展していくと予測する。

①専門的な指示文を入力しなくても手軽に使え、安易に答えを教えずに問いかけを通じて自ら考えさせる仕組みが定着する。

②教科書や社内資料など正確な情報源に基づく回答精度の向上や誤回答への対策が進み、指導者による見守りとあわせた安心な活用環境が確立される。

③既存の学習管理システムとの連携により、24時間365日の質問対応で学習の挫折を防ぎ、指導業務の削減や学習効果を数字で証明する動きが広がる。さらに、日々のやり取りや解答履歴から学習意欲の低下を早期に察知し、受講者の理解度や状況に合わせた個別指導が日常化していく。

出典資料について

2026年版 教育・研修分野における生成AIサービスの実態と展望 ~対話と伴走がもたらす教育の革新~

発刊日:2026年08月25日 体裁:A4 130ページ
価格(税込): 165,000円 (本体価格 150,000円)
※本プレスリリースに一部のオリジナル情報を加えたショートレポートもご購入いただけます。

調査要綱

1.調査期間: 2026年4月~8月
2.調査対象: 学校教育(小中高校)、民間教育産業(進学・補習、資格取得サービス等)、企業向け教育プラットフォームの各領域において生成AIサービスを提供する事業者
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・メールによるヒアリング調査、ならびに文献調査併用

<教育・研修分野における生成AIサービス市場とは>

本調査における「教育・研修分野における生成AIサービス市場」とは、「学校教育(小中高校)」、「民間教育産業(進学・補習、資格取得サービス等の学習支援)」、「企業向け教育プラットフォーム」の各領域で、LLM(Large Language Model・大規模言語モデル)等の生成AI技術を活用して提供されるソフトウェアやソリューションを対象とする。


なお、「民間教育産業」および「企業向け教育プラットフォーム」では、生成AI単体サービスに加えて、一部に生成AI機能が組み込まれているサービス全体を対象としている。

<市場に含まれる商品・サービス>

学校教育(小中高校)で提供される生成AIサービス、民間教育産業(進学・補習、資格取得サービス等の学習支援)で提供される生成AIサービス、企業向け教育プラットフォームで提供される生成AIサービス

お問い合わせ先

部署
マーケティング本部 広報チーム
住所
〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
電話番号
03-5371-6912
メールアドレス
press@yano.co.jp
©2026 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
  本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
  報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
  利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。