プレスリリース
No.4264
2026/11/06

人材ビジネス市場におけるAIの活用状況に関する調査を実施(2026年)

2025年度の人材関連ビジネス主要2業界市場規模に占めるAIマッチング比率は8.4%
~両業界とも今後のAI活用意向が高く、AIマッチング比率は上昇していく見通し~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の人材派遣市場及びホワイトカラー人材紹介市場におけるAIの活用状況に関する法人アンケート調査を実施し、現況、課題、将来展望を分析した。ここでは2025年度の主要2業界市場規模に占めるAIマッチング比率を公表する。

2025年度の人材関連ビジネス主要2業界市場規模(人材派遣市場とホワイトカラー人材紹介市場計)に占めるAIマッチング比率
2025年度の人材関連ビジネス主要2業界市場規模(人材派遣市場とホワイトカラー人材紹介市場計)に占めるAIマッチング比率

1.調査結果概要

2025年度の人材関連ビジネス主要2業界市場規模(人材派遣市場とホワイトカラー人材紹介市場計)に占めるAIマッチング分(求人情報に対してAIを用いて適切な人材を選出・決定したマッチング)の比率※1は8.4%と推計した。

2026年6月~7月に人材派遣事業者32社に対して、AIを活用した人材派遣事業について法人アンケートを実施し、その結果をもとにAIマッチング分につき推計した(主要事業者への面談形式によるアンケートを含む)。本アンケート調査結果によると人材派遣事業者の約6割がAIを活用しているものの、その用途は営業資料や求人原稿などの作成業務への活用が中心であった。また、AIを活用している事業者のうち、マッチング領域で活用している事業者は1割未満であった。AIの活用事例はあるものの、社内業務効率化を目的とした活用場面が中心であり、マッチングへのAI活用は一部の先行事業者に限られていた。

一方、同時期に実施したホワイトカラー人材紹介事業者29社に対する法人アンケートの結果(主要事業者への面談形式によるアンケートを含む)によると、約半数がAIを活用しており、そのうち2割が求職者と求人情報のマッチングにAIを活用していた。一定数の主要事業者においてマッチングへのAI活用が見受けられたほか、マッチング以外にも、求職者向けのレジュメ作成支援や面接対策支援などの各工程でAI活用が進展していた。

2026年度の人材関連ビジネス主要2業界市場規模(人材派遣市場とホワイトカラー人材紹介市場計)に占めるAIマッチング分の比率は11.4%(前年度比3.0ポイント増)を見込む※2。本アンケート調査では、両業界とも、現在AIを活用していない事業者のうち、約6割が今後のAI活用意向を示していることから、AIマッチング分の比率は上昇するとみる。

※1 AIマッチング分の比率とは、求人情報に対してAIを用いて適切な人材を選出・決定したマッチングから生じた割合を指し、求人情報や資料の作成など、マッチングに直接関わらない場面でのAI活用は含まない。
※2 AI技術の発展や導入コストの低下が進み、事業者によるAI導入およびマッチング領域への活用が比較的速いペースで普及する「普及速度が高水準の場合」の見込みである。法改正や制度改定等による大規模なAI規制が生じないことを前提としている。

2.注目トピック

人材ビジネス市場で広がるAI活用は、業務効率化からサービスの付加価値向上へ

本調査に関連し、2026年4月~7月に主要事業者への面談形式によるアンケート調査を基に、各種人材ビジネス市場(人材派遣、ホワイトカラー人材紹介、求人情報サービス、人材マッチングサービス、スポットワーク仲介サービス、ダイレクトリクルーティングサービス、新卒採用支援サービスの7分野)におけるAIの活用状況についても分析した。

各種人材ビジネス市場(7分野)では、事業者側の社内業務効率化のためのAI活用が主な用途となっている。加えて、直近では、人材と求人情報のAIマッチング、AI面接ツール等の提供、AIによる求人情報の審査など、AIの活用場面が広がっている。AIの活用範囲を広げることで、社内業務効率化にとどまらず、求職者や求人企業に対するサービスの付加価値向上を目指す動きが強まっている。

一方で、さらなるAI活用の業務範囲の拡大には、相応の人的・金銭的投資や事業者側のAI活用推進体制の構築に加え、個人情報取り扱い等のリスク対策を含むガバナンスの整備等が必要であり、各種人材ビジネス市場におけるAI活用の障壁となっている。

出典資料について

2026年版 人材ビジネス業界におけるAIの活用実態と今後の可能性

発刊日:2026年07月31日 体裁:A4 197ページ
価格(税込): 165,000円 (本体価格 150,000円)
※本プレスリリースに一部のオリジナル情報を加えたショートレポートもご購入いただけます。

調査要綱

1.調査期間: 2026年4月~7月
2.調査対象: 全国の人材派遣事業者32社、全国の人材紹介事業者29社、各種人材ビジネス市場(人材派遣、ホワイトカラー人材紹介、求人情報サービス、人材マッチングサービス、スポットワーク仲介サービス、ダイレクトリクルーティングサービス、新卒採用支援サービス)の主要事業者
3.調査方法: 郵送アンケート調査(主要事業者への面談形式によるアンケートを含む)及び文献調査併用

<人材関連ビジネス主要2業界とは>

本調査における人材関連ビジネス主要2業界とは、人材派遣市場とホワイトカラー人材紹介市場を対象とする。

人材派遣市場とは、厚生労働大臣の許可を得て行う「労働者派遣事業」を展開する事業者(人材派遣事業者)における労働者派遣事業の売上高を合算したものであり、職種や業種を限定していない。

ホワイトカラー人材紹介市場とは、厚生労働大臣の許可を得て行う「職業紹介事業」を展開する事業者(人材紹介事業者)のうち、ホワイトカラー職種(事務系、営業系、管理系、IT系などの職種)を中心にサービスを提供している事業者における人材紹介事業の売上高を合算したものである。

また本調査では、2026年6月~7月に人材関連ビジネス主要2業界(人材派遣事業者32社、ホワイトカラー人材紹介事業者29社)に対し、AIを活用した人材派遣事業および人材紹介事業について法人アンケートを実施し、その結果をもとに主要2業界市場規模(人材派遣市場とホワイトカラー人材紹介市場計)に占めるAIマッチング比率(求人情報に対してAIを用いて適切な人材を選出・決定したマッチング)などを推計している。

<市場に含まれる商品・サービス>

人材派遣、ホワイトカラー人材紹介

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