2025年版 エネルギー供給における水素・炭素バリューチェーンの将来展望

本調査資料では、「水素&炭素エネルギー」(エネルギー供給の基となる水素・炭素)=「①水素エネルギー、②炭化水素・炭素エネルギー、③二酸化炭素(有価物CO2)」から構成されるバリューチェーンについて、エネルギー別に国内のビジネスモデルを分類・整理し、2050年のカーボンニュートラルに向けてトランジションでの動向を分析・予測した。
ここでの「水素&炭素エネルギー」は、使用時に燃焼または酸化・化学反応等によってエネルギー・原料を供給する水素エネルギー、炭化水素・炭素エネルギー、有価物CO2の総称とする。

発刊日
2025/10/29
体裁
A4 / 262頁
資料コード
C67117300
PDFサイズ
24.1MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:本調査資料では、「水素&炭素エネルギー」(エネルギー供給の基となる水素・炭素)=「①水素エネルギー、②炭化水素・炭素エネルギー、③二酸化炭素 (有価物 CO2)」から構成されるバリューチェーンについて、エネルギー別のビジネスモデルを分類・整理し、2050 年度のカーボンニュートラルに向けてトランジションでの動向を分析・予測する。
調査内容
1.水素&炭素エネルギーのバリューチェーン
2.水素・炭素エネルギーバリューチェーンのビジネスモデル
3.水素・炭素バリューチェーンの推移予測
調査対象先
1.エネルギー供給事業者
2.エネルギー需要企業
3.設備・システムメーカー、エンジニアリング会社
4.関係省庁
5.業界団体
調査方法:弊社専門調査員による直接面接取材および電話取材等による調査結果をもとに、弊社独自の手法と責任により分析を行った。また、掲載している推定数値等はヒアリング内容等を基に弊社が推定したものである。
調査期間:2025 年 4 月~2025 年 10 月
調査担当:株式会社矢野経済研究所 生活・環境・サービス産業ユニット 環境・エネルギーグループ

資料ポイント
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  • 本調査資料では、エネルギー供給の基となる「水素&炭素エネルギー」のバリューチェーン(製造・供給 → 輸送・貯蔵 → 利用・消費)が、2050年のカーボンニュートラルに向けて、化石燃料からカーボンニュートラル燃料に移行する状況を分析する。
  • 2050年に向けて国内のエネルギーフロー(一次エネルギー供給、エネルギー転換、最終エネルギー消費)の将来動向を予測する。
  • 「水素&炭素エネルギー」の中で、水素エネルギーについては、直接利用・消費(燃焼等)と二次エネルギーの電力等への転換量を分析する。また、脱炭素水素と分離・回収されたCO2(有価物CO2)から製造される合成燃料への転換量を分析する。

リサーチ内容

第1章 水素&炭素エネルギーのバリューチェーン
 
本調査資料における「水素&炭素エネルギー」(エネルギー供給の基となる水素・炭素)として、「①水素エネルギー、②炭化水素・炭素エネルギー、③二酸化炭素(有価物CO2)」を定義し、各々のエネルギーから構成されるバリューチェーンについて現状を整理する。
 
1. 水素&炭素エネルギーのバリューチェーン概要
 
「水素&炭素エネルギー」と各エネルギーの相関を図示するとともに、各エネルギーと一次エネルギー、二次エネルギー、合成燃料(水素と分離・回収された有価物CO2から製造)の関係を示す。また、2050年に向けてのエネルギー・バランス・フローの移行を図示する。
 
(1) エネルギー供給の基となる水素・炭素
(2) 現状のエネルギー・バランス・フロー
  ①一次エネルギー供給
  ②二次エネルギー供給
  ③電力供給(電気事業)
  ④ガス供給(ガス事業)
(3) 温室効果ガス削減の現状と目標
(4) カーボンニュートラルに向けたトランジション
(5) 水素&炭素エネルギーの分類種別
(6) 水素エネルギー
  ①水素エネルギーの特徴
  ②水素エネルギーの製造・供給方法
  ③水素エネルギーの輸送・貯蔵方法
  ④水素エネルギーの利用・消費方法
(7) 炭化水素・炭素エネルギー
  ①炭化水素・炭素エネルギーの特徴
  ②炭化水素・炭素エネルギーの製造・供給方法
  ③炭化水素・炭素エネルギーの輸送・貯蔵方法
  ④炭化水素・炭素エネルギーの利用・消費方法
(8) 有価物CO2
  ①有価物CO2の特徴
  ②有価物CO2の製造・供給方法
  ③有価物CO2の輸送・貯蔵方法
  ④有価物CO2の利用・消費方法
(9) 化石燃料から脱炭素燃料への移行
(10) エネルギー・バランス・フローの移行
  ①現状(2025年度)
  ②将来(2030年度、2050年度)
 
2. 水素エネルギーのバリューチェーン
 
水素エネルギーの分類・種類、特性を示すとともに、各水素エネルギーのバリューチェーンについて、製造・供給源、輸送・貯蔵、利用・消費の観点から、事業者動向も含めて現状を整理する。
 
(1) 水素
  ①水素の製造・供給源
  1) 水素の導入見通し
  2) 水素の国内製造
  3) 天然水素、ホワイト水素の開発
  4) 副生水素
  5) 海外からの輸入
  6) 水素の脱炭素化と電化
  ②水素の輸送・貯蔵
  ③水素の利用・消費
  ④運輸部門での水素利用
  ⑤水素利用の広がり
(2) 燃料アンモニア
  ①燃料アンモニアの製造・供給源
  1) 燃料アンモニアの種類
  2) 国内製造
  3) 海外からの輸入
  ②燃料アンモニアの輸送・貯蔵
  ③燃料アンモニアの利用・消費
(3) 有機ケミカルハイドライド
  ①有機ケミカルハイドライドの製造・供給源
  ②有機ケミカルハイドライドの輸送・貯蔵
  ③有機ケミカルハイドライドの利用・消費
 
3. 炭化水素・炭素エネルギーのバリューチェーン
 
炭化水素および炭素エネルギーの分類・種類、特性を示すとともに、各炭化水素・炭素エネルギーのバリューチェーンについて、製造・供給源、輸送・貯蔵、利用・消費の観点から、事業者動向も含めて現状を整理する。
 
(1) 石油・石油製品
  ①石油・石油製品の製造・供給源
  ②石油・石油製品の輸送・貯蔵
  ③石油・石油製品の利用・消費
(2) LPG
  ①LPGの製造・供給源
  ②LPGの輸送・貯蔵
  ③LPGの利用・消費
(3) 天然ガス 
  ①天然ガスの製造・供給源
  1) 輸入LNG
  2) 国産天然ガス
  3) ワールドワイドにおける天然ガス
  4) 日本のLNG調達戦略
  ②天然ガスの輸送・貯蔵
  ③天然ガスの利用・消費
  1) 発電用
  2) 都市ガス用
  3) 船舶用燃料
  4) コージェネシステム
(4) 石炭等 
  ①石炭等の製造・供給源
  ②石炭等の輸送・貯蔵
  ③石炭等の利用・消費
  1) クリーンコールテクノロジー
  2) 石炭火力発電所
  3) 製鉄所(高炉)
(5) 合成燃料
  ①合成燃料の種類と特徴
  1) 液体合成燃料
  2) 気体合成燃料
  3) 合成燃料の環境価値
  ②合成燃料の製造・供給源
  ③合成燃料の輸送・貯蔵
  ④合成燃料の利用・消費
  1) メタネーション(e-methane)
  2) グリーンLPG
  3) 自動車用合成燃料
  4) 航空機用合成燃料(SAF)
(6) リニューアブル燃料
  ①リニューアブル燃料の種類と特徴
  ②リニューアブル燃料の製造・供給源
  1) リニューアブルディーゼル
  2) バイオジェット燃料
  ③リニューアブル燃料の輸送・貯蔵
  ④リニューアブル燃料の利用・消費
  1) リニューアブルディーゼル
  2) バイオジェット燃料
(7) バイオマス資源
  ①バイオマス資源の種類と特徴
  ②バイオマス資源の製造・供給源
  1) 発電・燃料用バイオ燃料
  2) 輸送機械用バイオ燃料
  3) その他
  ③バイオマス資源の輸送・貯蔵
  ④バイオマス資源の利用・消費
  1) バイオマス発電
  2) 輸送機械用燃料
(8) 有機廃棄物
  ①有機廃棄物の製造・供給源
  ②有機廃棄物の輸送・貯蔵
  ③有機廃棄物の利用・消費
(9) 発電分野での炭化水素・炭素エネルギー利用
(10) 運輸分野での炭化水素・炭素エネルギー利用
 
4. 二酸化炭素(有価物CO2)のバリューチェーン
 
発電所・工場排ガスや大気中から分離・回収された二酸化炭素(有価物CO2)の特性や回収源、回収技術、処理技術(CCUS)を示すとともに、有価物CO2のバリューチェーンについて、製造・供給源、輸送・貯蔵、利用・消費の観点から、事業者動向も含めて現状を整理する。
 
(1) カーボンリサイクル
(2) CO2の供給源
  ①CO2分離・回収技術の特徴
  ②DAC
  ③CC
  ④BECC
(3) CO2の輸送・貯蔵
(4) CO2の利用・消費
  ①CCS
  ②CCU
  ③直接利用
 
第2章 水素・炭素エネルギーバリューチェーンのビジネスモデル
 
現状のエネルギー供給の動向やカーボンプライシングの動向を分析するとともに、エネルギー供給事業者の動向、エネルギー多消費・素材産業の動向、最終エネルギー消費の動向を紹介することにより、水素・炭素エネルギーバリューチェーンのビジネスモデルを抽出・分析する。
 
1. エネルギー安全保障の動向
  (1) エネルギー自給率の向上
  (2) LNG調達の動向
2. カーボンプライシングの動向
  (1) カーボンプライシング
  (2) GX-ETS
3. エネルギー供給事業者の動向
  (1) 電力事業
    ①発電方式の種類と特徴
    ②電力需要の拡大
    ③大型電源開発
    ④発電燃料の位置付け
    ⑤火力発電の脱炭素化
    ⑥再エネ発電
    ⑦原子力発電
    ⑧自家用発電
    ⑨電力市場
  (2) 都市ガス事業
    ①ガスビジョン2050
    ②ガス事業の形態
    ③天然ガス供給
    ④水素、バイオガス供給
    ⑤メタネーション
  (3) 石油供給事業
  (4) LPG供給事業者
    ①LPG供給
    ②グリーンLPG供給
    ③水素供給
    ④燃料アンモニア供給
  (5) 水素エネルギー供給事業
4. エネルギー多消費・素材産業
    ①エネルギー・製造プロセスの転換
    ②鉄鋼
    ③セメント
    ④石油化学
    ⑤紙・パルプ
5. コンビナート・港湾部
  (1) カーボンニュートラル・コンビナート
  (2) カーボンニュートラル・ポート
6. 地産地消(スマートシティ等)
7. 最終エネルギー消費分野別
  (1) 産業部門
  (2) 業務部門
  (3) 運輸部門
    ①自動車
    1) 脱炭素化の方式
    2) BEV
    3) FCV
    4) 燃料エンジン車
    5) 用途別動向
    ②鉄道
    ③船舶
    ④航空機
  (4) 家庭部門
 
第3章 水素・炭素バリューチェーンの推移予測
 
カーボンニュートラルに向けて、2025年度(現状)から2030年度、2050年度のエネルギー・バランス・フローの推移を予測し、それを基に水素&炭素エネルギーを構成する各々のエネルギーのバリューチェーン推移を予測する。従来からの化石燃料供給が大きく減少し、新たな脱炭素・低炭素燃料の供給が急増することを示す。
 
1. エネルギー・バランス・フローの推移
  (1) 2023年度のエネルギー・バランス・フロー
  (2) 2025年度のエネルギー・バランス・フロー
  (3) 2030年度のエネルギー・バランス・フロー
  (4) 2050年度のエネルギー・バランス・フロー
  (5) 市場規模推移のまとめ
2. 水素&炭素エネルギーのバリューチェーン推移
  (数量ベース/金額ベース:~2050年)
  (1) 水素エネルギー
    ①水素
    ②燃料アンモニア
    ③有機ケミカルハイドライド
  (2) 炭化水素・炭素エネルギー
    ①石油・石油製品
    ②LPG
    ③天然ガス
    ④石炭
    ⑤合成燃料
    ⑥リニューアブル燃料
    ⑦バイオマス資源
    ⑧有機廃棄物
  (3) 二酸化炭素(有価物CO2)
  (4) 水素&炭素エネルギーの市場規模推移(まとめ)
    ①製造・供給
    ②エネルギー転換・生産
    ③最終エネルギー消費

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