ハラールが化粧品とスキンケア製品の新たな基準となる

インドネシアにおけるハラール化粧品消費のトレンドはますます強まり、グローバル市場で大きな可能性を示しています。世界イスラム経済レポート 2023/2024は、インドネシアが世界で2番目に大きなハラール化粧品消費国であり、2022年の消費額は54億米ドルに達したと記録しています。

この数字は、安全でシャリーアに適合した製品の重要性に対する社会の意識の高まりとともに、今後も増加し続けると予測されています。COSMAXインドネシアのチェオン・ミンギョン社長は、取材に対し、2024年のインドネシア化粧品市場の潜在規模は91億7000万米ドルに達し、年平均成長率4.02％で推移すると見込まれると述べました。この成長は、人々のセルフケアへの関心の高まりや、自然派・ハラール製品の使用トレンド、技術革新と無関係ではありません。「この成長市場は、中小零細企業増加やeコマースを通じた市場アクセスの容易化も追い風となっています」と同氏は述べています。

この現象は、様々なオンラインプラットフォームでスキンケア製品が溢れかえっていることからも明らかです。これらの製品は国内だけでなく海外からも供給されており、消費者が入手しやすくなっています。この利便性は大きなメリットをもたらす一方、特に製品の安全性やハラール認証に関する新たな課題も生み出しています。厳格な監視がなければ、原材料や製造工程の面で基準を満たさない製品を消費者が入手するリスクがあります。

医薬品・食品監督庁（BPOM）化粧品監督部長のI Gusti Ngurah Bagus Kusuma Dewa氏は、ハラール認証がBPOMの管轄外であるにもかかわらず、同庁が市販後監視において役割を果たしていると強調しました。BPOMは動物由来成分を含む化粧品に対し、豚由来DNAの検出を目的とした検査を実施しています。「ハラール認証を取得した製品から豚由来DNAが検出された場合、BPOMは適用される法令、特に製品組成の適合性に関する規定に基づき対応する」同氏が説明しました。

一方、化粧品に対するハラール認証義務は政令42/2024第161条第1項d号で規定されています。この規制では、化粧品、化学製品、遺伝子組み換え製品のハラール認証義務化の段階的導入が2021年10月17日から2026年10月17日まで実施されることが定められています。つまり、この日付以降、ハラールでない成分を明示的に含有すると宣言されている製品を除き、全ての化粧品はハラール認証を取得しなければなりません。